朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

映画「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」

2016-06-09 | もろもろの事

かなり、ふざけた題名ですが、中身は相当に思い切った米国政治に対する反論をしています。

http://eiga.com/movie/84410/gallery/4/

ヨーロッパの幾つかの国(と、一部にチュニジア)を取材して、米国の「軍国主義」によりWWIIの以降、何十年間に渡って米国陸軍、海軍、空軍、海兵隊を継続して投入しているのに「勝利」を得られない。 ・・ならば、社会派マイケル・ムーアが自ら一人だけで、外国に侵略しに行く物語です。

最初の理想国はイタリア。有給休暇がこれでもかこれでもかとあって、法律で決まっている(米国はほとんど強制休暇法はない)。おまけに12月には、追加給与13ヶ月給料まである。

島国アイスランドでは、世界初めての女性首相が生まれた。10年ほど前の経済破綻では、女性社長の銀行だけが生き残れたし、破綻した大手銀行の役員の多くが有罪となり収監された(米国のリーマンショック等ではほとんどの銀行首脳が免罪)。

フィンランドでは、小学校に宿題がない。数十年前には世界でも最低の教育水準であったが、現在では最高の学力を達成している。その秘密は何か。(強制しないこと、自分の興味による動機づけを重視、自由なカリキュラムを取れる)。

フランスでは、学校給食にグルメが柱となっていて、素材、味付け、食器にもに最大の予算と努力が加えられている(米国学校給食との絶望的な対比)。

東欧スロベニアでは、大学が無料。外国人にも無料で、英語の授業も多い。欧州の多くの国では大学は無料。

結論は、教育と医療の無料化、充実が幸福な社会の基本だとの主張でした。

ただし、欧州のいいとこ取りだけを取材しているとも感じました。

例えば、

NHK News Web

スイスでは「ベーシック・インカム」保証として、全員に(貧富の区別なく)月額約30万円相当を支給する提案が、国民投票で否決されました。理由は、勤労意欲をなくするから(と推定)。

米国の大統領候補予備選挙で、民主党にて社会主義者サンダース候補が最後まで、クリントン候補と競い合いました。

NHK News Web

共和党のトランプ候補が強いのは、貧しい白人層(仕事が無い、あっても低賃金、低学歴)が支持しているからだと分析されています。

その観点からは、民主党サンダースの主張(ウォールストリート富裕層への反感)と重なる部分があります。これまでの米国の「自由経済主義、自助努力と機会均等を原理にして、最低限の社会保障」という政策に変化が生まれる可能性があります。

仮にクリントンが大統領になるにしても、サンダース候補を支持する民主党党員の意見も相当に取り入れることになるでしょう。

 

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