英文讀解自修室

  - in the historical Japanese kana/kanji orthography

・英文讀解のヒント (11) 《分離不定詞》

2014-09-10 | 英文讀解のヒント

英文讀解のヒント (11) 《分離不定詞》

1  次の英文を音讀または默讀しながら意味をとらへ、下線部については意味を日本語で言つて、または書いてみませう。(※讀み方がわからない語はあとで辭書で調べておきませう)

   What are the roots of your procrastination?  Because the behaviors described here seem common to most people, you do not need to completely change your habits if you only procrastinate once in a while.  On the other hand, if you feel that your procrastination is a problem, the first step to reducing it is identifying the reasons behind it.  Self-help books and websites give numerous techniques for overcoming procrastination, but it is only by understanding the roots of the problem that you can choose the appropriate method for yourself.

(12 センター試驗 2012 6パラ; 2012年2月10日掲載)

 

2  下線部の解説

2.1  分離不定詞(split infinitive / 分割不定詞とも): to と動詞の原形との間に副詞(句)が置かれたかたちを言ひます。ここでは副詞 completely が置かれて動詞を修飾してゐます。本ブログではこれまで7囘扱ひました。置かれた副詞は completely の外 better / drastically / further / jointly / successfully / truly でした。

2.2  ここでは not が completely と共に使はれてゐるため、「完全にすつかり~とは限らない」といつたやうに一部分を否定する「部分否定」的な意味合ひが讀み取れます。「完全には變へなくてもいいのだ」、つまり「時たまの先延ばしを改善するため、習慣を多少は變へるのも好いだらうが、すつかり變へるところまではしなくて可いのだ」と述べてゐるわけです。(※ 部分否定については同じセンター試驗の1パラで簡單な解説を記しました。2012年1月23日付拙稿です)

 

3  意味把握チェック

  何が(あなたの)先延ばしの根本原因なのか。ここに述べられる行動は大概の人に共通してゐると思はれるから、時たま先延ばしをするだけであれば、習慣をすつかり變へるには及ばない。他方、もし自分の先延ばしが問題だと感じるなら、先延ばし削減への最初の一歩は、背後にある諸原因を見定めることである。自己啓發の書籍やインターネット上のサイトは、先延ばし克服(のため)の手法をたくさん提供してくれるが、自身のために自ら適切な方法を選べるのは、(自分の先延ばしの)問題の根本原因を理解することによるほかないのである。

 

4  意味把握チェックの下線部を參考にして、元の英文に戻してみませう。

 

※下線部以外の解説については2012年2月10日付のブログ記事をご參照ください。畫面右の Back Numbers で該當の月・年をクリックし、Calendar で該當日をクリックしてご利用ください。