銀山平方面に向かって、国道352号線は、クネクネと右へ左へと銀山湖の湖岸を縫う様に進むと、中の岐川に掛かる大きな鉄橋にさしかかる。
中の岐川沿いに、林道が山奥まで通じているが、入り口には遮断機が下りて居て、一般車両は入れない。
銀山平の温泉宿や民宿など、一部業者だけ通行を許されているのだそうだ。
国民の税金で作った林道を一部業者にだけ利益供与しているのは、腑に落ちないが、この場でとやかく言い様が無いので、歩く事にした。
中の岐川は、林道から何十メートルか、深い谷底を流れていた。所々で道ばたの藪越しに流れが見える。
いたる所の川底が異様に白く見えた。
私の想像だが、地下水などに混ざって溶け出した石灰質が岩盤の上に蓄積した結果なのだろう。
轟々と音を立てて落ちる滝は、地図に載っているので滝と分かるが、全く望む事が出来ないのは、極めて残念だった。
至る所、辺り一面の紅葉は、見事だ。
川の中に、大きな石、多分大雨に依る洪水で上流から流れてきて、ここに落ち着いたのだろう。
その周りに小さな石が積もり、やがて隙間を埋めて、強固な位置固めがこの石の将来を盤石にしたのだろう。
堂々と川の中に居場所を確保して、主となった様に見える。