人類学のススメ

人類学の世界をご紹介します。OCNの「人類学のすすめ」から、サービス終了に伴い2014年11月から移動しました。

人類生態学の本9.ヒトの自然誌

2012年04月29日 | K5.人類生態学の本[Human Ecology:Jap

Tanakakakeya1991

ヒトの自然誌
価格:¥ 5,046(税込)
発売日:1991-02

 この本は、元京都大学の霊長類学者・伊谷純一郎[1926-2001]さんが1990年に京都大学を定年退官したのを記念して編集された、論文集です。田中二郎さん・掛谷 誠さんによる編で、1991年に平凡社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全6章からなります。 

Ⅰ.共存の原理

  • 平等主義の進化史的考察(市川光雄)
  • 「分かち合い」としての「分配」(丹野 正)
  • 平等性と不平等性のはざま(掛谷 誠)

Ⅱ.コミュニケーションの諸相

  • サンの日常と歌(今村 薫)
  • サンの会話構造(菅原和孝)
  • 「深い関与」を要求する社会(北村光二)
  • 投擲的発話(木村大治)

Ⅲ.農耕と牧畜の世界

  • バルーチュ族のヤシ文化(松井 健)
  • エチオピア西南部におけるエンセーテの品種保存(重田眞義)
  • 人間と家畜の関係からみた牧畜論の試み(鹿野一厚)
  • セントラル・カラハリ・サンのヤギ飼養について(池谷和信)
  • ラクダ移譲の制度的側面(佐藤 俊)

Ⅳ.病いと死の民俗

  • トゥルカナの家畜をめぐる病気観(太田 至)
  • 森の民ガンドウの生と死をめぐる伝承(武田 淳)
  • アイヌの宇宙観再考(山田孝子)
  • 死者を訪ねる旅(澤田昌人)

Ⅴ.人々の絆

  • 再訪・ソンゴーラの物々交換市(安渓遊地)
  • アラウ夫人の店(原子令三)
  • アカにおける社会的アイデンティティ(竹内 潔)
  • 夫と妻にとっての結婚の意味(河合香吏)
  • 森と村と蜂蜜と(寺嶋秀明)
  • スワンプの漁師たち(今井一郎)
  • トングウェ族の職人の世界(西田正規)

Ⅵ.変貌する社会

  • タンザニアのニャキュウサ社会の歴史的変化(栗田和明)
  • 定住した狩猟採集民バカ・ピグミー(佐藤弘明)
  • カラハリ狩猟採集民サンの定住化とその影響(大崎雅一)
  • 変貌するアフリカと狩猟採集民(田中二郎)

最新の画像もっと見る