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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
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アベ政権ロシアの冬将軍に撤退

2019年01月24日 15時35分28秒 | えいこう語る

▼「国民の大多数の予想通りというか、アベ総理が掲げた北方領土問題解決に向けての「日ロ平和条約締結」は、ロシアの冬将軍の前に、撤退を余儀なくされた」。こんな書き出しと、上記の表題で始まるのが、新聞のトップ記事ではないかと思う。

▼詰めが甘いままでのロシア訪問は、ウオッカをたらふく飲まされての帰国のようだ。訪ロ前のラブロフおじさん(外相)の発言をよく考えれば「北方領土返還などありえないから、来なくてもいいよ」といったようにも聞こえた。

▼アベ総理の今回のロシア訪問では、世界大手の新聞なら「アベ政権崩壊の始まり」などの見出しが載るだろう。北海道新聞は「領土交渉ロシア主導鮮明・長期化必至・首相戦略に狂い」という、総理の努力を無にしないといった感じの見出しだ。

▼私は「平和条約締結」の条件に、経済援助という【北方領土密約】なるものがあるのではないかということを、妄想していた。それは、沖縄の本土復帰の時の【沖縄密約】を思い出すからだ。

▼そこで、当時の毎日新聞記者西山太吉著「沖縄密約・情報犯罪と日米同盟」を読み返してみた。密約とは「返還時の米軍の撤去費用などは、米国が払うとしていたが、実は日本が払う」と裏約束をしていたことだ。

▼後の「米公文書」の公開でそれが証明され、当時の外務省アメリカ局長吉野文六も密約を認めた。にもかかわらず
、西山記者が外務省女性事務官からこの情報を入手したことから『不倫スキャンダル問題』にすり替えられ『情報漏洩』として裁判が行われ、女性事務官と西山記者は「有罪」となり、いまだに政府は「密約」はなかったとしている。証拠はそろっているというのに、我が国の司法は機能不全なのか。

▼この問題に対し、西山記者はこう分析する。このような「情報犯罪」がよって立つ基盤は【権力・メディア・民衆】の三つの構成要件から成立するという。

▼その三つの存在に共通しているのは【しかたがない】という、日本人特有の気質のようだ。国家にはこのような曖昧さも必要ではないかという、諦念のようなものが根底にあるからではないか。

▼そこに居座っているものは「戦争責任の取り方」に、理由があるのではないかと思う。戦後の【権力】は、先の戦争は自虐史観に陥ってると主張する。

▼【メディア】は、長期アベ政権への徹底的批判が少ない。さらに【民衆】は、密約で使われている金は、税金だという納税者意識が、決定的に欠如しているようだ。

▼やはり、ここは西山記者にまとめていただこう。【いま、わが国では、国家への権力集中に拍車をかけながら、他方では米国との軍事同盟関係を一体化するという特異な路線が敷かれようとしている。この路線はアベ内閣に入って従来以上のスピードで推進され、これに伴いメディアの諸活動にも各種の規制が加えられようとしているかのようである。今のメディアに要請されるものは、権力に対する監視機能の再構築であり、それはとりもなおさず民衆の側に立って権力との均衡を回復し、維持することである。】

▼我が国の隠蔽体質の総本山は「外務省」のようだ。今回の訪ロで「平和条約締結」は踏み込めなかったようだが、6月の「G20サミット」の最終段階で「平和条約締結」という、大逆転劇を演出してくるかもしれない。

▼そうなれば、その成果を掲げアベ総理は、7月「衆参同時選挙」に打って出るかもしれない。そうなれば野党敗北の可能性は大だ。

▼ローマ法王が11月来日を発表した。「ヒロシマ・ナガサキ」を訪問する予定だという。間違いなく「核兵器廃絶」を訴えるだろう。その前に「憲法改正の国会発議」に踏み込むかもしれない。

▼そんな【アベ政治を許してはいけない】。もし「日ロ平和条約締結」ということになれば「沖縄密約」と同じ【ロシア密約】は必ずあるに違いない。それが、わが国と外務省の変わらぬ体質のように思う。

▼【密約】を許さない、メディアの監視を期待したいものだ。ローマ法王が被爆地を訪れる時「ノーベル平和賞ICAN 事務局長ベアトリス・フィンさんと、被爆者サーロー節子さん、それに沖縄追悼式の中学生、相良倫子さん」の3人を、メディアが被爆地に招待してほしい。

▼「アベ政治を許さない」。これはわが国のメディアに背負わされた【十字架】のような気がするが。ろしあのふゆしょうぐは、我が村にも進撃してきたようだ。