都会から移住し、
田舎に暮らして40年余。
といっても、これまで
ひとところに留まることはなかった。
だから、
馬、犬を始め、いろんな動物は飼っても、
農業を営むことはしなかった。
そもそも、
狩猟民族型である。
タビストであるからして。
だが、ここ一年、
羽を無くした鳥のように
飛べなくなってしまった。
ならば、
ここは腰を据えて
この地でやれることをしようか、と。
ある意味、開き直りの心境。
森を切り開き、
家(ツリーハウス)を建てた。
そして今、
花壇の土を耕し、
わずかながら
作物を植えた。

家庭菜園の域を出ないが、
これもまた、
幸せの形。

(パクチー)