Begali

予て欲しいと思って居た「キー」"Begali"社の"Simplex"モデルをイタリアから取り寄せた。
アマチュア無線家にとって「キー」（電健）は、自分の意志を指先を通して相手に伝える為には無くては成らない物で、性能、デザインなど拘りの固まりみたいな存在で、常に良い物を追い求めてやまない。書家の筆の様な物なのだ。
指先から１分間に１００字を超えるハイスピードでモールス符号を送り出す快感を想像してゾクゾクする興奮を感じてしまう。



昔は遠くに文字を正確に伝える代表的な手段であったモールス符号による通信だが、デジタル化など、新しい通信手段に取って代わられて既に現役を退いている。
だが、アマチュア無線の世界では、いまだにモールス符号を使っての交信が盛んに行われている。モールス符号を送り出す為に使う道具が電健（でんけん）なのだ。
今まで使っていたキーは、既に３０年以上愛用してきた。決して飽きたり、不満が有ったのでは無いのだが、この"Begali"（ベガーリと読むのだろうか）のイタリア的な工業デザインに魅力を感じずには居られなかったのだ。

明日は、オールアジアンＤＸコンテストにこのベガーリを使って参加しようと思って居る。目標はアジア以外に住む世界のアマチュア局と交信して、スコアを競うのだが、その成否は太陽活動に伴って変化する電離層の状況により大きく左右される。
１０００局は無理かも知れないが、可能な限り沢山の交信数を得られる様に新しいキーに活躍を期待している。