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全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
福地脩悦の毎日更新の携帯ブログです。

技術は毎日、進化する…滋賀県草津市

2007年12月03日 21時33分43秒 | Weblog
電気機器を、少しでも省エネ機能を向上させ、使い易く、そして安価で販売で出来なければライバルメーカーにあっと言う間にマーケットを奪われてしまいます。
各メーカーはまさに熾烈な競争を行っており、商品開発、市場開発、技術開発などが同時に進行しなければ直ぐに遅れをとってしまいます。
少しの停滞が商品の陳腐化に繋がり、ライバルメーカーの厳しい攻撃に晒され、奪われた市場奪回に長い期間を要します。

今日は松下電器産業、松下ホームアプアラインス社(旧エアコン事業部)を訪問し、開発と生産の現場を直接見学する機会がありました。また、松下電器産業の講堂で大勢の技術者さんを対象に「オール電化と家の性能」と言う題で2時間の講演をさせて戴きました。
演壇からエアコンの一流エンジニアの方々が、学識経験のない私の話から、家づくりを現場で行う者の実践法、更にその思想を吸収しようとする真剣な眼差しを強く感じました。

写真は、講演の後に撮ったのですが、私の向って右が既に18年ものお付き合いで、出会いの頃、私にエアコンのいろはを伝授してくれた主任技師の田口 章さん、左がエコキュートの開発部門を率いるグループマネージャーの室園宏治さん、主任技師の西原義和さん、後ろ左が営業推進チームリーダーの山向(やまむか)昌樹さん、同じくグループマネージャーの水野三津夫さんです。
水野さん達の市場調査、市場開発チーム、そして室園さん達の技術開発チームが連携しながら平行しての研究開発が進んでおりました。

エアコン業界は、冷暖房を行う際のエネルギー消費効率(COP・消費される電力の何倍のエネルギーを取りだすか)を懸命に競っています。
私達はこれをCOP競争と言っておりますが、各メーカーが死闘を繰り返しています。
例えば、エアコンの空気の流れをコンピューターで制御して無駄のない冷暖房を行う技術、熱交換部材の形状を工夫して熱を捉まえ易くする技術、送風機のファン形状を変えて風量を大きくする技術、この全てがCOPの向上に寄与するのだそうです。

エアコンのエネルギー消費効率を上げると言う事は、即省エネ、温暖化防止に繋がります。この激しいエアコンの性能競争に比べ、その機材を有効に活用するための住宅性能の競争が完全に出遅れているのが実状です。
例えばCOP 3.0のエアコンを、住宅の温熱性能をフィットさせる事で倍のCOP6.0(電気量が半分になる)で使用する事も可能なのです。

住宅産業の温熱性能競争も本来は、COP競争と同じ視点と土俵で行われるべきものです。
これが全く実施されていないと言う事は、今後の展開しだいでは、家庭から放出させるCO2削減を大幅に実施できる可能性がとても大きいのだとも言えるのです。住宅業界に本音と皮肉も…
住宅も価格だけでなく、CO2の削減数でも競争をし合いましょう。
ファースの家は断然のトップに…

茨城、北海道、兵庫、滋賀と動きの大きな数日でしたが、明日は栗東の工務店さんを訪問後、東京に戻り、夕方のフライトで北海道に帰社する予定です。
北海道は大雪のようですが…
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