Weblog喫茶 モンブラン

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痛くない予防接種へ

2010-09-10 23:38:34 | ノンジャンル

アメリカのジョージア工科大学の研究グループが、新しいインフルエンザワクチンの接種方法を開発したそうです。

(写真は「Nature Medicine」誌より引用)

体内で溶けるポリマー(樹脂)製の長さ650μm(0.65mm)の小さな針にインフルエンザワクチンが練りこんであり、その針を3mm×3mm四方にずらっと剣山のように並べてパッチ(dissolving polymer microneedle patch)を作ります。

写真aが針のアップ。
写真bは、アメリカのニッケル硬貨と針の高さを比べたものです。

このパッチをブタの皮膚に貼ると、写真cのように針が刺さります。
わずかに血がにじむ程度で、ほとんど痛みはないそうです。

そして、体内で針はすぐに溶けはじめ、下の写真のように、5分後には90%が溶けてしまうそうです。



このパッチを使って、マウスとブタで実際にインフルエンザワクチンを接種したところ、従来の筋肉注射法と同じくらい、抗体を作る効果があったそうです。

筋肉注射は痛みもあるし、注射に手間もかかり、注射針などの汚染されたゴミが大量に出ます。
このパッチ法なら、痛みや出血も少なく、手軽で迅速に接種でき、ゴミも少なくなります。

ぜひ早く実用化して、次のパンデミックにはこの方法でワクチンの接種効率が上がったらいいなと思いますね。