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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

「USA」は対米従属の歌か?

2019年01月06日 15時05分15秒 | えいこう語る

▼歌手と聴衆が一体となって盛り上がる「DA・PUMP」の「U・S・A」。トランプ大統領を「100%信頼する」というアベ総理の関係を思い出し、対米従属を推奨する「USA礼賛歌」に聴こえてならない。

▼もう少し言わせてもらえば、ワグナー(ワルキュレの寄騎行)を聴くヒットラーを連想し?、ちょっぴり違和感を覚えるというのが、私の率直な感想だ。

▼そのグループのリーダーが沖縄出身というのも「辺野古基地問題」がある中で、沖縄県民はこの歌をどう考えていかと思えば、喉にとげが刺さったような感じがするからだ。

▼平成も終わりというのに、戦後の昭和を引きずってきたオヤジの「対米従属」に異論を唱える、ちょっぴり僻みっぽさがにじみ出た、へそ曲がりの感情論というのだろうか。

▼5月の新天皇即位後、初の国賓としての招待はトランプ大統領だ。晩餐会で「DA・PUNP」がUSAを披露するのではないかと心配になる。グループと一緒に「トランプ&アべ」と閣僚たちも踊りだす、そんな夢を見そうだ。

▼【積極的平和主義】なる言葉を唱えたのはアベ総理だ。平和に積極が付けば、さらなる平和を願う考えかと思った。だがアベ総理は、日米安保重視で軍備拡張を進め、9条改正をも目論んでいる。

▼国家はつねに建前では「平和主義」であり、国家がこの言葉を口にするとき、それは安全保障政策の全般的な方向性を実質的には意味している。アメリカが実践してきた「平和主義」とは、世界中に部隊を展開しつつ、現実的および潜在的敵を積極的に名指し、時には先制的にこれを叩き潰すことによって、自国の安全、つまり「自国民の平和」を獲得するという「平和主義」である。
▼アベ総理や改憲派の主張によれば、戦後の「9条平和主義」は「消極的」で、9条の存在は実質的には再軍備をした戦後日本に、できる限り戦争・紛争から身を遠ざけることによって、自国の安全を確保するという方針をとらせたことである。したがって【積極的平和主義】とは「戦争しないことによる安全確保」から「戦争することを通じた安全確保」への180度の方針転換であるというのが、白井聡著「国体論・菊と星条旗」の中にある。

▼さらにこの本の中で、元防衛官僚でアベ政権の集団的自衛権の行使容認を批判する柳沢協二はこう語っている。現実の日本のアイデンティティーは、唯一被爆国であるとか、戦争は二度としないということを敷衍(ふえん)していく中で、戦争は許されないのだというような発想になっていたと思う。しかしもう一つのアイデンティティーは、アメリカにとってより良い同盟国であるという、アイデンティティーだった。

▼さらに柳沢は、同盟国アメリカは普通の国ではなく、第二次大戦以降も間断なく戦争を続けてきた国であり、東南アジアの情勢が激化する中で、ごまかしようのない形で姿を現しているという。「アメリカの良き同盟国」というアイデンティティーしかないのであれば、我々は【アメリカ帝国の忠良なる臣民】として【アメリカの弾除け】となる運命を喜んで甘受すべきなのであり、アベ政権は戦後どの政権よりも露骨にその方向に舵を切ったと述べている。

▼DA・PUMPの歌から、こんなブログが生まれてしまったが「二度と戦争をしない」という、戦後日本のアイデンティティーに共鳴するからだ。

▼それに歌詞の中に「♪カモンベイビー・アメリカ 競合していくジパングで」とあるのも「日米安保」がちらついて、気になるからだ。

▼若者感覚についていけない昭和オヤジの戯言かもしれないが、アベ総理の「積極的平和主義」に同調するかのような歌詞が嫌いなだけだ。

▼物分かりがないと言われてもいいと思うのも、昭和オヤジの特徴なのだ。