内容紹介
忘れかけていた子どもの頃の思い出を、あざやかに甦らせる傑作短篇集。小学校の帰りに毎日行っていた赤い樽のある喫茶店。わたしはそこでお客の老小説家から「タタン」と名付けられた。「それはほんとう? それとも噓?」常連客の大人たちとの、おかしくてあたたかな会話によってタタンが学んだのは……。心にじんわりと染みる読み心地。甘酸っぱくほろ苦いお菓子のように幸せの詰まった物語。
「はくい・なを」さんの一日
ずっと前からここにいる
もう一度、愛してくれませんか
ぱっと消えてぴっと入る
町内会の草野球チーム
バヤイの孤独
サンタ・クロースとしもやけ
カニと怪獣と青い目のボール
さもなきゃ死ぬかどっちか
読書備忘録
子どもがわけあって喫茶店に入り浸り?
たった一人の友達を連れてきて、いつもタダで飲ませてもらっていたタタンが、この子にもホットミルク!って言ったのにはびっくりしたけれど・・・おいおい!!・・・マスターはちゃんとしていました。
なるほどね・・・本当の子だから言えること?
橋の下で拾った子!・・・こんなこと普通に言われていた。
み・ら・い から来た人
ちょっと切ない。
ぱっと消えてぴっと入る
そっか・・・ぱっと消えるのはいいなぁー・・・
ときどき、ぴっと入るのはそういうことかもしれない。
父方の祖母が子守りに来ていた時のお話。
本当かどうかわからない双子の話に・・・
従妹と言われていたのに受験の時にわかっちゃった、実は双子で自分がもらわれっ子だったとわかったと言った子。ちょっとグレたけれど、いつの間にか同級生と結婚していたっけ・・・
いろんなこと思い出した。
おかげさまで・・・
そしてわかった・・・
小説家に聞いちゃいけない質問が一つだけある。
「それはほんとう?それとも嘘?」ってやつだ。
★★★★☆