鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその2028~サクラ図譜

2022-01-05 12:50:59 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、サクラ図譜です。

科学的に正確でかつ芸術として美しい博物画が好きで、これまで何冊も入手しては鑑賞してきました。
本書もそういう一冊。
これまで高価で入手を躊躇していましたが、年末ジャンボで1万円が当たったことと、ヤフオクで本書が1万円ちょっとで出品されていたことで見事にタイミングが合い、入手することができました。

クロネコさんから本日届くとメールが届き、ワクワクが止まりません。
牧野富太郎さんが認めた植物画家の腕前、素晴らしいのでしょうね。
復習がてらに事前に目を通した情報を自分への記録として引用、掲載します。

出版社の内容紹介を引用します。
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牧野富太郎博士に師事した植物画家として知られるサクラ研究家・川崎哲也(1929-2002)。
未発表の画作全89点を世界で活躍する植物分類学者が学術的に解説。
日本最大のサクラ保存林(旧多摩森林総研)のコレクションレコードともなる正確緻密な彩色画と解剖図解(サイエンティフィック・イラストレーション)はサクラ研究の画期的な資料となった。
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出版社のHPに掲載されていた新聞・雑誌紹介記事、書評なども引用します。
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川崎哲也(1929-2002)は、植物学者牧野富太郎と京都のサクラ品種収集家の第15代佐野藤右衛門に師事して、サクラについての指導を受けました。
特定の研究機関には属さずに、個人で研究を続け、多数の功績を残しています。
また、教員として、旧浦和市の公立中学校で理科と技術科の授業を担当する傍ら、吹奏楽部の顧問を務め、熱心に指導したことでも知られています。
川崎が遺したサクラの写生図をまとめた本書は、図譜としてはもちろん、ボタニカルアートの作品集としても見応えがあります。
写生図の中には、旧浦和市で採取されたサクラを描いたものもあります。
花びらや葉の先端まで繊細かつ緻密に描画されており、川崎のサクラ研究に対する熱意がうかがえます。
サクラ研究に携わる人も、そうでない人も楽しませてくれる1冊です。
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「遺作のサクラ 咲き誇る」
全国でも著名なサクラ研究家として知られ、2002年に病気のため73歳で他界した旧浦和市の元中学校教師、川崎哲也さんが残したサクラの原画展が、1日からさいたま市中央区上落合2丁目の「ギャラリー書楽」で開かれる。
専門家から「写真より精密」と評される絵は、ボタニカルアートとしても楽しめる。
原画展は、川崎さんの作品をまとめた「サクラ図譜」(アボック社)が3月に出版されたのを記念したもの。
「江戸」「御衣黄」「関山」など、約40種90点に及ぶ作品を展示する。
全体図だけでなく、花びらや葉、茎、種といった各部分の細密な図解が描かれている。
川崎さんは、宇都宮農林専門学校(現宇都宮大学農学部)を卒業。
日本の植物学の父とされる牧野富太郎博士に師事した。
旧浦和市の中学校で理科や技術の教師を務めながら研究に打ち込んだ。
特に栽培品種の分類や鑑定に尽力し、多くの新種を見つけて命名している。
「日本の桜」を出版するなど、急逝するまで数々の功績を残した。
原画は死後、遺族が膨大な蔵書や標本などの資料の中から見つけた。
1949年から7年間に描かれたもので、中には一部しか彩色されていない作品も。
それでも研究家からは「知りたい情報がすべてわかる」と賛されたという。
川崎さんは、吹奏楽の発展にも尽力した。市中学校吹奏楽連盟設立の中心になり、市内の中学生を集めた合同練習では、欧州のオーケストラで首席オーボエ奏者を歴任する渡辺克也さんらを教えた。
生前、川崎さんは自らのことを多くは語らなかった。
葬儀には各方面から関係者が集まり、妹の新島依子さん(66)は「遺族も含め参列者は皆、多彩な才能に驚かされた」と振り返る。
様々な顔を知ってもらおうと依子さんがまとめた追悼文集が縁で、原画の存在が知られ、図譜の出版に至った。
原画は保管が難しく、国立科学博物館に寄贈されることになっている。
依子さんは「全部の作品を一堂に見る機会は少なくなるかもしれない。その前に貴重な絵を多くの人に見て欲しい」と話す。
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サクラ研究家の故川崎哲也氏が、半世紀前に出版を意図して描いた原画を、未完成画も含め40種90点を収録。
寒緋桜や請願桜、またサトザクラ系栽培品種として市原虎の尾、妹背など、半世紀前に描かれたにも関わらず褪色がほとんどなく、精緻なボタニカルアートとして見応えがある。
また精密な解剖図や、多数の形質の属性も高精度で記されており、氏のサクラ研究へ姿勢がうかがわれる。
サクラの研究者、愛好家必見の一冊。
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(高尾義彦氏)
苔清水、有明、御衣黄、一葉、江戸、松月、朱雀、白妙、鬱金…。
B4の分厚い図譜をめくると、さまざまな桜の品種にめぐり会える。
ソメイヨシノばかり見慣れた目には、新鮮な感動を覚える。
生涯を桜の研究にささげ、73歳で02年に亡くなった川崎さんが、生涯をかけて種の特徴を克明に描いた90枚の桜の絵図。
花びらだけでなく、葉脈や種子など各部分を網羅した研究資料で、対象とした桜の採取地や特徴などのメモがつけられている。
妹の新島依子さんが保存していた現画の存在を、川崎さんに師事した植物画家、石川美枝子さんが大場秀章・東大名誉教授(植物分類学)に知らせ、ほぼ7年がかりで桜の季節に完成した。
川崎さんは植物学者、牧野富太郎氏に18歳から教えを受け、京都の桜寺・第四代佐野藤右衛門氏の指導も受けた。
浦和(現さいたま)市の中学教諭を務めながら、日本の桜のルーツを求めてヒマラヤ・ネパールなどに出かけ、桜栽培品種の鑑定家としても活躍した。
「日本の桜」などの著書があり、その研究の土台となった桜の作品群。
後進にとっては貴重な資料であり、桜好きには宝物のように思える。
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コメント
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