外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

外国為替相場 本日15日の主なヨーロッパ経済指標を読む

2009-06-15 17:40:56 | ☆外国為替を読む

本日の欧州時間帯では、主だった経済指標発表はありません。ただ、G8を受けての要人コメントが意表をついて飛び込んでくる可能性があり、一時的な相場のブレには注意しましょう。

さて、こんな日柄ですので、G8への個人的な印象などを綴ってみます。

G8からは、景気回復に予兆がある認識や、景気刺激策の出口について検討を開始する必要性などが聞こえてきました。出口論については、近いうちに金融引き締めへの政策転換が開始されることを意味しないとの、コメントがあった模様です。

最近の経済指標を見る限り、悪化スピードは弱まっているものの、回復というには程遠い気がしませんか。

つまり個人的には、"景気回復の兆し"というより、さらに景気が悪化する可能性は限定的となる兆しがあるというだけで、しばらく雇用の状態は悪いまま継続気味に推移し、一部に富が蓄積されるのを待つ時間が必要に見えます。この間にすべきことを怠ったり過信するなどによって、出口が遠くなってしまうことは、われわれ日本の政府過信が消費税引き上げという政策を招き、不況が長引いたという苦い経験からもわかります。

少なくとも、危機的金融不安の火種は、おおむね鎮火したようにも見えることから、G8でも課題に挙がった、同じ過ちを繰り返さない世界的な枠組みが、一日も早く具体化されることが安心感を産み、景気回復への第一歩となるように思われます。また、債券市場が一時的に織り込んでいた、金利政策が早期反転するという期待は、雇用が上向かない限りは低いという印象を持ちました。

米国時間に入ると、いくつか重要な経済指標の発表があるようです。
消費の向上は、雇用改善なくしてはなかなか厳しいと思いますが、これらの指標から何か見えてくるかどうかを待ってみたいと思います。