朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

インド:サールナート(鹿野苑)

2011-09-28 | インド仏教研修2011
ベナレスから10キロ先に、初転法輪、釈迦が初めて弟子に向かって説法をしたサールナートがあります。当時は鹿がが多くいて鹿野苑と呼ばれた場所。



きれいな緑の芝生に囲まれた遺跡公園になっています。右手に見える金色の塔は隣接するジャイナ教の寺院。



巨大なダーメクスツゥーパ。6世紀頃。



紀元前3世紀にはアショカ王により仏舎利塔、僧院、石柱など多くの施設が建設され、12世紀まで栄えた仏教都市でした。



これはアショカ石柱で、この上に四頭のライオン像が乗っていました。そのライン像はインドの至宝とされ、遺跡公園の隣にある考古博物館に展示されています。



その考古博物館の入り口は上の写真。館内へのカメラの持ち込みが厳禁されていたので展示物の画像はありません。

一般に、インドの博物館は数百円のカメラ料金が設定されていて、それを支払うと撮影自由なのですが。

ここのもう一つの名物は、初転法輪像、美しい仏像です。この土地で発掘されたもので小ぶりですがその瞑想する顔は凛とした威厳があり、横から見る顔には優しさが満ちた仏像でした。インドで一番美しい仏像といわれています。

初期仏教では、仏陀などの偶像を作って崇拝することはなかったようです。実際、仏陀の姿は恐れ多いので、長四角の図形で象徴した仏伝レリーフ彫刻がありました。
それが一転したのは、1世紀頃のマトゥラーでです。そこで仏像の彫刻が開始され発達したとされています。その地の博物館には後日訪問したのでそのところで説明を加えます。

四頭のライオン像は、大きくて完全な姿で保存されていました。

ライオンの頭上には巨大な石の法輪が乗っていたようです。その法輪も展示されていました。ライオンの足下には牛や羊などの動物の彫刻があり仏教の徳を教授しようとしています。

インド紙幣にはこのライオン像が印刷されています。



アップすると:



1ルピー硬貨のレリーフにもなっています。




※この博物館の画像が掲載されたwebがありました。旅行社のページで、ここの中段に記事と写真がありますので興味あれば。
もうひとつ見つけました。こちらの方が古い写真だそうですが、よくとれています。このページの下の方で、写真拡大できます。


さて、この近くにあった数珠屋に立ち寄りました。



日本婦人を奥様とするインドの方が経営する店舗です。

貴石、菩提樹の実などを数珠が多数あり、日本から糸は輸入して日本の宗派の様式に合わせて作成した数珠を販売していました。
現代風に、腕輪やアクセサリ、キーホルダー、ケータイストラップなども。

10月以降の乾期には、仏教関係の団体が日本からも多く参詣するそうですから、その人たちの懐は我らグループよりも豊かと思われるのでよいビジネスになっていることでしょう。

ここまで来た記念でもあるので、インド産の菩提樹で作られた数珠を二つ購入しました。(店主社長さん、もちろん日本語が上手、と長々価格交渉しました。途中で一旦当方から交渉放棄。しかし別の品物を他の店員に冷やかしていたら、再度、店主が介入してきてついには根負けで商談成立)
(インドの人件費を考えるとまだ高いとは思いましたが、他の店にいくという選択肢がこちらにはないので、最初から向こうの勝ちですね)




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