為替取引では、日々の売買価格を取引するスポット取引と、将来の或る日に売買するフォワード(先物)とがある。 スポット取引を直物、フォワード取引を先物というが、ここで言う先物とはいわゆるシカゴ先物市場に代表されるような信用先物取引や、金融先物取引とも完全に異なる。先物取引だけでは混同しやすい要素があることから、外国為替の先物取引を指す場合にはフォワード取引という。信用取引で言う先物はフューチャーズ(FUTURES)と呼んで区別する。
フォワード取引には基本となるいくつかの定型パターンがあるが、その中のトムネ(トムネク)取引は、スポット取引でポジションを翌営業日に繰り越す際に発生する、2通貨間の金利差(スワップ金利、スワップポイント、ロールポイント、ロールコスト)の元となる。
フォーワード取引の特徴を説明しよう。
・スポット取引の応答日を基準に、将来のXデーまでの金利差分を
通貨ペアの変動側通貨のポイントにしたものを取引している。
・変動リスクを無くすため、必ず金利計算の基準となるスポット取引
で同じ取引相手とフォワード売買の反対取引を行う。
例) 7日後に行うドル買い円売りのポイントが9.2ポイントで決定した(買手A,売手B)
→この時、スポットの直近取引価格が118.30ならフォワードの買手Aは、Bに対して118.30で必ずドル売り円買いをする。
→7日後にBから118.208でドル買い円売りする約束が成立したことになる。
つまりBは円より高い金利のドルをAから118.30で買い、7日間ドル買い運用できる。この間に発生した金利収益があるために、Bは買った価格より安い価格でAに売ることができる。9.2ポイントの中に手数料や思惑が織り込まれている。 フォワード取引がスワップと呼ばれるのは、将来の取引と現在のスポット取引を交換することから命名されたことは想像がつく。
フォワード市場では、金利差の日数分を価格に変換してポイント化するマーケットであるとも言える。 上の例で言えば、1週間の金利差が9.2ポイント(9.2銭)だった。 一年を52週とすれば、年利ポイントは9.2×52=478.4ポイント(銭)となる。 1ドル=118.30なので478.4ポイント(4.784円)は118.30円の4.04%に相当することから、この時の金利差は約4%程度あったと言う事ができる。
【外為大学 外国為替相場用語 は行、さ行-F・S】あと
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