○モーツァルト イドメネオ フリッチャイ/ウィーン・フィル他 1961年7月26日(ライヴ)
ザルツブルク音楽祭でのライヴ。
この年、フリッチャイは9年ぶりにザルツブルク音楽祭に招かれ、この演奏が大変好評であったことから、追加のオーケストラ・コンサートも指揮しています。
フリッチャイによれば、このオペラは、モーツァルトののちの作品に見られない「真似のできない尊厳と高貴さ、記念碑的な力と、野生的で熱い情熱を備えて」いるとのことです。
物語は、有名なトロイア戦争に出征したクレタの王、イドメネオが海神に命を助けられる代わりに、最初に合った男をいけにえに出す、そして、それが息子のイダマンテであったというものです。
演奏は、晩年のスケールの大きな演奏に加え、ウィーン・フィルの鋭い響き、素晴らしい声楽陣と、申し分ないと言えましょう。特にグリュンマーのエレットラは真に迫っていて、彼女の張りのある声が印象的です。