

主人公・林ちひろは中学3年生。
出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく。
前作『あひる』が芥川賞候補となった著者の新たなる代表作。








信じる者は救われる。
人に害を加えなければ・・・
私には関係のないことだし、知らない世界が広がっているだけ。
ただ、生まれながらに知らぬ間にそうなってしまうのは・・・
これは、主人公が病弱で、両親は何とかしなければとのめりこんだ怪しい宗教の話で、あの時あの同僚に話さなければ!
母親の弟は常軌を逸した姉夫婦に必死になって手を差し伸べるけれど、もうどうかしちゃているから、信じていた水を水道水に入れ替えたことを話してもダメだったね。
洗脳を解くということがいかに難しいか・・・
もしかして本当にICチップを埋め込まれ、催眠術を掛けられているんじゃない?なんて思ってしまったほど・・・
公園で、古着の緑のジャージを着て頭にお水につけたタオルを乗っけている姿って・・・外でもやり始めたのだ!
そりゃあ河童を知っていたら河童だわね。
春ちゃんの彼氏の宣誓をきいて、死にかけているおばあさんの代わりにお金をもらってやってきたツダさんの
「・・・・・・うらぎりものめ」とつぶやいたのが気になるところ。
車で走っているとお山の中に不似合いな立派な建物をみることがある。
あれね・・・
自分の為に両親はこうなったとわかっているけれど、このまま成長していくのか、姉のようになるのか・・・
これは・・・ホラー・・・
★★★★☆
