キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

鯨に赤ワイン、鰤に燗酒

2021年09月17日 | Weblog
今日は2本邦画を観た。
「月上りぬ」日活 1954年 田中絹代監督
笠智衆は、夫に死別した長女山根寿子、次女杉葉子、三女北原三枝と東京から疎開したまま奈良に住んでいた。
この浅井家の近所に長女の義弟安井昌二が住んでいるが、そこへ友人の三島耕が訪ねて来る。
三島は昔、鵠沼の浅井家の別荘で一夏を過ごしたことがあり、杉がスイカが嫌いだったことや、浴衣に黄色い帯を締めていたことなどを北原に話したことで、北原は三島が杉に気があることを悟る。
杉も三島を憎からず思っていることを知り、安井と共にこの二人を結び付けようと策を巡らし、月夜の晩に二人を逢わせる。
色々あったが仕舞に二人は電報で万葉集の番号をやり取りして愛を成就させる。
安井からの電報は3755 愛しと我が思ふ妹を山川を中にへなりて安けくもなし
杉が返した電報は666 相見ぬは幾久さにもあらなくにここだく我れは恋ひつつもあるか
それにしても万葉集を持っている日本という国を誇りに思うね。
一方、北原は安井の事を好きなのに、自分の事となると気持ちを伝えることが出来ず喧嘩してしまい破局の危機を迎えるが、大阪にいる佐野周二が長女の山根に電話をして、北原を安井の所へ行くように計らい、仲直りさせ二人で一緒に東京へ行くことになった。
その山根は佐野の事を憎からず思っていたが、笠からお前高須君と一緒になったらどうかと勧められる。
要は好意を持っている二人は中々素直に気持ちを打ち明けられないので、お節介な仲介者が必要だってことだね。

「月夜の傘」日活 1955年 久松静児監督
ご近所の轟由起子、田中絹代、坪内美詠子、新珠美千代の4人が井戸端会議のメンバーで、轟には浮気をしているダンナ三島雅夫と子供がいる、坪内は6歳の女の子がある未亡人、田中は宇野重吉との間に男の子2人と女の子がいる、新珠は出張の多いダンナ三島耕と新婚で、この中で唯一の見合い結婚。
近所の東山千榮子が息子の形見のピアノをこの4人に譲る意向があり、高額なので諦めることになったが、轟の所のばあや飯田蝶子の貯金で買うことになった。
坪内は轟夫妻の仲人で伊藤雄之助と見合いをし、お互いに断ったが、偶然映画館で再開してお茶を一緒に飲んだ。
新珠は学生に好意を持たれまんざらでもなく、化粧をしたり化粧品を買う。
実際の新珠は美人だったので、そういうことに慣れていて、ドギマギすることなかろうけどね。
井戸端会議の面々は「四つ葉会」という名称で銀座に買い物に出かけて大丸の食堂で食事をして帰って来るが、新珠が家に帰ると、三島の会社の女の子2人が来ていて焼餅を焼く。
田中の家では子供たちが鳥小屋を密かに作っていて、大切に育てた苔を台無しにされた宇野が鳥小屋を壊してしまう。
子供たちは宇野の横暴に怒って反抗し、子供と宇野の間に挟まった田中は弱ってしまうが、その晩宇野の帰りが遅く、雨が降り出したので長靴と傘を持って駅に迎えに行くと、宇野が金物屋に入って番傘を差して出て来た。
鳥小屋の金網をオーダーしたとのことで、反省をしたらしい。
「俺はそんなに暴君か」と訊くが、「いや、おまえに対して」というのを聞いて、田中は感激してしまう。
何時の間にか雨が上がり、番傘を差した宇野と一緒に月夜の道を歩いてエンディングとなる。

どちらも僕が生まれたころの映画で、好きな北原三枝と新珠美千代の綺麗な姿を観るだけでだけで満足だけど、この頃の日活は役者もスタッフも充実していて面白い、映画が娯楽の王様であったことが偲ばれる。

朝飯は、煮たスミヤキを焼き、茄子のオリーブ焼、茗荷と豆腐と舞茸の味噌汁、胡瓜と茗荷の糠漬け、納豆を食べた。
JA湘南では無花果、胡瓜、茄子、栗を買った。
昼は肉蕎麦で長男が買って来たハバ海苔を入れたら格段に美味くなった。
蕎麦が好きな長男は3杯も喰っていた。
4時過ぎに散歩に出て大磯方面を歩いた、帰って来て相撲を観たが貴景勝が頭で当たって押し切って勝ったのでビックリした。
首の状態が良くなったわけじゃ無く、もうこれが最後となってもいいと思って当たっているのか、恐れ入りました。

晩飯は、鯨と鰤の刺身、茄子と舞茸と豚肉炒め、チーズトースト、チーズ、河豚のオリーブ漬け、茹で栗で、妻が買って来た娘の所の量り売りワインを飲んだが、冷えていた時は中々良かったが温度が上がってきたら薄っぺらくなってきた。
BIBの有機赤ワインはシチリアのがあまり良くないのでローヌのに替えたが、冷えてる時はローヌだと思ったが、どうもシチリアのほうだったのかもしれない。
水でもワインでも味に一番大きな影響を与えるのは温度だが、赤でも白でも薄くて軽いワインは冷やして飲むと美味い。
鰤の刺身は「夜明け前」を燗して呑んだ。

我がイナリヤト食文研のワインとビールはこちらからご覧になれます
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スミヤキの煮つけ | トップ | 漁師も悪くないらしい »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事