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福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

多発する災害に日本人は集団意識を持つ

2018-03-11 | 法話
今夕、いつものように夕勤行の後、瞑想をしていて、ふと日本人の最近までの没個性主義、集団主義は相次ぐ災害が育んできた精神基盤ではなかったかと思いました。災害時には犠牲者と助かる人が分かれます。なぜ片方は助かり片方は犠牲となるのか。「個人主義」では解は出ません。集団として考えないと、生き残った者も、犠牲となった者も浮かばれません。犠牲者は集団に代わって犠牲となったのであり、生き残った者は犠牲者に徹底的に感謝し集団で家族を支える。是が古来から日本人が災害時にとってきた対応であったと思われます。まさにワンフォアオール、オールフォアワン、です。このとき、「個」という観念を持ち込むとすべてが解決不能になり気が狂いそうになります。災害対応のすべては集団の中で包み込んで処理するほかないのです。
東北大震災のあと建築家の隈健吾氏はブログで「3・11の後、『きずな』によってしか、人間は守れないことを再発見している。」と書いています。「きずな」は個人主義から古来からの日本的集団主義への回帰です。被災者と非被災者は一体である、お互い同じ集団の大切な一員であるとかんがえなければ本当の対処はできないとおもいます。まさに最近の相次ぐ大災害は最近の日本人の皮相な「個人主義」から本来の『集団主義』への覚醒を迫るものであるように思いました。
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