外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

外国為替 本日10日の主なヨーロッパ経済指標を読む

2009-06-10 13:41:53 | ☆外国為替を読む

ドイツ   5月CPI(消費者物価指数) 15:00(日本時間予定)
イギリス  4月鉱工業生産        17:30(日本時間予定)
       4月製造業生産        17:30(日本時間予定)

昨日のドイツ鉱工業生産は悪化という内容で、一時的にユーロ売りを誘っています。本夕はドイツ国内の消費需給を見る経済指標で、CPI上昇となった場合、内需が改善したとばかりにユーロが買われる可能性があります。しかし、昨年末からしばらく継続したユーロ安は、ドイツにとっての輸入物価を押し上げる要因となるため、判断は交錯するかもしれません。ちなみに、市場予想ではおおむね横ばいとなっています。
イギリスの指標予想はおおむね横ばい。それにしてもイギリスの指標発表予想が大きく外れたという記憶があまりありません!(まさか、透視してたりして! by 昨日のTVの影響)。日本同様、発表対象がやや古めなので、事前にわかりやすいのかもですね。

米国債券の入札需給に関連して、金利動向はしばらく注目されそうです。原油や金相場がやや上昇した根拠として、債券利回りの低下が、リスク投資志向を手伝っているとの見方もあります。しかし、NY株式市場は比較的冷静だったことや、東京株式市場は堅調な中でドル円は下落傾向を示すなど、これまでと矛盾する動きも見られます。しばらくは各市場の思惑が交錯する展開が予想されますので、注意しましょう。特に金や原油は、このところリスク投資先というより、むしろ安全投資先とも見える動きをしています。必需品としてみれば納得ですが、債券が買われて(金利は下落)いるのに金や原油が買われる現象は、自分にとって消化不良の材料です。

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外国為替 昨日6月9日の海外市場まとめ

2009-06-10 13:36:09 | ☆外国為替を読む

昨日午後以降のドル円は、ユーロやポンドでの緩やかなドル売り調整の影響を受け、98円台半ばを中心とした小動きから、ややドル売りの傾向となりました。

欧州市場の時間を迎えて発表された、ドイツ経済指標の内容がさえないなど、一時ユーロが売られる場面もありましたが、長くは続かず。NY市場を迎えると、ドル売りを再開する展開でした。

アメリカのTARP、いわゆる不良資産救済プログラムの一環で、かつて政府は金融機関などに多額の緊急融資を行い、信用収縮に対するリスク軽減を目指しました。金融機関によってはTARP支援は必要ないとの姿勢があった中で、昨日政府はTARP資金の返済を申し出ていた金融機関のうち10社に対して、返済の承認を下しました。

また、このところさまざまな憶測を呼んでいる米国債の入札ですが、3年債の入札が好調に終わったことなどから、市場には安堵感が広まった模様です。債券相場は買いが入って上昇し、利回りは低下しています。債券市場が堅調に推移している背景には、値ごろ感のほかに、なによりTARP資金が、余力を残しながら返済が始まることで、米国への信頼感が回復基調にあるとも言えそうです。
為替市場は、利回りの低下を嫌気した模様で、ドル離れの傾向を維持しています。

次に、今日10日午前の東京外国為替市場の動きですが、昨日のNY市場以降これまで、各通貨ペアともにおおむね小動きとなっています。

ただ、ドル円は仲値にかけて発表された、オーストラリアの消費者信頼感がプラス12.7と、マイナス予想を覆す結果に、オーストラリアドルが買われました。対円では円売り、対ドルではドル売りとなりますが、ドル円は一時、97.10/15円水準へと円高に推移。結果的にドル売り優勢といった状況でした。

気になる点ですが、昨日の海外株式市場では、金利が下落基調となった割には上値を伸ばせていません。
反して東京株式市場は堅調な推移を保ち、前日より高く前場を終了しています。今朝方発表された本邦の機械受注が前月比マイナス5.4%と、予想のマイナス0.6%から悪化となりましたが無視された形です。確かに、指標対象となった期間が4月と、やや古い内容が原因かも知れませんね。もしかすると、割安な日本株が買われているという、東京だけの相場つきなのかもしれません。

最後に、経済指標で前月比と前年比が発表される場合が良くありますが、前年比が相当悪いことは、既に皆さんご存知の事実。前月比という短期比較でわかる足元のトレンドが、良いか悪いかが当面の焦点でしょう。

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