猿人―アウストラロピテクス (自然選書) 価格:(税込) 発売日:1976 |
この本は、元京都大学霊長類研究所の江原昭善さんと元東京大学の渡辺直経[1919-1999]さんの二人の人類学者が、人類進化について書いたものです。1946年に創刊され1984年に休刊となった、雑誌『自然』に連載されたものが元になっています。1976年に、中央公論社から出版されました。
本書の内容は、以下のように、全3部10章からなります。
まえがき(渡辺直経)
第1部.南アフリカの猿人(江原昭善)[1975年3月号~同6月号に掲載]
- Ⅰ.サルとヒトのミッシング・リンク
- Ⅱ.”人類の影”を求めて
- Ⅲ.はがれゆきヴェールの奥に
- Ⅳ.偏見と事実の谷間で
第2部.東アフリカの猿人(江原昭善)[1975年8~9月号・1976年5月号に掲載]
- Ⅴ.地溝帯にアダムを求めて
- Ⅵ.アダムの虚像と実像をめぐって
- Ⅶ.破局と新生
第3部.猿人の生息年代をめぐって(渡辺直経)[1975年11~12月号・1976年2月号に掲載]
- Ⅷ.猿人の生息年代をめぐって
- Ⅸ.猿人の実年代への光明
- Ⅹ.ジャワのアウストラロピテクス
本書は、出版されてから2012年時点で36年も経っており、中身も古くなっています。しかし、化石人類発見史として見ると、今でも十分参考になります。なお、巻末には江原昭善さんによる「猿人アウストラロピテクス」と1830年から1975年までの「猿人研究史略年表」が掲載されています。