カンボジアの新型コロナウイルスの感染状況は、国内感染が第3波を迎えて陽性者数が高止まりしています。7月18日の保健省の発表によれば、死者は1106名(7月11日から204名増)です。累計陽性者数は6万7181名(同6222名増)となっています。治癒数は5万8930名(同6455名増)です。先週の新規陽性者のうち、4461名は2月20日市中感染事件による陽性者でした。それ以外の先週の海外帰国・入国者の新規陽性は1761名でした。
国内でのクラスターとしては、11月3日事変(陽性者4名:終息済)、11月28日市中感染事件(陽性者41名:終息済)に加え、2月20日市中感染事件が発生しました(7月18日現在陽性者6万821名)。今回の感染は、中国人女性が隔離ホテルから賄賂を使って脱走し、クラブやサービスアパートメント等で感染を広げるという悪質なケースでした。なお、海外帰国者の陽性者も、空港や国境での検査や2回目以降の検査等で引き続き発見されています。
7月16日、在カンボジア日本国大使館は、「新型コロナウイルスのカンボジアでの感染状況に関する注意喚起」を発出しました。これによりますと、「6月以降は1日の新規感染者数が連日1000名近くで推移するなど予断を許さない状況が続いています。実際には保健省が発表している以上に国内の感染状況が悪化している可能性もあります。遠くない将来カンボジア国内で感染力の強いデルタ株の市中感染が広がる可能性も排除できない状況です。」としています。このため、「当地滞在中の邦人の皆様におかれましては、各種情報収集に努め、帰国も選択肢に入れたうえで、当地での滞在の継続の是非につきご検討ください。また、カンボジアへの短期渡航を検討されている方は、渡航を止めていただきますよう、お願いいたします。」と強い警告を発しています。くれぐれもご留意ください。
8月1日より開始される、一時帰国時に成田空港等で接種が受けられる「海外在留邦人を対象とした新型コロナ・ワクチン接種事業」に関しては、インターネット予約受付が7月19日正午(日本時間)より開始されるとの発表がありました。
7月13日、在カンボジア日本国大使館は、日本政府がカンボジアに対しアストラゼネカ製ワクチン100万回分を無償で許与することを決定したと発表しました。カンボジア日本人会では、「日本大使館、カンボジア政府のご協力を仰ぎつつ、会員の皆様、在留邦人の皆様に寄り添い、在留邦人コミュニティーとしての役割を果たしていく所存です。アストラセゼネカワクチンが、カンボジアにおいてとどのように配布され、接種されるのか注視しております。」としています。
7月12日、保健省及びプノンペン都は、無症状及び軽症状の陽性者について、自宅隔離を認める方針を発表し、同時に1000人近い対象者が既に自宅隔離を行っていることを発表しました。日本人会では、「自宅隔離を希望される場合は、陽性の通知かがあった時点で速やかに自宅隔離の意思をお伝えください。強制隔離に際した場合は、弊会あるいは日本大使館へご相談ください。」としています。
7月13日、カンボジア外務省は、7月18日から1カ月間、ベトナムとの国境経由の往来を禁止するとの通知を発出しました。
ワクチンについては、7月15日時点で、541万7348人への第1回接種を完了しており、2021年内に人口の62%に当たる1000万人への接種を完了するという目標は、11月中にも達成できる見込みであるとしています。このため、フン・セン首相は、これまで18歳以上としていた対象を、12歳~17歳にも拡大する方針を発表しています。
カンボジアでは、感染拡大に歯止めをかけるために、4月にはプノンペン等のロックダウンに踏み切りました。ロックダウンは終了したものの、新たな規制が導入されたり、州毎に状況が異なっていたりしますので、日本大使館のサイト等を十分にご確認ください。なお、カンボジアは、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念がありますので、引き続きマスクやアルコール消毒といった対策の継続が必要と見られます。
(写真は、プノンペンのイオンモール。映画館等が閉鎖されたままとなっています。7月14日撮影)
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