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全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
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日本家屋の屋根の歴史…北斗市

2006年11月08日 18時40分06秒 | Weblog
日本の家の多くが瓦屋根で出来上がっております。
一般に本瓦葺きと呼ばれている瓦は、瓦の曲面の凹凸を交互に重ねながらの葺きかたをいいます。相当の大昔に大陸から朝鮮半島を経由して日本に伝来したと言われております。本瓦は分厚い瓦で重量もあり、主に寺院や神社の屋根に使用されたと思われます。

もともと、茅葺屋根が日本家屋の根源だったのでしょうが、寺院仏閣などは、屋根の形が入り組んでおり、手入れが困難になるので、もっと丈夫な桧の皮を使用したと言われています。本瓦はその桧の皮に代わる屋根材として使われるようになったのだと思われます。

神社仏閣などは湿気を吸排出して家屋内の温熱環境を守る事より、荘厳さとか格調を重んじたのだと思われます。この時代から機能、性能より見た目重視の家屋に移行していったのでしょうか。
この分厚い瓦では、瓦だけでなく屋根下地も相当に頑丈なものになり、家屋の建築費も高くつく事から、重ね部分の薄い瓦が造られるようになりました。上記の本瓦に対して凸凹が少ないため、重ね部分に下地の桟を使用した事から、桟瓦と呼ばれているようです。
一般の家屋に使用されいる瓦はまさにこの桟瓦と言う事になるのでしょう。

この屋根瓦だけで雨水を家屋内に浸透させないようには困難です。そのために二重三重の対策を行なったようです。瓦の下に大量の土を使用し、漏った雨水を土が受けて分散させる役目を果たしたようです。その下に更に空間をつくり、柾葺きと言われる木材を薄皮にスライスしたものを交互に何重にも重ね葺き込み、ここで完全に雨水を排水するようになっておりました。

茅葺屋根はメンテナンスが大変なため、しだいに平民が使用する家屋の屋根を、この安価な柾葺き屋根だけで造られはじめ、つい40年ほど以前まで使用されおりました。しかし、この柾葺き屋根は紫外線や風雨にもろく、雨漏り屋根などと揶揄される時期もあったようです。現在は瓦の他に、トタン屋根、スレート屋根、コンクリート屋根、樹脂素材屋根など多種多様な素材が用いられており、瓦も一見瓦に見える模擬瓦(瓦風瓦・偽瓦)も多く使用されております。素人の見分け方は価格で判断でしょう。
写真はファースの家の根源となった茅葺屋根のポスターですが、ファース本部の事務所の入り口に掲示しております。

昨日は道東で最大規模の竜巻があり、多くの方々が被災いたしました。
またたくさんの方々が亡くなり、自然の恐ろしさを痛感しました。
突然の天災で亡くなられた方々に心よりご冥福を祈ります。

今日も落ち着かない天気でした。明日は札幌へ…
ファースの家
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