カンボジア経済

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カンボジアの太陽光発電所 売電価格 東南アジアで最安に

2019年09月13日 | 経済
 9月5日、アジア開発銀行(ADB)は、カンボジアでADBが支援している太陽光発電所の売電価格が、東南アジアで最低の3.877セント/キロワット時となったと発表しました。この事業は、100MWのナショナルソーラーパーク事業の一部の60MW部分です。事業は官民パートナーシップ(PPP)で実施され、カンボジア電力公社(EDC)が土地と送電を負担、民間事業者が発電部分を建設することとなっています。アジア開発銀行は、契約アドバイザーの役割を担います。この事業には、民間事業者26社が応札し、Prime Road Alternative Company Limitedが、最低価格で落札しました。
 アジア開発銀行では、この結果について、「競争を導入した結果である。この低価格は、再生可能エネルギーの開発の新時代を開くものである。」と高く評価しています。
 太陽光発電で4セント/キロワット時を割る価格となったのは、大変素晴らしいことです。カンボジアでは、電力料金が高いことが課題となっています。中国による水力発電所は発電端価格で9セントを上回ると言われています。また、最近完成したローワーセサン第2水力発電所でも6.95セントでした。この中で、3.877セントは大変魅力的な価格ということができます。カンボジアでは、今年の乾季(3月~4月)に計画停電に追い込まれるほどに電力需給がひっ迫しています。季節調整能力が十分でない水力発電所に半分近くを頼っていたことが原因と見られ、乾季に出力が安定する太陽光発電のシェア拡大が必要としています。この状況で、太陽光発電が低コストとなってきたことは、電力の安定供給と価格引き下げの双方に大きな効果があるものと期待されます。
(写真は、日本の支援で太陽光発電設備を付設したプノンペンのプンプレック浄水場)

アジア開発銀行の新聞発表
https://www.adb.org/news/adb-supported-solar-project-cambodia-achieves-lowest-ever-tariff-asean



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