朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

松本清張賞「月下上海」

2013-07-05 | もろもろの事
「食堂のおばちゃん」こと、山口恵以子さんが今年の松本清張賞を受賞されたので、さっそくアマゾンで購入しました。

82年早稲田大学文学部卒業とあるので、苦節31年、転職を繰り返して現職は、東京・有楽町のガード下にある新聞配達員向けの食堂で、朝食をつくって11年。テレビドラマのプロット作成(構想・枠組み)は並行して続けていたそうです。

テレビニュースの授賞式映像では肩まで露出した赤いドレス姿でしたが、ネットで新聞社記事の写真を見ると割烹着での食堂で働く姿の写真ばかりでした。50歳代の女優ではない方のドレスアップよりも、「食堂おばちゃん」が中年デビューの画像を話題性から採用したのでしょう。

この賞には595編も応募がありました。世の中には、小説家志望は依然として多いのですね。



さて、新幹線の往復で一気に読破しました。

たしかに、昭和17年日米開戦後の上海租界(中国)を背景として、財閥出身の美人画家が主人公、そこに得体のしれない日本人男性が絡み、中国人紳士や不審人物、日本陸軍憲兵隊の影など、サスペンスの舞台装置はいっぱい登場します。

ミステリー小説なので、そのストーリーには次々と都合良いタイミングで出会いがあったり事件が発生します。あまりに、きらびやかで紆余曲折の物語になっていいるので、次々とページを繰って読んでみたくなりました。(最後の20ページくらいは到着した新幹線京都駅の待合室に座って読了)・・・面白かった、けれど、どこかハーレークイン小説みたい(そちらはほとんど読んだことないけれど)。笑


コメント (2)
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