毎朝更新の携帯ブログ

全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
福地脩悦の毎日更新の携帯ブログです。

任侠道に学んだ生きる知恵と創る知恵

2006年11月03日 13時04分28秒 | Weblog
渓流の水音、シャワシャワと木の葉が風で擦る音、林道の橋をつくる仕事のために住み込んだ山奥の飯場の真夜中です。
中学を出て直ぐに飛び込んだ飯場暮らし、鉄骨トビ職の世界、そこはまさに任侠の世界でした。

一宿一飯の義理人情、人が生き続ける理由を身体で教えられます。
先生は教師でも哲学者でもありません。
身体に刺青を彫った半分は任侠の世界に身を染める鉄骨トビ職の先輩諸兄です。
30mの高所で身体をぶら下げる指を伸ばせば必ず死が待ち受けています。
人から受けた御恩を忘れれば理屈でなく体罰で厳しく叱責されます。
人としての尊厳を身体で覚える事になります。

現場ごとに異なる環境下、橋梁組み立てのマニュアルの無い仕事には、自ずと知恵と工夫が求められます。
無いものを生み出す創造力と実践力が自然に身につきます。

自分が生業とする家づくりの仕事は生産して売る商品と違い、施主ごとに感性や生活環境、施工環境も全く異なります。
更にこの家に多額の資金を投じた生身の人間が身体を委ねるのです。
お金を支払ってくれた施主の存在に感謝し、在り得る全ての技術と真心を提供しなければなりません。
住む人にストレスを与えない確たる家の性能と真心の篭ったメンテナンスは不可欠となります。
然るに、家づくりに終わりはなく、住宅システムの研究開発にも終わりはありません。

「住む人と幸せを分かち合う家づくり」これは弊社の経営理念です。
施主の一生一代の大事業である家づくりに参加した我々工務店と協力業者が当分に利益を分かち合うと言う意味です。
人は全てが対等であり、其々が支え合いながら社会が形成されています。
企業が、義理人情を逸して急成長しても関わる人々に本当の幸福は訪れません。
この信念は、山奥の飯場暮らしで教わった任侠道がもとになっています。
ファースの家
株式会社 福地建装
代表取締役 福地脩悦