カッパのロードスター

幌を開ければFeelin`good。カッパーレッドの
路渡☆くんとの楽しいドライブ日誌。

西国三十三所巡礼 第三十一番札所 姨綺耶山 長命寺

2013-08-11 09:53:57 | 西国三十三所巡礼
西国観音霊場巡りも、あと3つ。
第三十一番札所は『姨綺耶山 長命寺(いきなさん ちょうめいじ)』です。

寺名の由来はかなり古く、聖徳太子が開基した数百年前、景行天皇の御代に
武内宿禰(たけうちのすくね)が当山に登った際、柳の巨木を見つけ
「寿命長遠諸願成就」と彫りつけ長命を祈った。その霊験あって三百歳もの
寿命を保ち五朝に仕える長寿の大臣として大きな功績を残したといわれている。
その後、この地を訪れた太子はこの木に観音を感得し、三尊をつくらせ、
伽藍を建立し「寿命長遠」より長命寺と名づけたそうです。







「長命寺」の名に相応しく?石碑の土台は亀さんです。

標高333mの奥島山にあるお寺ですので、もちろん長い石段上りが待っています。
琵琶湖畔から続く808段の険しい石段。健康には良いのかな?しかし、
長いといってもほどがある。この日も暑かったし・・・と言い訳を考えながら
途中の駐車場までクルマで上がりました。(^_^ゞ



下を見れば延々と石段、1kmほどあるそうです。(写真左)
駐車場からだと残り100段余り。貧脚の私でもこれなら何とかなります。(右)



「山門」
駐車場からは直ぐに山門が見えますが、本堂へはもうひと息石段を登らないと


「手水舎」
手水舎の奥にはお地藏さんが並んでます。向いには書院が建っていました。



この先に本堂が見えますが、湖畔から808段の石段を登って来られた方は
やっとの思い?感動するでしょうね。


「?」
石灯籠とお堂がありましたが、札の文字が読めません。これより先に三重塔が。


「三重塔」(重文)




「閼伽井堂(あかいどう)」
中は井戸です。東大寺二月堂にも「閼伽井屋」がありましたね、御水取りの
御香水を汲む井戸でした。閼伽(あか)とは梵語のアルガの音写で水のこと。
英語のアクアと同じ語源だそうです。


「瓦?」
本堂前の広場に展示されていました。創建当時の瓦とかでしょうか?
ここからも琵琶湖が眺望できます。
白洲正子著「近江山河抄」には、近江の中でどこが一番美しいかと聞かれたら、
私は長命寺のあたりと答えるであろう。と書かれています。







「本堂」(重文)

創建は619年とかなり古いですが、1516年に戦火に遭い、伽藍の殆どを焼失。
現存する建造物は1521-1614年にかけて再建されたものといわれています。

本堂は間口、奥行きともに12間4面の単層入母屋造りで檜皮葺きの
天台様式。三重塔と同様、渋い色合いの朱塗りが重厚で味わい深いです。



「賓頭盧尊者」           「釈迦像」
びんずるさんは撫で仏とされ、気になる部分を撫でるとご利益があるとか、
ここの賓頭盧さんは顔ばかり撫でられたのか・・・のっぺらぼう状態w


「本堂 拝所」
ご本尊は「千手十一面聖観世音菩薩三尊一体」、千手観音、十一面観音、
聖観音の3体とされている。本堂内陣の厨子に安置され、いずれも秘仏です。


「金剛力士像」
外陣の両側に置かれています。仁王門が無い代わりでしょうか。



ん、覗き込んで写真を?

撮影禁止されていないので、私もo[◎]_- )パチリ
秘仏であるご本尊は奥の厨子の中ですが、代わりのお前立ちご本尊のお姿を。







本堂からも琵琶湖が眺められるよう縁が設けられています。
長い石段を登ってきた甲斐があるってものです。私はラクしましたが(^_^ゞ

今回はここまで、後編へとつづく・・・




2013.8/4、長命寺にて。



○宗派:単立 ○開基:聖徳太子
○御本尊:千手十一面聖観世音菩薩三尊一体 ○創建:推古天皇27(619)年

御詠歌「八千年や 柳に長き 命寺運ぶ歩みの かざしなるらん」