広大な墓地の中にはバス停がいくつもあって、亡き人たちもこうやってあちらの街に住んでいるんだな、だったら花屋ばっかりじゃなく飲み屋の一軒も店を出してくれんか、そしたらテル爺のあちらで一杯ひっかけているさまも見えてこようものを。などと午前中に、秋雨に泣き濡れている彼の墓石に自作の花器に花を活け、ありゃ~、一つだけじゃバランスが悪いぞ!
仕方ないので他に人にあげるはずだった徳利も置いてみました。最初は香炉も置いてみたんですが、うちの用意した香炉に不足があるいうんか! みたいな遺族感情を香炉して、いや考慮してやめ、般若心経を唱えてテル爺に別れを告げました。

次に目指すのはノンプロの陶芸家の遺作展、じゃなくて、お願いして遺作を見せていただきました。驚いたのは、ノンプロと聞いていたのに、作品を見せていただいたら、独自の作風を確立した立派なプロ陶芸家だったということ。
「この作品群は、ぼくが百年頑張っても作れないでしょうね」
奥さんに言ったのは、ご主人を亡くされて間のない心痛も癒えてないであろうことを慮っての社交辞令ではなく、ぼくの正直な感想です。というのも、精緻を極めた上絵付けや象嵌は、手先の器用さのみならず几帳面な性格が必須なら、到底ぼくには無理なんです。

明日は陶芸クラブです。うちのクラブにはプロの陶芸家を師に頂いてないので、上を向いて陶道を歩もうと思えば先輩方に頼るだけでなく、自らが外に出て教えを請うしかありません。その意味において今回の訪問は亡き陶芸家の作品に触れることで、単に勉強になった以上の刺激をもらいました。
仕方ないので他に人にあげるはずだった徳利も置いてみました。最初は香炉も置いてみたんですが、うちの用意した香炉に不足があるいうんか! みたいな遺族感情を香炉して、いや考慮してやめ、般若心経を唱えてテル爺に別れを告げました。

次に目指すのはノンプロの陶芸家の遺作展、じゃなくて、お願いして遺作を見せていただきました。驚いたのは、ノンプロと聞いていたのに、作品を見せていただいたら、独自の作風を確立した立派なプロ陶芸家だったということ。
「この作品群は、ぼくが百年頑張っても作れないでしょうね」
奥さんに言ったのは、ご主人を亡くされて間のない心痛も癒えてないであろうことを慮っての社交辞令ではなく、ぼくの正直な感想です。というのも、精緻を極めた上絵付けや象嵌は、手先の器用さのみならず几帳面な性格が必須なら、到底ぼくには無理なんです。

明日は陶芸クラブです。うちのクラブにはプロの陶芸家を師に頂いてないので、上を向いて陶道を歩もうと思えば先輩方に頼るだけでなく、自らが外に出て教えを請うしかありません。その意味において今回の訪問は亡き陶芸家の作品に触れることで、単に勉強になった以上の刺激をもらいました。