今回のお気に入りは、「すばらしい人体」の後半です。
「すばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険」という本は実に興味深かったです。
前半部分については先日ご紹介しましたので、今回は後半部分。
前半部分については先日ご紹介しましたので、今回は後半部分。
細菌の存在が知られていなかった時代は「消毒」と言う概念がなかったことを知りました。
一般の人々だけでなく医療に関わる人びとにさえ消毒概念がなかったとは驚きました。
そのため外科手術や出産の後に細菌感染で亡くなる割合が高かったのです。
これは目に見えないもの(=細菌)が存在することを知らなかったから。
顕微鏡の登場により細菌が発見され、続いて細菌が腐敗の原因であることが発見されました。
ある医師は、消毒して細菌を殺すことで外科手術後の死亡率を下げられるのではないか?というアイデアを持ちました。
当時、足を開放骨折した患者は足を切断しなくては助からなかったのですが、損傷部分に手術を施し、術後の患部を保護する過程すべてでていねいに消毒したことで患者は歩けるまで回復させることに成功しました。
その外科医の名はリスターといいます。
私が毎朝毎晩お世話になっている口の洗浄液・リステリンは彼が使った消毒液に由来しているそうです。
このエピソードはリステリンを目にする度に思い出すことでしょう。
一般の人々だけでなく医療に関わる人びとにさえ消毒概念がなかったとは驚きました。
そのため外科手術や出産の後に細菌感染で亡くなる割合が高かったのです。
これは目に見えないもの(=細菌)が存在することを知らなかったから。
顕微鏡の登場により細菌が発見され、続いて細菌が腐敗の原因であることが発見されました。
ある医師は、消毒して細菌を殺すことで外科手術後の死亡率を下げられるのではないか?というアイデアを持ちました。
当時、足を開放骨折した患者は足を切断しなくては助からなかったのですが、損傷部分に手術を施し、術後の患部を保護する過程すべてでていねいに消毒したことで患者は歩けるまで回復させることに成功しました。
その外科医の名はリスターといいます。
私が毎朝毎晩お世話になっている口の洗浄液・リステリンは彼が使った消毒液に由来しているそうです。
このエピソードはリステリンを目にする度に思い出すことでしょう。
他に興味深かったのは化学薬品が開発されたエピソード。
顕微鏡の発明により細胞の観察が可能になった際に、細胞を化学物質で染色して観察しやすくする技術が進みました。
その後、ひとつの細胞で出来ている病原菌を化学物質で染色できるのなら、化学物質で殺すこともできるのではないか、というアイデアが浮かびました。
たくさんの化学物質を試し、病原菌を死滅させる化学物質が特定されました。
これが化学薬品誕生のエピソードです。
医学はこうして少しずつ少しずつ進歩してきたことを知りました。
顕微鏡の発明により細胞の観察が可能になった際に、細胞を化学物質で染色して観察しやすくする技術が進みました。
その後、ひとつの細胞で出来ている病原菌を化学物質で染色できるのなら、化学物質で殺すこともできるのではないか、というアイデアが浮かびました。
たくさんの化学物質を試し、病原菌を死滅させる化学物質が特定されました。
これが化学薬品誕生のエピソードです。
医学はこうして少しずつ少しずつ進歩してきたことを知りました。
医学の進歩についてさらにいくつものエピソードが紹介されています。
抗生物質の発見は死病といわれていた病気を一気に減らしましたが、耐性菌の進化によりいつか抗生物質以前の時代に逆戻りするかもしれない、というお話は怖かったです。
目新しいものとしてはC型肝炎とエイズのお話。
どちらも発見されてから治療薬ができるまでのスピードに驚かされました。
でも現在、新型コロナウイルス向けRNAワクチンの開発と全世界への普及のスピードを目の当たりにしていることの方が医学史に残る出来事でしょう。
抗生物質の発見は死病といわれていた病気を一気に減らしましたが、耐性菌の進化によりいつか抗生物質以前の時代に逆戻りするかもしれない、というお話は怖かったです。
目新しいものとしてはC型肝炎とエイズのお話。
どちらも発見されてから治療薬ができるまでのスピードに驚かされました。
でも現在、新型コロナウイルス向けRNAワクチンの開発と全世界への普及のスピードを目の当たりにしていることの方が医学史に残る出来事でしょう。
「生肉はいくら新鮮でも安全ではない」というエピソードにも驚かされました。
牛、豚、羊、鶏の体内には人間と同じくたくさんの細菌がいます。
彼らには無害でも人間に有害な細菌もいます。
だから鮮度に関係なく肉は十分火を通して食べないと感染の可能性があるのだそうです。
牛、豚、羊、鶏の体内には人間と同じくたくさんの細菌がいます。
彼らには無害でも人間に有害な細菌もいます。
だから鮮度に関係なく肉は十分火を通して食べないと感染の可能性があるのだそうです。
また真空パックやレトルトの食品だからといって安全とは限らないというエピソード。
芽胞という状態のボツリヌス菌は通常の殺菌方法では殺せない上、嫌気性菌のため酸素がない方が活動できるそうです。
またふぐ毒、青酸カリ、サリンなどの毒素の強さを比較した表でボツリヌス菌が桁違いに強いことが示されていることにも驚きました。
芽胞という状態のボツリヌス菌は通常の殺菌方法では殺せない上、嫌気性菌のため酸素がない方が活動できるそうです。
またふぐ毒、青酸カリ、サリンなどの毒素の強さを比較した表でボツリヌス菌が桁違いに強いことが示されていることにも驚きました。
コロナ禍ですっかり有名になったパルスオキシメーターのことも書かれていました。
1974年に青柳さんという方が発明した製品で、元々は米国で麻酔手術の最中に酸素濃度が低下して死亡する医療事故が多かったときに活躍した装置だそうです。
赤血球の色が酸素を運んでいる時といない時で大きく違うことを利用して、採血せずに血中酸素濃度を測定する画期的な装置として現在では世界中で使われています。
ご本人は日本でコロナ禍が広まり始めた2020年4月に亡くなっており、在宅療養者が爆発的に増加し、彼らにとって命綱となっている現状は知りません。
1974年に青柳さんという方が発明した製品で、元々は米国で麻酔手術の最中に酸素濃度が低下して死亡する医療事故が多かったときに活躍した装置だそうです。
赤血球の色が酸素を運んでいる時といない時で大きく違うことを利用して、採血せずに血中酸素濃度を測定する画期的な装置として現在では世界中で使われています。
ご本人は日本でコロナ禍が広まり始めた2020年4月に亡くなっており、在宅療養者が爆発的に増加し、彼らにとって命綱となっている現状は知りません。
最後にひとつ、体の内側と外側のこと。
内臓の内側には細菌がたくさんいて、体の外側と同じ環境とみなせます。
それに対し内臓の外側=腹腔は無菌であり、これこそが体の内側といえます。
胃や大腸の内視鏡検査がごく一般的な検査室で行われるのに対して、本格的な内視鏡手術が無菌環境の手術室で行われるという大きな違いを思い出し、ナルホドと納得しました。
内臓の内側には細菌がたくさんいて、体の外側と同じ環境とみなせます。
それに対し内臓の外側=腹腔は無菌であり、これこそが体の内側といえます。
胃や大腸の内視鏡検査がごく一般的な検査室で行われるのに対して、本格的な内視鏡手術が無菌環境の手術室で行われるという大きな違いを思い出し、ナルホドと納得しました。
あー面白かった!