人類学のススメ

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人類進化の本53.猿人・アウストラロピテクス

2012年10月27日 | E5.人類進化の本[Human Evolution:Jap

Eharawatanabe1976

猿人―アウストラロピテクス (自然選書)
価格:(税込)
発売日:1976

 この本は、元京都大学霊長類研究所の江原昭善さんと元東京大学の渡辺直経[1919-1999]さんの二人の人類学者が、人類進化について書いたものです。1946年に創刊され1984年に休刊となった、雑誌『自然』に連載されたものが元になっています。1976年に、中央公論社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全3部10章からなります。

まえがき(渡辺直経)

第1部.南アフリカの猿人(江原昭善)[1975年3月号~同6月号に掲載]

  • Ⅰ.サルとヒトのミッシング・リンク
  • Ⅱ.”人類の影”を求めて
  • Ⅲ.はがれゆきヴェールの奥に
  • Ⅳ.偏見と事実の谷間で

第2部.東アフリカの猿人(江原昭善)[1975年8~9月号・1976年5月号に掲載]

  • Ⅴ.地溝帯にアダムを求めて
  • Ⅵ.アダムの虚像と実像をめぐって
  • Ⅶ.破局と新生

第3部.猿人の生息年代をめぐって(渡辺直経)[1975年11~12月号・1976年2月号に掲載]

  • Ⅷ.猿人の生息年代をめぐって
  • Ⅸ.猿人の実年代への光明
  • Ⅹ.ジャワのアウストラロピテクス

 本書は、出版されてから2012年時点で36年も経っており、中身も古くなっています。しかし、化石人類発見史として見ると、今でも十分参考になります。なお、巻末には江原昭善さんによる「猿人アウストラロピテクス」と1830年から1975年までの「猿人研究史略年表」が掲載されています。


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