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カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

カンボジアで特殊詐欺か 日本人25人を逮捕 

2023年11月17日 | 経済
 11月8日、カンボジアで身柄を拘束された日本人の特殊詐欺グループ25人について、北海道に住む女性から現金をだまし取ったなどとして、日本の警察は、カンボジアから日本に移送中の航空機内で逮捕しました。このグループは、少なくとも8道府県の特殊詐欺事件に関わっているとみられ、警察は実態解明に向けて本格的に捜査する方針です。
 カンボジアから移送され、航空機内で逮捕された20歳から42歳の25人は、羽田空港に到着後、埼玉県内の警察署に身柄を移されました。逮捕されたのは、職業不詳の石原寛和容疑者(29)ら25人です。調べによりますと、今年3月から8月にかけてカンボジアに順次入国し、現地から日本の被害者に電話をする「かけ子」として、拠点にしていたプノンペン市内のアパートから、日本の高齢者を中心にうその電話をかけていたとみられ、9月に現地の捜査当局に拘束されていました。警察によりますと、拠点のアパートの一室からは複数のパスポートがまとめられた状態で見つかっていて、逃亡できないよう管理された状況だった疑いがあるということです。
 カンボジアでは、中国系犯罪集団を中心とする特殊詐欺グループの摘発が続いています。フン・マネット首相も、主要な根拠地となっているシアヌークビルの治安回復に意欲を示しています。この問題は、カンボジアのイメージを大きく傷つけており、観光にもダメージを与えているものと見られます。関係国と協力しつつ、カンボジア政府が断固たる対応をとることが期待されます。
(写真は、犯罪イメージが打撃となっているシアヌークビル)



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2023年1~9月 カンボジアからの輸出減少 縫製品振るわず

2023年11月16日 | 経済
 カンボジア経済財政省の関税消費税総局の発表によりますと、2023年第1~第3四半期(1月~9月)のカンボジアからの輸出は、対前年同期比0.8%減の169億4580万ドル(約2兆5249億円)でした。輸入は、5.9%減の182億1664万ドル(約2兆7143億円)でした。
 輸出先を国別にみると、1位は米国で対前年同期比2.1%減の68億9796万ドル(約1兆278億円)で、全体の40.7%を占めています。2位はベトナムで30.7%増の20億3852万ドル(シェア12.0%)、3位中国18.3%増10億5910万ドル(シェア6.2%)、4位日本1.3%減8億8574万ドル(シェア5.2%)、5位タイ0.5%減6億5209万ドル(シェア3.8%)となっています。輸入は、第1位は中国で対前年同期比1.8%増の80億4026万ドル(シェア44.1%)、2位ベトナム11.0%減27億3578万ドル(シェア15.0%)、3位タイ22.0%減21億6804万ドル(シェア11.9%)、4位インドネシア17.7%増7億7095万ドル(シェア4.2%)、5位シンガポール14.7%減6億9004万ドル(シェア3.8%)となっています。
 品目別輸出では、縫製品が第1位で対前年比17.4%減の59億2951万ドル(シェア35.0%)、2位電気部品93.5%増24億7668万ドル(シェア14.6%)、3位旅行用品13.4%減12億8109万ドル(シェア7.6%)、4位穀物48.9%増11億8463万ドル(シェア7.0%)、5位履物25.1%減9億9177万ドル(シェア5.9%)等となっています。品目別輸入は、1位石油製品10.8%減25億8109万ドル(シェア14.0%)、2位縫製原料16.4%減19億9019万ドル(シェア10.9%)、3位電気機器11.1%増11億4255万ドル(シェア6.3%)、4位自動車40.5%減10億7305万ドル(シェア5.9%)等です。品目別輸出で、縫製品・履物・旅行用品の不振が続いていること、日系企業等が製造・輸出している電気部品が大きく伸びていることが注目されます。また、品目別輸入では、原油価格が安定していることから輸入金額が減少に転じていること、縫製品の発注減少のため縫製原料の輸入も減少していること等が注目されます。
 カンボジアの輸出産業は、新型コロナの影響から予想よりも早く回復してきました。しかし、主要輸出先の米国・欧州の景気減速等の影響で、今年は逆風を受けることが懸念されています。
(写真は、日本が支援して整備が進められてきたシアヌークビル港)

関税消費税総局の統計のサイト(英文です)
https://stats.customs.gov.kh/en


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カンボジア政府 障碍者IDカードの発行開始

2023年11月15日 | 経済
 10月30日、カンボジア政府は、国家障碍者IDカード(national disability identity card)の発行を記念する式典を開催しました。式典には、社会問題・退役軍人・青少年更正省のチア・ソメティー大臣、UNICEF、EUの代表等が参加しました。
 UNICEF、EUの支援を得て、カンボジア全土で障碍者調査が行われ、28万8690人が障害と認識されて、新たに導入されたシステムに登録されています。このうち、22万2148人にIDカードが発行済となっています。これは、カンボジアの障碍者総数の32%程度と見られています。IDカードは、障碍者向け支援政策の立案や実施、障碍者向け給付、障碍者の社会・経済への参加促進等に効果を発揮するものと期待されます。貧困IDカードを活用した新型コロナ対策(現金給付等)がうまくいったこともあり、障碍者IDカードも大きな効果を発揮するものと期待されます。
 フン・マネット新政権では、これまでの経済成長戦略に加えて、インフォーマル経済・労働者向け支援、妊産婦向けの支援、障碍者向けの支援等を打ち出しています。今後とも、こうした社会的・経済的弱者向けの支援政策が拡充されることが期待されます。
(写真は、AKPより)



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ASEAN貯金の日 カンボジアでも貯金マインド振興へ

2023年11月14日 | 経済
 10月31日は、ASEAN貯金の日でした。ASEAN貯金の日は、ASEAN各国で金融包摂の重要な柱である貯金の重要性への理解を促進する日となっています。カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、国家金融包摂戦略2019~2025年(National Financial Inclusion Strategy 2019-2025)に基づき、金融包摂に向けた活動を行っています。
 今年は、カンボジア銀行協会、カンボジアマイクロファイナンス協会とともに、「あなたと家族のための貯金習慣」と題するASEAN貯金の日ワークショップをコンポントムで開催しました。貯金は、将来や緊急時への備えとして非常に重要な役割を有しています。特に、カンボジアにおける貧困層や中間層にとっては、貧困削減に向けて貯金の効果や重要性は高いものがあります。NBCでは、所得が多くなくともその一部を少額でもいいので貯金に回していくことが望ましいとしています。NBCや銀行協会では引き続き貯金文化の振興や貯金マインドの振興に向けて、一般の人々の理解増進に努めていきたいとしています。
 日本でも昭和の高度成長期には、民間セクターの資金需要に対応する観点からも銀行貯金が促進されていました。カンボジアでは、ドル建て・リエル建てともに期間1年の定期預金の金利は現在7%前後となっており、利息収入を得て貧困から脱出するという意味でも、貯金の振興は重要な意味を持つものと見られます。今後とも、NBCや銀行協会の地道な努力が期待されます。
(写真は、最近完成したウィング銀行ビル)

カンボジア国立銀行のサイト(英文です)
https://www.nbc.gov.kh/english/news_and_events/news_info.php?id=581

カンボジア銀行協会のサイト(英文です)
https://www.abc.org.kh/events/asean-savings-day-workshop/


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アンコール・ワット西参道修復工事完成 日本の支援で

2023年11月13日 | 社会・風土
 11月4日、日本の支援で進められてきたアンコール・ワット西参道修復工事が完成し、記念式典が開催されました、式典には、シハモニ国王陛下、フン・マネット首相、フン・セン前首相、工事で中心的な役割を果たした上智大アジア人材養成研究センターの石澤良昭所長(86歳)他多数が参加し、渡り初めが行われました。
 アンコール・ワットは、12世紀に建立されたもので、その「西参道」は参詣者がアンコール・ワットの中央尖塔に向かうために設けられた環濠を横断する出入り口にあたります。過去に幾度か崩壊し、修復が繰り返されてきました。上智大学とカンボジア政府は、1996年から2007年に北側部分で第一期の修復工事を実施しました。2016年からの第二期工事では日本の無償資金協力(約1億円)も活用して、残り部分を整備してきました。
 工事の推進にあたり中心的な役割を果たしてきたのは石澤良昭教授(アジア人材養成研究センター所長)です。内戦で失われたカンボジア人遺跡保存官の人材養成のため、1991年からプノンペンの王立芸術大学で考古学・建築学を学ぶ大学生のために集中講義を開始しました。1996年、西参道第一期修復工事の着工と同時に、シェムリアップ市内に上智大学アジア人材養成研究センターを建設、修復工事現場に寄り添いながら、今日まで33年間にわたり保存官養成に尽力してきました。教授は、上智大学の学長などを歴任し、2017年には「アジアのノーベル賞」といわれるマグサイサイ賞を受賞しています。
 シハモニ国王陛下は、「アンコール遺跡群のために、持続可能な方法で保存や人材育成を推進してくれた石澤所長らに感謝する」とあいさつしました。石澤氏は、「今後もカンボジアの人と一緒に協力を続けたい」と話したとのことです。
 なお、上智大学では、「上智大学とアプサラ機構は完成式典に先立ち、アンコール・ワット西参道の保守管理およびカンボジア人保存官の技術専門研修の継続を主眼とする、新しい協定書を取り交わし、引き続き共同作業を継続してゆきます。」としています。
(写真は、南側から見た西参道。2022年12月撮影)

上智大学のサイト
https://www.sophia.ac.jp/jpn/article/news/topics/231107_angkorwat/


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2023年11月13日 | 一般
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和食の老舗 新たなオープン 手毬

2023年11月12日 | 生活環境
 プノンペン中心部モニボン通り沿いに開店した和食の「手毬」です。プノンペンで和食店を長くやってこられたマダムのお店です。内装は落ち着いた和食店の造りで、個室もいろいろとあります。メニューは、和食店の王道らしく、お刺身や天ぷら等が並びます。今回は、おつまみ各種と、お寿司、天ぷら等をお願いしました。安定した美味しさで楽しめました。お値段はプノンペンでは中堅です。ランチタイムには、いろいろな定食メニューもあるようです。お勧めです。お試しください。

Temari Japanese Restaurant Phnom Penh
https://web.facebook.com/people/Temari-Japanese-Restaurant-Phnom-Penh/100093125115222/?_rdc=1&_rdr

昔から定評のある天ぷら盛り合わせ。プレゼンも素敵です。



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カンボジア 独立記念日2023

2023年11月11日 | 社会・風土
 11月9日は、カンボジアの第70回の独立記念日でした。1953年11月9日に、故シアヌーク前国王陛下のご尽力(「独立十字軍運動」と呼ばれています)により、フランスからの独立を果たしました。独立を目指して1953年4月から5月にかけて、故シアヌーク前国王陛下は、フランスから、カナダ(モントリオール)、アメリカ(ニューヨーク、ワシントン、サンフランシスコ、ホノルル)を経て、日本(東京)まで、各国で独立キャンペーンを行われました。日本では、昭和天皇陛下ともお会いになっています。日本も外務省を中心に様々な協力を行いました。この東京滞在中にフランスから大きな譲歩を勝ち取り、5月13日に帰国され、半年後に独立宣言に至りました。なお、ご帰国当日にシハモニ国王陛下が誕生され、故シアヌーク前国王陛下は「東京は素晴らしい」として、お生まれになったばかりのシハモニ国王陛下の幼名を「トーキョー」と名付けられたとのことです。
 第二次大戦末期の日本軍による仏印処理(1945年3月~)により、インドシナ3国は独立を認められ、カンボジアも1945年3月12日に故シアヌーク前国王陛下が王位につかれて、独立を宣言しました。しかし、終戦後にフランスに再進駐され、再度フランスの保護国となってしまいました。それでも、故シアヌーク前国王陛下は、日本の支援を受けた1945年のこの独立が果たした役割は大きかったと述懐されていたそうです。
 独立記念日には、独立記念塔で記念式典が開催されました。シハモニ国王陛下、フン・マネット首相他多数が参加しました。今や、米中冷戦の狭間にあって、綱渡り外交を続けているカンボジアですが、覇権国に飲み込まれることなく、真の意味での独立を維持していくことが重要と見られます。
(写真は、プノンペンの独立記念塔で開催された記念式典。シハモニ国王陛下。AKPより)



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経済財政省 2024年の経済予測 引き続き順調な成長を見込む

2023年11月10日 | 経済
 カンボジア経済財政省は、来年度予算の前提となる経済予測を発表しました。
 GDP成長率は、2023年5.6%、2024年6.6%となると見ています。第2次産業の成長が2024年の成長を支えると見ており、第2次産業の成長率を8.5%と見ています。その主要因は、先進国の経済停滞で輸出が伸び悩んでいる縫製業が回復に向かうこと、縫製以外の電気部品等の輸出が堅調であること等を挙げています。他方、建設業は引き続き伸び悩むと見ています。第3次産業については、観光業の回復に伴い、国内需要も増加し、6.9%の成長となると見ています。第1次産業は、穀物生産、漁業、畜産業等が堅調で1.1%の成長を見込んでいます。
 リスクとしては、外的要因を挙げています。中国の経済停滞、不動産不況、先進国の経済停滞による輸出の伸び悩み、欧米の金融引き締め等がリスク要因となっているものと見られます。
 世界的な需要減退と金融引き締めの中で、スリランカのように激しい物価上昇、為替変動、外貨危機、対外債務返済不能、政治的混乱等に直面して困難な状況にある国も出てきています。しかし、カンボジアは、途上国の中では物価も安定的、為替レートも安定、対外債務も問題ないレベルであり、マクロ経済運営は様々な外的ショックにうまく対応しているものと見られます。今後も、日本等先進各国や国際機関の協力を得つつ、経済の回復・成長に向けた努力を継続することが期待されます。
(写真は、プノンペンのセントラルマーケット)



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海上油田開発 カンボジアとタイの協議進展に期待

2023年11月09日 | 経済
 新聞報道等によりますと、タイのピラパン・サリラタヴィバーガ副首相兼エネルギー相は、タイ湾にある長年係争中の重複主張海域(Over-wrapping Claim Area: OCA)での共同開発に向けて、カンボジアとの領有権問題を棚上げして検討を進めたいと述べたとのことです。タイでは、タイ湾岸産のガス量が減少し、発電用のLNGの追加輸入が必要になっている状況ですが、ウクライナ危機の影響で天然ガス・LNGの価格は暴騰しています。OCA開発によって、中長期的な天然ガスの安定供給を目指しているものと見られます。
 カンボジアとタイの間では、タイ湾の海上の国境線が確定しておらず、双方が領有権を主張する2万6400平方キロメートルの重複主張海域(OCA)が存在しています。この海域では、石油・天然ガスが豊富に埋蔵されていると見られており、領有権問題を棚上げして、両国で共同開発を行う方向で協議が進められてきました。タイ側は、タクシン政権時代にこの考えに合意し、2001年にカンボジアと覚書の調印まで至りましたが、アピシット政権になってからこれを覆し、交渉は暗礁に乗り上げていました。
 重複主張海域からの原油産出量は、5億バレルとも見込まれており、天然ガスも豊富と見られます。タイとしても既存の海上油田・ガス田が早晩枯渇する可能性が高いことに加え、将来的には再生可能エネルギー等の台頭で石油やガスの需要が減少する恐れも出てきているため、重複主張海域の早期開発に前向きとなっているものと見られます。足元では新型コロナ終息を目前にして需要の増加が期待され、国際石油価格は80~90ドルに値上がりしてきており、新規油田開発には順風が吹いている状況であり、このタイミングを逃さず開発すべきとの大局観と見られます。
 カンボジア領海の海上油田ブロックAについては、開発していたシンガポール系のクリスエナジーが破たんして開発は暗礁に乗り上げた形であり、隣接する重複主張海域での開発にカンボジア側でも期待が高まっています。
(地図は、JOGMECサイトより。Area1~4がOCA)

石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)のサイト
タイとカンボジアに跨る未境界画定水域
https://oilgas-info.jogmec.go.jp/info_reports/1007679/1007750.html


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日本・カンボジア外相電話会談

2023年11月08日 | 経済
 10月30日、上川陽子外務大臣と、ソック・チェンダ・サオピア・カンボジア王国副首相兼外務国際協力大臣は電話会談を行いました。
 上川大臣とソック・チェンダ・サオピア副首相は、互いの就任に祝意を伝えました。ソック・チェンダ・サオピア副首相から、1992年に日本がカンボジアPKOに自衛隊を派遣して以来、カンボジアの発展に対する日本の貢献は大きく、カンボジアの和平・復興・経済開発への日本の支援をカンボジアは忘れたことがないとして謝意が述べられました。また、上川大臣から、両国の「包括的戦略的パートナーシップ」の強化と法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化のため連携していきたいと述べ、両者は、関係を強化していくことを確認しました。
 上川大臣から、日・カンボジア間では、活発なハイレベルでの意思疎通が行われていることを歓迎し、安全保障分野では、海上自衛隊によるリアム海軍基地訪問などを通じて協力を進めたいと述べました。また、上川大臣から、経済分野では、更なる投資誘致のため、進出している日系企業が抱える問題への対応を要請しました。経済社会開発においては、デジタル分野や連結性強化、ガバナンス分野での協力を推進したいと述べました。健全な民主主義社会の構築においては、国民が多様な意見を表明し得る環境が重要であり、日本は、引き続きカンボジアの民主的発展を後押ししていくと述べました。また、両者は、12月の日・ASEAN友好協力50周年特別首脳会議に向けて連携していくことを確認しました。
 「親中国」と言われることも多いカンボジアですが、アジアの中では最も親日と言ってもよい国でもあります。新任のソック・チェンダ・サオピア副首相は、長くカンボジア開発評議会担当大臣を務められ、日本からの投資誘致に尽力されてこられました。日系企業にもなじみのある大臣でもあります。こうした関係を大切にして、カンボジアと日本が今後とも友好関係を深めていくことが期待されます。
(写真は、AKPより)

外務省の発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_009829.html


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IMF IV条協議結果2023 カンボジア経済は高成長へ回復

2023年11月07日 | 経済
 国際通貨基金(IMF)は、IMF協定第IV条に基づき、毎年加盟国政府と政策協議を行うこととなっています。10月18日から31日まで実施されたIMF調査団とカンボジア政府との協議結果について、10月31日にIMFから発表がありました(なお、詳細なレポートは、通常2ヶ月ほどで発表されます)。
 カンボジア経済は、2021年後半から回復の途上にあるとしています。GDP成長率は、2022年5.2%、2023年5.3%、2024年6%と高成長を続けると見ています。その要因としては、観光の回復と電気部品等の輸出の好調を挙げています。他方、縫製品の輸出は引き続き伸び悩んでおり、また、不動産投資の減少も影を落としているとしています。
 物価上昇率については、2023年は2.3%と落ち着くものと見ています。国際収支については、経常収支の赤字は減少傾向にあり、外貨準備も安定的な水準にあるとしています。対外債務についても「低リスク」と見ています。
 金融については、民間向け信用の伸びは2023年8月に8.1%まで下がってきている一方で、不良債権比率が4.6%まで上昇してきていることに懸念を示しました。
 リスクとしては、先進国や中国の経済鈍化による需要減少、米国の金融引き締め、地政学的な問題、国内の民間債務の動向等を挙げています。政策提言としては公共投資管理の強化を求めました。また、マネロン対策の着実な実施も進言しています。構造改革としては、輸出先の多様化、新たな経済エンジンへの投資が必要と提言し、最近の電気部品等の輸出増加を評価しています。
(写真は発展するプノンペン市内)

IMFの新聞発表(英文です) 
https://www.imf.org/en/News/Articles/2023/10/30/pr23365-cambodia-imf-staff-completes-2023-article-iv-mission?cid=em-COM-123-47372


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新型コロナ カンボジアの状況 2023年10月31日 ついに感染者ゼロ

2023年11月06日 | 経済
 カンボジアの新型コロナウイルスの感染状況は、感染が始まった2020年は低レベルでしたが、2021年2月から急増しました。発端は、陽性だった中国人女性が賄賂を使って隔離を脱走し、クラブ等で感染を拡大したという悪質なケースでした。2月20日市中感染事件と呼ばれるこの事件以降、感染が急拡大しました。このため、2021年4月15日からプノンペン等でのロックダウンが始まりました。その後、ワクチン接種の進展とともに感染は落ち着き始め、9月末から段階的に経済の再開が進められ、12月にはほぼ正常に戻っていました。2022年に入り、オミクロン変異株の登場で、感染者数は増加に転じましたが、5月には落ち着き、死者数、新規陽性者数ともに低レベルとなりました。9月以降は、陽性者数は減少し、10月~2023年10月には新規陽性者ゼロの日も増えています。
 11月1日のカンボジア保健省の発表によれば、10月末現在の死者は累計3056名(9月30日からゼロ名増)です。累計陽性者数は13万8944名(同3名増)となっています。死者数は、ここ17カ月間ほどはゼロが続いています。陽性者数も2022年7月以降一日ゼロ~数名前後で推移しています。また、10月30日現在で、国内の感染者数は、一旦ゼロ名となった模様です。なお、PCR検査数が大幅に減少していることもあり、新規陽性者の数字の正確性については議論のあるところです。
 新型コロナ対策成功の要因となったのは、早期のワクチン接種であったと見られます。世界的に見ても早いペースで接種が進んでおり、既に、3歳以上~成人については2回接種をほぼ完了していると言ってもよい状況と見られます。10月31日現在で、1531万1113人への第1回接種を完了しています。これは、カンボジアの人口(約1600万人)の95.7%に相当します。成人(18歳以上約1000万人)への接種について見ると、既に目標の104.0%に第1回接種を、100.7%に2回目を完了しています。ブースター接種(3回目)も実施が進められ、1076万1837人(うち成人707万258人)が接種を完了しています。第4回・第5回・第6回の接種も進められています。
 カンボジアでは、マスク着用義務も解除され、「アフターコロナ」と言っても良い雰囲気となっています。カンボジアへの外国人観光客数は激減していましたが、最近は西洋系の観光客をかなり見かけるようになっています。ワクチン接種への積極的な取り組みと「ウィズコロナ」の規制緩和が非常にうまくいったものと見られ、今後の経済回復が期待される状況です。
(写真は、ビルが林立するプノンペン北部。10月29日撮影)



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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2023年11月06日 | 一般
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プノンペンで松茸土瓶蒸し くずし割烹 安達

2023年11月05日 | 経済
 プノンペン中心部バンケンコンの高級和食店「くずし割烹 安達」で、松茸の土瓶蒸し(写真上)を堪能しました。お店の内装は、高級和食店らしい造りで、個室もありますが、今回は一人だったので、1階のカウンター席でいただきました。お料理は、松茸の土瓶蒸し(9.8ドル)に加えて、日本産の生ガキ(7.8ドル)、上握り寿司(28ドル)をお願いしました。松茸の土瓶蒸しは素晴らしく、松茸もたくさん入っていました。生ガキも美味しく、握り寿司も本格的です。お値段は、プノンペンとしては高級ですが、東京と比べるとリーズナブルです。お勧めです。ぜひお試しください。

くずし割烹 安達
https://web.facebook.com/Adachijprestaurant/

ぷりぷりの生ガキ。和風にポン酢でいただきます。



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