福島県の小中学校では、今日一斉に入学式が行われて、真新しいぴかぴかの一年生で賑わった。私のカメラも久しぶりの仕事で一日大活躍だったが、幸いお天気も良かったので気分高揚、帰宅後もマクロレンズを付けて、久しぶりに庭の花を撮って見た。
庭の花の今日をレポートして見よう。
仕事から帰って一番先にレンギョウが咲き始めてい事に気がついた。
我が家のレンギョウは大木と化したキンモクセイの陽陰になって情けない様な姿なのだが、今年も黄色く目立つ花を咲かせて自己主張をしている。
2月の中頃に咲き始めた梅とは別に、八重の花を咲かせるもう一本の梅だが、3月の初旬には咲き始めていた。それが一月近くも咲いていて、まだつぼみも残っている。天候が不順だった今年の特徴かも知れない。この梅は、小さくて情けない様な実を付けるので家内は「へんてこ梅」などと言って差別するが、八重の花が綺麗なので生き延びている。
多分渡り鳥が種を落として行ったのだろう、いつの間にか生えて、いつの間にか大きくなって、いつの間にか庭の住人になってしまったのだ。
4年ほど前だったが、アンズの木をホームセンターで見掛けたときに、戦時中にこの地に疎開して来たとき、通った小学校の校庭の周囲にあって熟した実を食べた記憶が甦った。そんなノスタルジアで庭の片隅に植えたアンズが今年初めてのつぼみを付けた。沢山花が咲きそうなので、もしかしたら実が生るかもしれないと期待がふくらんだ。
こちらもいつの間にか咲いたムスカリだ。
ヒヤシンスは、茶の間のテーブルで水栽培のポットに咲いていた球根をシーズン後に地に下ろして置いた物だが、その後少しずつ増えて後何年も続けて咲いてくれている。
こちらは、ボケだ。つぼみが沢山付いて居るが、日当たりの良い場所の1~2輪が開き始めた。直ぐに増えて大きくなるので困るのだが、花が綺麗なので長いあいだ庭の片隅に縄張りを固めている。時々惨めなほどに刈り込むのだが直ぐに大きくなる。今年も沢山花が咲いて大きな実が沢山なるのだろう。
野生のボケ「しどみ」は、小学生の頃に山の畑の行き帰り、足下にイバラと同じ様に地に這って白い小さな花を咲かせていた。小さな実が生って、丁度カラタチの実くらいの大きさだが、ボケと同じでデコボコの決して格好が良いとは言えない姿の実が生っていたのを思い出す。いま、そのシドミを目にする事は無い、絶滅したのか、誰かが持ち帰った物が生き長らえているのか、長くシドミのその後を見聞き出来ないのは大変寂しいことだ。
もう少し立つとこの花の季節になる。我が家の主、シャクナゲだ。
このシャクナゲは実家の近くにあった古い別荘の管理人さんが私の父に世話になったとかでくれたもので、実家を取り壊した時にここへ移植したものだ。半世紀前には私の記憶に有るのだから、実際には何年経つものなのか想像が付かない。もしかしたら1世紀近く生き続けているのかも知れない。今は植えた場所が五葉松の大木の下になって少しずつ細くなってしまった。自然界では森林限界を越えた高山の日当たりの良い場所に自生している植物だ。もっと陽の当たる場所に植え直してやりたいと思って居るのだ。良くある西洋シャクナゲでは無く、地元の高山から移植された物だろうから大事にせねばならないのだろう。