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福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

今日は震災から四十九日です。四十九日の意味を考えます。

2011-04-28 | 護国仏教
「密教仏事問答」「仏教博識問答五百題(安藤正純)」等によると

1、人は死ねば中有の身となります。これは死んで今生を終わり、来生のいまだ定まってない状態をいいます。現世で善行と悪行双方をつくったので地獄、極楽どちらにも行く先が定まらないのです。

2、この中有の身は七日ごとに死し、また生じて七日生きるということを繰り返します。このようにして七度生死を繰り返します。この間、死者は遺族の七日各の回向法要があればその次の生でだんだんと上の善所に生まれることができます。

3、このようにして生死を七度繰り返し、七度目の四十九日目に転生すべき三界六趣(欲界・色界・無色界、天・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄)が確定します。最後の四十九日目に次の生が確定するのでこのときの四十九日回向が特に大切とされるのです。

参考までに十三佛の御真言を書いておきます。それぞれの仏様がそれぞれの時期にお導き下さるのです。四十九日は薬師如来です。

・初七日 不動明王 なうまくさんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん 
・二七日 釈迦如来 なうまくさんまんだ ぼだなん ばく
・三七日 文殊菩薩 おん あらはしゃなう
・四七日 普賢菩薩 おん さむまや さとばん
・五七日 地蔵菩薩 おん かかかび さむまえい そわか
・六七日 弥勒菩薩 おん まいたれいや そわか
・七七日(四十九日) 薬師如来 おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
・百日  観自在菩薩 おん あろりきや そわか>
・一周忌  勢至菩薩 おん さんざんさく そわか
・三回忌 阿弥陀如来 おん あみりた ていせい から うん
・七回忌 阿閦如来 おん あきしゅびや うん
・十三回忌 大日如来 おん あびらうんけん ばさら さとばん
・三十三回忌 虚空菩薩 なうぼ あきやしゃ きゃらばや おんありきゃ まりぼり そわか

4、ここで回向とは死者の菩提のためにお経や陀羅尼を唱えその功徳を回らして死者に向かわしめることです。四経集解に「回向とは自らの功徳を回らして他の衆生に向かえ、おなじく無上の佛菩提に会す。声を回らして角にいれればその響き必ず遠くまで聞えるが如し。」とあります。声を角笛にいれれば遠くまで聞こえるように功徳も遠くまで届くという意味です。なぜ功徳が届くかといえば「仏教博識問答五百題(安藤正純)」によると「一心は法界を体とす。ゆえに回向心の一念発すればすなわち三世に通じ十方にわたる。ここをもって此の方の心と彼方の心と同一法界なるがゆえに礙えずして上は佛界より下は餓鬼地獄までこの功徳は至り通じて遠く回るのである。」とあります。

5、しかし今回のようにわれわれの業を代わって受けてくださっている「代受苦の菩薩」のようなケースはすでに皆成仏されているとも考えられます。しかし、あの世でさらに衆生済度の力をつけていただくためにも追福修善回向は意味があると思います。
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