▼ブログを書こうとすると、必ずアベシンゾウの顔が浮かんでくる。つまりアベさんは、私が彼以外のことを書くのを邪魔しようとしているのだ。自分のことを書いてほしいと願っているようだ。
▼はっきり言わなくても、私はアベさんが嫌いだ。総理の座にいればいるほど嫌いになる。どんな国益にかなう話をしても、嘘に思えてしまう。なぜここまで嫌いになったのか、考えること自体も嫌になっている。
▼これは「アベ・シンドローム」という精神的な病気ではないかというのは、すでに自己診断している。分析すると、世界に誇れる【憲法第9条】を破戒し「戦争できる国」へと、多数決という民主主義の武器を悪用し、平和を軍事力で確保しようとしているのに、私は嫌悪感を持っているからだ。
▼それは民主主義と呼べないし、もはや軍国主義に回帰しようとしているように見える。そういう危険な国へアベさんが誘導しようとしているのに、アベさんの支持率はなぜか高い。そうであれば、私は平均的国民のレベル以下かと思い、意気消沈するからだ。
▼つまり日本国憲法が高齢化し、現在の世界状況についていけなくなり「認知症」になっているのだろうか。それとも国民は「アベのマジック」に翻弄させられ、精神が不安定になり「アベ・シンドローム」という、一種のモヤモヤ病を発症しているのだろうか、と思うのだ。
▼その結果、アベさんがテレビに出ると、チャンネルを変える御夫人が多くなっているらしい。さらに症状が悪化すると、スイッチを切ってしまう人もいるようだ。これは私が行った、数少ないアンケート調査によるものだが。
▼昨年暮れから繰り返し読み返している本が、白井聡著「国体論・菊と星条旗」だ。その中でこんな記述に出会った。
▼1970年の安保条約改定の時、群衆が爆発させた憤りは、条約の改定のあれこれの具体的内容に対してというよりも、岸信介という戦前戦中の軍国主義を想起させるキャラクター、さらにその人物がアメリカとの媒介者となって【対米従属体制】を強化し、永久化させようとしていることのいかがわしさに対する、ほとんど【生理的な嫌悪感】に基づいていたという。
▼「あったらモノ」=あんな変な奴(北海道弁)=トランプ大統領とくっついて「対米従属」する間延びした馬顔の、アベ総理と岸元総理の顔がダブってくる。
▼岸に対する嫌悪、安保改定に対する嫌悪はそれぞれ「戦前の国体」と「戦後の国体=対米従属」に対する【嫌悪】だったと白井は指摘する。
▼つまり、私が発症している「アベ・シンドローム」にみられる、主たる症状は【生理的嫌悪感】なのだ。
▼「新元号の公布」「天皇即位」「ロシアとの平和条約締結」「衆参同時選挙?」「消費増税」など、自分が我が国の運命を握っているかのようなあの馬顔に、国民はますます「生理的嫌悪感」を感じ【無気力・無関心・無感動】の三無の症状を呈してくるだろう。
▼その「三無感」を爆発的に払拭させるのが【東京五輪】だ。「国威発揚大作戦」で一気に高揚感を演出し【憲法改正】へと進むのだろう。
▼私のこんな妄想癖も「アベ・シンドローム」の、最も強い症状の現れに違いない。
▼1977年生まれの比較的若い政治学者の「国体論・菊と星条旗」という本は、出会えてよかったと思う一冊だ。