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中国語の発音は単体の漢字から注意すべし

2021年10月06日 | こう言うんだ!~リアルな中国語
ある真夏の午後5時半ころ、レッスンを終え、生徒を教室の外へ送り出しながら、「外面還很liàng」と話しかけたら、生徒は首を傾げ困惑顔。

教える経験からすぐにピンときたが、すぐには生徒の勘違いを指摘せず、3回ほど「外面還很liàng」を繰り返した。しかし、一向に気づかない様子だったため、「明るい」の「亮」ですよと教えると、ようやく「ああ~」と理解してくれた。実は「涼liáng」と勘違いしていた。

真夏の午後5時半はまだ全然暑くて涼しいはずがないから、首を傾げたわけだ。声調の違いをちゃんと認識すれば起きるはずのない勘違いだったが、中国語を勉強する日本人なら、誰もが経験するあるあるでしょう。

中国語は、音訳のために作られた「咖」や「啡」など、ごく一部の字を除き、情報の最小単位は一文字である。そのため、一文字一文字ちゃんと処理することが重要。 さもなくば、くだんの生徒のように、そのたったの一文字に泣くことになる。

次の中日対比を見られたい。
例:中⇔日 (音節数比)
湯tāng⇔スープ (1:3)
糖táng⇔さとう (1:3)
躺tǎng⇔よこになる (1:5)
燙tàng⇔あつい/アイロンをかける (1:3/1:8)

右のように、日本語は中国語と比べて、音節数が多いおかげで、聞く場合は、聞き取るための手がかりが多いし、話す場合は、ひとまとめにそれらしく聞こえればとりあえず良し。しかし、中国語は一語に一音節と1つの声調しか持たないので、ちょっとでも音がずれると、決定的な(致命的な)ミスにつながりかねない。

もちろん前後の文脈やその時のシチュエーションから、常識的に判断することは可能だろうが、いつもそううまくはいかない。場合によってでたらめな発音が重なったせいで、会話が成立しないこともあり得る。やはり丁寧に一文字一文字きちんと正確に発音するのが重要。そして、スペル以上に(以前に)声調に気を配りたい。日本人学習者は、スペル重視で声調は二の次と考えがちなので要注意だ。

以下の例文を声を出して読んでみてください。
我在看書 kàn shū 私は本を読んでいる
我在看樹 kàn shù 私は木を見ている
我在砍樹 kǎn shù  私は木を切っている

声調の認識が不十分だと、自分が話し手の場合、相手がどの文を言われたかを当てる羽目になる。逆に自分が聞き手の場合、やはりどれを言われたか確信が持てない。しかし、声調の認識が正しければ、自分が話し手の場合、相手が当てることなく楽にすぐに聞き取れる。自分が聞き手の場合も、字とその字の声調が常に一体化しているため、いち早く正しい字を見つけ出すことができ、勘違いが起きにくい。

長く中国語を教えているので、生徒の言おうとすることは、間違ってもたいてい理解できる。生徒から「我把眼睛yǎnjīng摘下來」(目玉を外す)といわれても驚くことなく、即座「我把眼鏡yǎnjìng摘下來 」(眼鏡を外す)へと翻訳できる。しかし、免疫のない普通の中国語ネイティブが聞くと、さぞ目玉が転がり落ちるほどびっくりするでしょうね。

でたらめな発音でがんばって「球数で勝負だ、わたしは」と、とにかくいっぱいしゃべって突破しようとする行為は、なんとも無謀な迷惑行為だ。それより、一文字ずつゆっくりかつ正確に話したほうが、よほど上手に聞こえる。学習者の皆さんにぜひ肝に銘じていただきたい。

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