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福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

四国八十八所の霊験その132

2014-09-09 | 四国八十八所の霊験
82番根来寺の本堂へは左右の回廊を通ります。回廊のなかは信者の寄進した無数の小さい観音様が地域別に並んでいます。故郷の岡山のところはあまり多くなく寂しい気もしました。

ご本尊は千手観音さまです。
大師の甥智証大師の作で33年に一度のご開帳と説明があります。

境内の深い緑の木々は「夏木すでに緑陰」という気配でした。鶯、不如帰の声もこきえます。西行さんの有名な

「ほととぎす きくおりにこそ 夏山の 青葉は花におとらざりけり」

という時鳥の歌があります。
鶯の声は明るく、現世謳歌しているようだが 不如帰の絹を裂く声は彼岸の象徴のようです。
良寛さんは

「旅人にこれを聞けとや時鳥、血に泣く涙かわかざりけり」

と詠み、「時鳥は不如帰(かえるにしかず)となくなり、旅人は六道輪廻の衆生なり」と解説しています。つまり仏様の声を代弁して時鳥が旅人に代表される衆生に対し

「迷う前の自分の本心に不如帰(かえるにしかず)」
つまり自分が本当は仏だということを思い出せ

と血涙をふりしぼってないて諭しているということです。良寛さんのすさまじいばかりの衆生愛、慈悲を感じます。


ここで四国遍路をすすめてくださったN師がとつぜん車で現れました。そしてお接待をいただいたうえ次の83番まで送ってくれました。 82番から83番までは16kmありどうしようかと思っていたのですが思わぬお接待であっという間に83番一宮寺についてしまいました。

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