元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「第18回九州ハイエンドオーディオフェア」リポート(その2)

2021-04-25 06:11:56 | プア・オーディオへの招待
 スピーカーに関してもいろいろと聴いてみたが、ここでは2つのブランドに絞ってコメントしたい。一つは英国KEF社の製品だ。同社のLS50といえば、創立50周年記念モデルとしてリリースされ、私も気に入って使用していた(残念ながら、転居の際に手放している)。今回10年ぶりにモデルチェンジされたのが、LS50 Metaだ。

 見た目はあまり変わらないが、ユニットはリファインされ、筐体の剛性も増している。そして驚いたのはその音だ。前作も良いスピーカーだったが、この新作は遥かに音質がアップしている。音場は広がり(特に奥行き)、音像の捉え方も確かだ。特に中高域の伸びやかさは大したもので、ストレスなく聴き込める。実売価格は15万円程度と前モデルよりは少し高くなったが、コストパフォーマンス(←あまり好きな言葉ではないが)は相当なレベルだろう。



 もう一つ印象に残ったブランドは、イタリアのSonus faber社の製品だ。もとより同社の製品は過去にさんざん聴いており、今回も上級シリーズはさすがのパフォーマンスを示していたのだが、印象に残ったのは下位のLUMINAシリーズだ。このブランドにしては価格が抑えられており、トップモデルのフロアスタンディング型でもペア25万円、小型モデルならば定価で10万円を切る。

 実際聴いてみると、上位機種ほどのゴージャスな展開はさすがに見られないが、明るく輝かしい音はまさしくSonusのもので、価格を勘案すれば満足度は高い。特に弦楽器の音色の美しさには聴き惚れてしまう。そしてこのシリーズはイタリア本国で製造されているのも大きなポイントだ。かつて同社にはVenereシリーズという、中国製造でグローバルなマーケットを狙い、音もアキュレートさを前面に出した製品があったが、あの路線は修正されたらしい。とにかく、イタリアらしい展開に徹してくれたのは有り難いことだ。



 コロナ禍の先が見えない中での開催で、座席数を絞ったこともあり入場者の動員は例年ほどではなかったが、それでも十分に楽しませてくれたイベントだった。次回からは“いつものペース”に戻って、出品メーカー数を増やしゲストも増員して賑々しくやってもらいたいものだ。

 最後にまったく関係ないが、会場の近くに長崎県対馬市のアンテナショップがいつの間にかオープンしていたのには驚いた(笑)。対馬には何回か行ったことがあり、その際のお土産も家族には好評を博していたのだが、福岡市内でも特産品が手に入るようになったのは嬉しい。早速私も“対馬かす巻”(アンコをカステラ地で巻いたもの)を買い求め、家で食して満足した。機会があれば今度は“対馬とんちゃん”(醤油や味噌などをベースにした甘辛の焼肉ダレに漬けこんだ豚肉)も購入してみたいと思う。

(この項おわり)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする