カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

2022年 カンボジアからの輸出 順調に回復

2023年01月17日 | 経済
 カンボジア経済財政省の関税消費税総局の発表によりますと、2022年(1月~12月)のカンボジアからの輸出は、対前年比16.4%増の224億8294万ドル(約2兆9680億円)に達したとのことです。輸入は、4.3%増の299億4160万ドル(約3兆8520億円)でした。
 輸出先を国別にみると、1位は米国で対前年比19.7%増の89億6873万ドル(約1兆1840億円)で、全体の39.9%を占めています。2位はベトナムで9.2%増の21億6862万ドル(シェア9.6%)、3位中国17.9%減12億4063万ドル(シェア5.5%)、4位日本7.3%増11億7303万ドル(シェア5.2%)、5位カナダ17.4%増11億2059万ドル(シェア5.0%)となっています。輸入は、第1位は中国で対前年比7.9%増の104億4553万ドル(シェア34.9%)、2位ベトナム26.2%増39億6714万ドル(シェア13.2%)、3位タイ10.7%増38億3250万ドル(シェア12.8%)、4位シンガポール36.6%減32億3037万ドル(シェア10.8%)、5位台湾5.8%増10億3688万ドル(シェア3.5%)となっています。
 品目別輸出では、縫製品が第1位で対前年比12.7%増の90億3535万ドル(シェア40.2%)、2位電気部品84.8%増19億9820万ドル(シェア8.9%)、3位旅行用品17.6%増18億6052万ドル(シェア8.3%)、4位履物24.8%増17億3711万ドル(シェア7.7%)等となっています。品目別輸入は、1位石油製品52.6%増36億6769万ドル(シェア12.2%)、2位縫製原料2.1%減28億9125万ドル(シェア9.7%)、3位車輛20.7%増23億7450万ドル(シェア7.9%)、4位機械6.4%増14億6872万ドル(シェア4.9%)等です。品目別輸出で、日系企業等が製造・輸出している電気部品が大きく伸びたことが注目されます。また、品目別輸入では、ロシアのウクライナ侵略の影響による石油製品の値上がりで、石油製品の輸入金額が大幅に増加しています。
 カンボジアの輸出産業は、新型コロナの影響から予想よりも早く回復してきました。しかし、主要輸出先の米国・欧州の景気減速等の影響で、今年は逆風を受けることが懸念されています。また、国別では、米国向けが大きく伸びている一方、中国向け輸出は大幅減少となりました。中国からカンボジアへの輸入は増加を続けており、2022年1月に発効した中国との自由貿易協定の効果は、現状ではカンボジア側には大きくなかったものと見られ、中国だけが得をしている形です。
(写真は、日本が支援して整備が進められてきたシアヌークビル港)

関税消費税総局の統計のサイト(英文です)
https://stats.customs.gov.kh/en


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする