古病理学事典 価格:¥ 6,300(税込) 発売日:2012-04-16 |
この本は、新潟県立看護大学の藤田 尚さんによる編で書かれた、古病理学の事典です。このような事典は、これまで国内では出版されておらず、国内初となります。2012年に、同成社から出版されました。
本書の内容は、以下のように、全2部23章からなります。私も、「広汎性特発性骨増殖症」と「頭蓋骨縫合早期癒合症」の2章を執筆させていただきました。
第Ⅰ部.骨に現れる病変
- 骨膜炎(P.ヤナコプル・鈴木隆雄)
- 結核(鈴木隆雄)
- トレポネーマ症(鈴木隆雄)
- 麻痺性疾患(弦本敏行)
- 骨折(弦本敏行)
- 変形性関節症(谷畑美帆)
- クリブラ・オルビタリア(平田和明)
- ハリス線(平田和明)
- 骨の良性・悪性腫瘍(弦本敏行)
- リウマチ(福田眞輔)
- 広汎性特発性骨増殖症(楢崎修一郎)
- 頭蓋骨縫合早期癒合症(楢崎修一郎)
- 遺伝学と古病理学(針原伸二)
第Ⅱ部.歯に現れる病変
- 齲蝕(藤田 尚)
- 歯周病(藤田 尚)
- エナメル質減形成(山本美代子)
- 歯の形態異常(近藤信太郎)
- 歯の欠如(山田博之)
- 歯の萌出とその異常(金澤英作)
- 顎骨の良性・悪性腫瘍(藤田 尚)
- 風習的抜歯(藤田 尚)
- 楔状欠損(藤田 尚)
- 下顎隆起(五十嵐由里子)
古病理学は、国内ではまだまだ研究者が少ない分野です。この本をよく読むと、出土人骨を今まで以上に細かいところまで観察しないと、古病理を見落とす可能性があることに気付きます。