goo blog サービス終了のお知らせ 

世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

Fire 早期リタイアはいいのか?

2021年03月15日 | ライフスタイル
"FIRE" が注目を浴びている。


fireと言えば、火や火事以外に

首にする、解雇するという意味がある。


だが、ここで言う"FIRE"

"Financial Independence, Retire Early"の略。


つまり、経済的に自立した早期引退。


そして、そのために注目されるのが

経済的自立。


だから、まずお金、

先立つものはお金、

お金が無きゃできない。

と思う。


確かにそうだが、本当は、

早期リタイアに最も必要なモノは

お金ではない。



さて、ここで問題です。


「永遠のお金」と「永遠の健康」

どちらか一つ選ぶとしたら、

どっちを選びますか?


-------------------------

ボクは、

49歳で一度セミリタイアしている。


その時、

貯蓄もなければ

借金もなかった。


家は、持ち家だ。
(キャッシュで買った)


そしてそこには、

ホテルとカフェを併設していた。
(今もそうだが)


だから、

収入は、それを運営すればよかった。

適当に、であるが。


お客さんが来れば、日銭が入る。


あくまでも趣味感覚だから、

勢い、殿様商売的になる。


それでもお客さんは来てくれるから、

生活には困らない。


いわゆる、悠々自適な生活を送っていた。




だが、

一つ大きな問題が生じた。


それは、

遣り甲斐、だった。

生きがい、と言っていいかもしれない。


とにかく退屈なのだ。

死にそうなくらい、退屈で仕方がない。


これでは、

メンタルをやられてしまう。


早晩、若年性認知症にもなりかねない。

という危機感を持った。


張り合いがない。

いわゆる「氣」が抜けてしまって

このままでは生きた屍と化す危険性さえある。




その経験上から言えば、

お金より最も大事なことは、

言うまでもなく、

健康である。


特にメンタル面。


生き甲斐、遣り甲斐と言い換えても良い。

あるいは、目的、夢、使命感といったもの。


突き詰めれば、何のために生きているのか

という哲学論にまで行き着く。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

実際、周りの人には

お金のことばかり気にするあまり、

健康を損ねる人が多い。


お金は貯まった、

さあ、これから好きなことをやろう、と思っても

身体が言うことを聞かない。


あるいは、

好きなことが分からなかったり、

本当にこれはやりたかったことなのかという疑問を持つ。


これでは、何のためにお金を貯めたのか。



「遊んで暮らしたい」と言うけれど、

何して遊ぶのかが問題。


半年もすれば、

遊ぶのも飽きてくる。

あとはただ、ボーッとして毎日が過ぎていく。



夢があるかないか。


リタイア後は、

生産性を伴い

自分の夢(あればの話しだが)を叶えつつ、

他人に貢献して暮らす、

が正解だとわかった。



得を積むのではなく、

徳を積む生き方。



お金があってもやれることは限られるが、

健康であれば、

何でもできる。



遊んで暮らすなんて、

本当は実につまらないことなんだ。


それは、遊んだことのないものの、

無いものねだり。




もう一つ大事なことがある。


それは、

人との繋がり。


つまり、

愛だ。





愛も健康も

肝心なモノはお金では買えない。
(ある程度は買えるが)


本当に大切なことは目には見えない、

ってサン=テグジュペリも言っている。


本当の心のつながりが無ければ、

金の切れ目が縁の切れ目

という憂き目を見る。


そして一人寂しく死んでいく。


----------------------------

さて、

上記の選択肢の問題。


ボクは、

迷わず、「永遠の健康」を選ぶ。



健康でさえあれば、

いつだってお金は稼げる。


必要な分だけね。




【追記】


結局ボクは、

余りの退屈さに耐えかねて、

再び借金をして

山を切り開き、理想の家を建てた。


そして、

やりたかった事業をまた始めた。


それが、

インターナショナルカフェ「フリートーク」であったり、

ベトナムへの海外進出であった。



リタイアという言葉の響きはいいかもしれないが、

人生そのものをリタイアしてしまっては意味がない。



真のリタイアとは、

おまんま(食べるため)だけのために

嫌な仕事をしないで済むようになることだ。



その上で、

他人(愛する人)の喜ぶことをすること。


そして、

その他人(愛する人)の喜びに幸せを感じるようになること。


その域(境地)に達しないで

自分勝手にただ遊んで暮らしたいなどと思っても

行く行くはしっぺ返しを食らうのがオチである。


人生そんなに甘くはない。



すべてを手に入れようとしないこと。


自分には何が必要で、

何が不必要なのかを見極めること。


何がしたくて

何がしたくないのか。


そのためには

自分自身そのものを知ることから始めなければならない。