Asian Railway Plaza

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ハマ線205系第4陣、Tanjung Priok港でお出迎え

2015年02月06日 17時56分20秒 | インドネシア
前回の205系の記事の続きということで、今回はジャカルタの港であるTanjung Priok港でハマ線205系の第4陣をお出迎えすることができましたので、そのことについて若干述べていきたいと思います。
私がジャカルタに滞在したのは昨年9月16日夕方から19日深夜まででしたが、ちょうどタイミングよくハマ線205系を載せた船が滞在日の最終日である19日に到着し、船から降ろすシーンを何とか撮影することができました。

17日午後、KCJ本社広報部を訪問した際に担当者からハマ線205系を載せた船が間もなくTanjung Priok港に到着することを教えていただき、港に到着する際には担当者も現場に行くので同行のお誘いをいただいて、その担当者から電話連絡をいただけることになっていたのですが、インドネシア人やフィリピン人などのマレー系民族の習慣なのでしょうか、結局、連絡は来ませんでした。(担当者は港へ行くことを途中でキャンセルしたのかもしれませんが)
その後、18日夜に私のブログにリンクさせていただいていますパクアン急行様から電話をいただきそろそろ作業が始まりそうなので、これから港へ行くので一緒にどうですかというお誘いをいただいたのですが、夜から作業が始まると作業は永遠に続き、宿に帰れなくなって休むことができなくなりそうでしたので、お断りをしてしまいました。私はもう若くありませんので遠征先では最低4時間は寝ることにしているのですが、結果的にその判断は正解であったようで、その夜に作業は開始されませんでした。
滞在日最終日である19日朝、Manggaraiのお立ち台で撮影後、列車で隣駅のJatinegaraまで行き、環状線に乗り換えてRajawariで降車して、そこからタクシーでTanjung Priok駅まで行ってみることにしました。Tanjung Priok駅には11時頃に到着し、そこから埠頭までオジェック(バイクタクシー)に乗車して、車両が積まれている船の停泊場所まで向かってもらうことにしましたが、当然、どの国でも埠頭付近は港湾局の施設ということで立入禁止区域になっており、埠頭のゲートで警備員に「ここから先は入れません」と言うので、「港湾局の許可書があれば入れるのですか」と尋ねると「そうだ」と言うので、まずは港湾局に行ってみることにしました。港湾局は埠頭のゲートからおおよそ1kmのところに事務所があり、担当部署へ行って聞いてみると担当者は「まだ、車両を降ろす作業は始まっていないので、この近くにカンテン(食堂)があるのでそこで昼食を食べて、午後1時にここに戻って来てください。その後、車で案内してあげますから」と言われたのですが、この時点で果たして埠頭の中に入ることができ、車両を降ろすシーンを本当に見ることができるのかと疑っていました。
午後1時ちょうどに事務所へ戻ると、担当者の部下かと思われる方に車を出してもらい、その車に乗せていただき、埠頭へと向かいました。すると下の写真のように確かに車両を載せた船が停泊しておりましたが、車両にブルーシートがかけられたままであり、作業としてはほとんど始まっていませんでした。


担当者の話しとしてはお昼過ぎに作業が始まる予定と聞いていたものの、作業としては車両に掛けられていたブルーシートを取る作業だけであり、クレーンで車両を降ろす作業は一向に開始されず、炎天下の中を待ち続けていました。これであればもう少し沿線で撮影していれば良かったかなとか、車両を降ろす作業やPasoso駅までトレーラーで運ぶ姿を見ることができるのかと考えていましたが、15時頃からトレーラーが船の脇にセットされ、結局、16時頃から作業が開始されました。
私はこの日の深夜0時発の飛行機でマニラへ向かうことにしていましたので、時間を逆算してここを18時頃には出発しないと危ないという焦りを感じていましたが、最初のクラH18編成の先頭車であるT'c78がものの20分ほどでトレーラーに降ろされ、ほっとしたと同時に港湾局の方の私への配慮からか、そのトレーラーでPasoso駅まで乗ってもいいよというので、お言葉に甘えて乗せてもらうことにしました。


港湾局の方に御礼を申し上げ、すぐにトレーラーの助手席に乗り込むと50才代と思われるおじさんが早速アクセルを踏み、ゆっくりと動き出しました。このおじさんは1972年からトラックのドライバーを続けており、遠くはカリマンタン島(途中フェリーで)まで運ぶこともよくあるということで、かなりのベテランのようですが、Pasoso駅までの約2kmを10km/hほどのゆっくりしたスピードで慎重に運転し、まったく問題なくPasoso駅に到着しました。



Pasoso駅に到着するとクレーンで車両を吊り上げ、車両置場に降ろされると同時に、先程、埠頭から乗せていただいたトレーラーは埠頭へ帰っていきました。今回のこの埠頭からPasoso駅まで運ぶ作業は5人のドライバーが用意されているとのことでした。


最初のT'c78が降ろされてから約20分後に順序どおりに6扉車が到着しましたが、太陽はかなり傾いており、この時点で17時頃だったかと思います。この6扉車のあと次の車両はすぐに到着しませんでした。


日はどんどん傾き、太陽がちょうどこの線路上の地平線に沈むところで、時刻は18時近くになっていましたが、隣の線路で貨物の積み降ろし作業が行われているため、これでは先程のハマ線の車両をBalai Yasa Manggaraiへ運ぶことはできません。


というのは下の写真のとおり、Pasoso駅からの線路はTanjung Priok駅近くで線路が1本になるため、この貨物の積み降ろしが終わらなければ、ハマ線の車両を運ぶことができず、ある程度時間を要すことが予想できます。


最終的にPasoso駅での車両のレールオン、Manggaraiまでの回送シーンは撮影できませんでしたが、もし、南武線の205系の譲渡が決定ということになれば、次回はTanjung Priok港からBalai Yasa Manggaraiまで車両が運ばれるシーンを撮影したいと思っております。