英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

第94期棋聖戦本戦2回戦 渡辺名人-羽生九段(2023年4月1日)

2023-04-02 10:56:51 | 将棋
 新年度初日、初っ端から渡辺-羽生戦。
 しかし、羽生九段の完敗。しかも惨敗。


 後手陣の8二歩の壁が気になる。折角の美濃形なので、△6二玉~△7一玉~△8三歩と指したいところだが、渡辺名人がそれを許してくれるかどうか……。代案としては△7四歩~△7三銀と銀の活用。
 解説では、「異筋だが△1三銀~△2四歩と2筋から動くてもあるかも」と。《羽生九段が好きそうな筋だなあ》と思っていたら、行った!


 威勢が良さそうだが、やはり後手陣の右翼が無機能状態。壁形なのでマイナスかも。


 案の定、反撃を食らう。
 第3図の後手の右翼と2四の銀がアンバランスでダサい。

 取りあえず、1七で清算し、当たりになっていた飛車を逃げたが……

 渡辺名人の強打の香打が炸裂。
 △同飛車なら▲2四飛と銀を取られてしまう。
 ヨロっと△6四飛とかわしたが、急所に先手で香の据えらるのなら、初めから6四に逃げておいた方が……


 続けざまに▲1三香成。
 遊ぶ可能性があった香車を成桂にされて2三に摺り寄られたらかなわないので△1三同銀としたが、▲2一飛成と成り込まれては大差。
 △1三同銀では△2二歩と辛抱した方が良かったかもしれないが、勝ち味のない将棋が続くだけかも。

 というわけで、新年度初日からがっかりすることになってしまった。
 新年度初日の4月1日はこの1局だけなので、羽生九段は今年度の全棋士中最下位となってしまった…



 羽生九段の今後の日程は
竜王戦1組ランキング戦……1回戦佐藤天九段、2回戦久保九段を連破したものの、準決勝は永瀬王座
王位戦リーグ……徳田四段には勝利したものの、残りは石井六段(順位戦B2へ昇級、昨年度の王座戦では渡辺名人を破って準決勝進出)、服部五段(昨年度50勝18敗、0.735…勝率5位、勝利数2位、対局数1位)、永瀬王座豊島九段と強敵ぞろい
王座戦……二次予選決勝、佐藤康光九段(4月7日対局)この対局で、同カードの167局目で大山-升田で並んで3位タイとなる。歴代1位は中原-米長戦の187局、2位は羽生-谷川戦168局(詳しくは将棋連盟の「同一対戦カード記録」
銀河戦……“下位からの勝ち上がり者vs横山七段”の勝者と対戦し、勝つと藤井六冠
NHK杯……1回戦で渡辺和五段に勝つと、2回戦は豊島九段

 当たりがきつくないですか?
 それにしても、NHK杯戦は1回戦からかあ……
 本戦参加者は50名なので、1回戦不戦勝者は14名。 前年度ベスト4(藤井六冠、佐々木勇八段、広瀬八段、八代七段)と名人+A級棋士(2022年度)の13棋士がシード(藤井六冠と広瀬八段が重複)。残りの1枠は…谷川十七世名人。おそらく羽生九段は次点。
 今期は、A級復帰を目指そう。
コメント
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