ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

7/24日 本宮山くらがり渓谷道 その7(最終記事):西側尾根道を急降下して、くらがり渓谷道に出て戻る。

2015-07-31 07:10:15 | 草花
くらがり渓谷道の西側にある尾根上を、くらがり渓谷に沿って歩いていましたが、時間が経ち、この道を長く歩いていると、明るいうちに出発地点には戻れません。

そこで、この尾根道を捨て、くらがり渓谷道に、急降下することにしました。
その場所を探しながら歩いていて、それが可能な、そんな地点に着きました。
そこから先は、道のない山の斜面を、安全確保しながら、真っ直ぐ下りて行くことになります。
あとから調べてみると、直線距離で500m、高度差は250mありましたが、この急降下を歩くのに、およそ一時間掛かりました。

これがシリーズ最終記事となります。
マンリョウ ↓

今まで歩いてきた稜線と分かれて、このマンリョウの辺りから急斜面に下って行きます。
その前に、もう一度防虫スプレーを噴霧しておいて、手袋をつけます。
これから先は木に掴まりながら下っていくことになります。



山中のそま道 ↓

途中で山仕事用の小道を横断します。でもこの道は山体を巻いていますので、下りには使えません。



急斜面 ↓

木に掴まり、それが安全確保になっていますが、木の立つ場所ごとに、律儀に掴まって行きます。



急降下 ↓

横から見ると、こんな斜面になっています。



林道に滑り降りた ↓

眼下に林道がある、崖の上に来ました。林道まで5mほどあるようでしたが、崖の斜面には大きな木がなくて、指の太さくらいしかない、小さな木に掴まりながらソロソロ崖を下りますが、途中で掴まる小木が根こそぎ抜けてしまったようで、最終的には林道に滑り落ちて、道に立っていました。



初めて歩く林道 ↓

降り立った道は、広くて立派な林道でしたが、小生はは初めて歩く道でした。道沿いに水の滴りがありましたので、水筒に2リットル、水を満たします。



アケボノシュスランの小庭 ↓

やがて、くらがり渓谷道に復帰できました。そこは小生がアケボノシュスランが毎年咲けるように、整地、除草している場所のすぐ近くでした。
昨年は除草していなかったためにアケボノシュスランは相当勢力を殺がれていましたが、今回手当てしておいたので、来年は回復することでしょう。



イベント会場 ↓

渓谷道は許可車以外は入ってこられない道ですが、キャンプ広場に車が何台か入っていて、そこでなにやら設営しています。
そこで立ち働く人に聞いてみると、その日の晩10時から翌朝5時まで、ここでレゲエの一大イベントがあるそうです。入場料は三千円から五千円だそうでした。 
特設ステージと、大きな組になったスピーカーを、三面に備え付けていました。


渓谷道の休憩箇所 ↓

日は山の西に隠れて、くらがり渓谷道は文字通りの”くらがり”感が実感できます。
トイレにはすでに明かりがついています。



流れを渡る ↓

流れに架かる橋も夕景にマッチしてきます。




夕刻の渓流 ↓

こうしてみると、いかにも涼しそうなのですが、写している本人は汗びっしょりです。


アケボノシュスランの棚 ↓

途中の岩棚に、アケボノシュスランの、立派な株が見えました。
もうフラッシュ無しでは画になりません。


渓谷出口 ↓

渓谷出口に戻ってきました。ここに先ほどのイベント会場の受付があり、料金を支払って入ることになるようでした。



歩行総数 ↓

車のところに戻り、着替え、入念にストレッチをしてから帰途に就きます。
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7/24日 本宮山くらがり渓谷道 その6:くらがり渓谷の西側尾根道を歩く

2015-07-30 07:11:31 | 草花
夏の低山歩きは、とにかく暑いですね。 そして暑さのほかには蚊やブユ・アブなどに悩まされます。
今回はそのことを踏まえて、速乾下着シャツを四枚持ってきていましたし、タオルは二本、そして水は二リットル背負い込んできました。
そして、害虫対策に、虫除けスプレーと、虫刺され用の軟膏も持ってきていました。

ブユはどうやら掻いた汗に反応するらしくて、顔面付近をうるさく攻撃してきます。
虫除けスプレーをするのが少し遅れてしまったようで、耳を噛まれて、このあと三日ほどはそこがうずいていました。
アブはスプレーに敏感らしくて、スプレーしたあとは寄り付くことはありませんでした。

幸いなことにダニとヤマヒルは、今回は、その気配がありませんでした。

時間が押してきていますので、少し気ぜわしくなり始めていますが、渓谷道の沢を隔てた西側の尾根を、出発地点方向を目指して北進して行きます。

無線用の建造物 ↓

尾根上に鉄条網で囲まれ、隔てられた先にコンクリート製の建造物があり、これが良い目印になります。



リョウブ ↓

建造物のところから、西側尾根に入って行きます。この道はかつて二度ほど逆方向から歩いているもので、しっかりした踏み跡がある、超ロングコースとなります。
これからいくつもアップダウンを繰り返して行きます。
リョウブの木が、白い花をいっぱいつけています。



針葉樹林帯 ↓

尾根道は広いプロムナードのような道がしばらくは続きます。この広さは、かつて、森林管理に役立ったことでしょうが、両側の植林は、あまり手入れがされていないようです。



キノコ ↓

よく見かけるこのキノコは毒持ちなんでしょうね。



宮標石 ↓

稜線上の広い道は、宮標石を見るに至り、それなりに納得しました。宮内省御料林だったのですね。



タマゴタケ ↓

美しい色のキノコを指して、「毒々しい色・・・・」とよく形容するのを見かけますが、そういう通り一遍の形容詞は捨て去ってもらわねばなりません。
この「毒々しい色」のキノコはタマゴタケで食べておいしいキノコなのです。



ホオノキ ↓

尾根上の凹凸を苦労して、大汗を掻きながらも、一つ一つアップダウンして行きます。
そんな中で、小ピーク上にホオノキの大きな葉を見て、なんだか明るい気分にさせられています。



アブラチャン ↓

汗を掻いたら水分補給・・・・昔の山登りでは水分補給は禁句でしたが、今はそれが常識ですね。
で、どちらが居心地良いかといいますと、水を飲むのを我慢しておいたほうが、良かったですね。
何故かと言いますと、水を控えると汗が乾いてくるからなのですが、現代ではそれはナンセンスな蛮勇と言うことになり、小生もこまめに水分補給するように、なってしまいました。
一休みして飲む水の上手いこと・・・・・・目の前のアブラチャンの実を見ながら、ゴクゴク・・・。



フタリシズカ ↓

花の終わった姿を、時々目にして行きます。



広い尾根道 ↓

低い尾根道なのにアップダウンが多くて、おまけにそのときの傾斜が半端なく急で、体力勝負の様相を呈しています。 そんな中では尾根道の広さは関係なくなっています。



ツレサギソウ属 ↓

判別の難しいツレサギソウ属が出てきました。全草の姿から見るとオオバノトンボソウではなさそうです。



ツレサギソウ属 ↓

花の様子はこうなります。ヤマサギソウが一番近いように感じました。




尾根道 ↓

凄い暑さを感じながら、同じような景色の続く尾根道を行きます。枝打ちしてもそれを片付けていない、今の林業ではこういう場面を多く見かけます。昔でしたら焚き付けに利用したことでしょうね。


ドンゴロ ↓

これはヒグラシの抜け殻と見ました。
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7/24日 本宮山くらがり渓谷道 その5:山頂に行かず、くらがり渓谷道の西側尾根に入る

2015-07-29 07:19:30 | 草花
この山行中に、ずっと探しながら歩いていた、”ある花”がありました。
その花の名前は野性ランの”ツチアケビ”でしたが、一日中探して歩いても、結局見つけることは出来ませんでした。
以前は、ひと夏に一度くらいは見かけたものですが、最近は見ないで、夏を通り過ぎてしまうことが、多くなりました。
この夏もそうなるのかどうか・・・・、出来ることなら一度は見ておきたいと願っています。

タマアジサイ ↓

沢から随分高く離れたところを歩いていたかと思うと、知らぬ間に流れに近づいていたりしながら、だんだん暑さを感じながら、歩いていくようになりました。
沢筋の道端で、タマアジサイの咲き始めた花を見ます。



土砂の崩落 ↓

一昨日と昨日の雨で、地盤が緩くなり、崩れたようです。
この付近では、無理に林道を通したようで、このような崩れを、毎年どこかで見ているような気がします。



緑の間 ↓

歩く先は緑麗しい空間が待っていますが、わが身は汗をびっしょり掻いて来ました。



コガネムシ ↓

地面を、美しい色が、動いて行きます。



黄の子? ↓

黄色いキノコですので、”黄の子”と勝手に命名しておきましょう。



マツカゼソウ群落 ↓

この草むらはマツカゼソウですが、未だ花は見せてくれません。



馬の背平 ↓

林道の急なところを詰めると、馬の背平と言う場所に着きます。
ここにいた年配の男性と、ちょっとした情報交換をしようとして、話しかけますと、話が弾んでしまい、この場所に一時間も長居をしてしまいました。
それで山頂まで歩く気がなくなり、ツチアケビの花を探して、尾根上を歩き回る様に、これから先の予定を切り替えました。


ツイスト ↓

尾根上にフジの蔓にでしょうか、絡まれていじめられた木の幹が出てきました。



イワカガミ ↓

ツチアケビを探して、踏み跡程度の支尾根を歩きます。岩の上にイワカガミの群落を見つけました。



支尾根 ↓

尾根上でもこのように落ち葉が散り敷いているような場所では、ツチアケビは出ないような気がします。



ミヤマウズラ ↓

松葉の落ちているような場所では、ミヤマウズラを見ることが多いように思います。逆の言い方をすると、松葉の落ちないような場所ではミヤマウズラを見ないのではないでしょうか。



乗り越し部 ↓

今までの支尾根歩きがツチアケビ探しに不向きと判断し、道を引き返します。
乗り越し部分で、今まで立ち入ったことのない、尾根道に入ることにしました。
この付近は尾根が集約してきていて、まるで山上の十字路のようです。



支尾根 ↓

別の支尾根に入りますが、ここの道も落ち葉が多くて、ツチアケビは出そうもありません。



ヒグラシ ↓

針葉樹の植林では、根元近くにヒグラシがいるらしくて、小生が近づくと「ピッ」と鳴いて飛び立ちます。
一体どこにいるのかと探しますが、身体が透明なので、見つけられません。
そんな中でこちらに向かって飛んできたものが、木の幹に止まり、「カナカナカナ・・・」と鳴きだしたところを撮る事ができました。 この尾根に踏み込んで得た唯一の成果でした。
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7/24日 本宮山くらがり渓谷道 その4:まぼろしの滝で昼食。トチバニンジン イワタバコ 砂防ダム  

2015-07-28 07:16:34 | 草花
くらがり渓谷の道は木陰を通っていて、猛暑の続くこの時季には、とても歩きやすいところとなっています。
道沿いに、清流が流れていますので、何かと心強くもあります。

木陰の湿った岩に、イワタバコが付いていて、丁度花の時季になっていたので、目を楽しませてくれます。
遠くで、クマゼミの鳴き声も聞けましたが、夕方になると、ヒグラシの声も聞けそうです。

昔は、カジカも鳴いていた、と聞きますが、今はどうなのでしょうか。
現在もカジカ橋(河鹿橋)が架かっていますが、その付近でも、まだ、その声を聞いたことはありません。

トチバニンジン ↓

今回は、これ以後、トチバニンジンの、実のついた姿を何度も見ました。
始めは一個だけ、実をつけた株でした。 偶然の事かどうか良くわかりませんが、以後高度が上がるにつれて、実の残り方が多くなってきます。



まぼろしの滝入口 ↓

まぼろしの滝の入口に差し掛かりました。石都岡崎らしく、石でできた案内表示です。



イワタバコ ↓

ここに来たのは、イワタバコの花を見るためでしたが、目当てのイワタバコは激減していました。
これは環境変化による個体数の減少とは違って、人為によるものでしょうね。
人が登るに困難な場所のものは、ちゃんと残っているのが、その証拠のようです。


イワタバコ ↓

昔は滝の下の岩盤に、イワタバコがびっしりとついていたものでした。
滝への案内がきちんとされて、そこに至る道も、しっかりと整備されたことによって、イワタバコが、盗掘されやすくなってしまいました。



まぼろしの滝 ↓

まぼろしの滝は、「まぼろし」と言うだけに、水量も少なく、水しぶきは見られませんが、岩棚が何段にも分かれていて、高度差は50メートルを超えるようです。
しかし岩に取り付いてみると、岩が滑って、とても上に行く気は出ません。


砂防ダム ↓

滝つぼのところは砂防ダムの上にあり、日陰で、水滴の落ちる下になり、狭いけれども、居心地が良い場所でした。
ここで昼食を取ります。(12時30分)



ここでお別れ ↓

昼食後は、ここで下山する男性とお別れして、小生は上に向かって歩きます。



林道 ↓

渓谷を一時高播きして、林道はまだ広さを保ちながら、高度を上げていきます。



トチバニンジン ↓

残る実の数が、増えました。



林道歩き ↓

一人になってから、途端に暑さを感じるようになって来ました。
時刻は午後一時付近で、一日の暑さのピークの時間帯です。



トチバニンジン ↓

今度は、実がすべて残った株に出会います。まず全草の姿です。



トチバニンジン ↓

こういう風に実がつけば、薬草としてよりも観賞価値が出てくるかもしれません。
生薬としてはチクセツニンジンとも呼ばれ、解熱・去痰、健胃薬として利用されたり、局所刺激作用があるので、育毛剤に配合されることもあるそうですが、おそらくは根茎を利用するのでしょうね。



砂防ダム ↓

水量が豊富でしたので、ダムを越えて水が流れています。


しかなきばし ↓

「鹿鳴橋」とありましたので「ろくめいばし」と読むかと思いましたが、橋をわたったところに今度は平仮名表記で「しかなきばし」とありました。
その名前が示すようにこのあたりは鹿が沢山棲んでいて、アケボノソウやオタカラコウなどの草は、鹿の食害によって、ほぼ全滅させられてしまいました。
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7/24日 本宮山くらがり渓谷道 その3:渓谷の道沿いの草木を愛でながら、ゆっくり歩いて行く。

2015-07-27 07:19:38 | 草花
偶然のことですが、歩き始めのあたりから、小生と同年輩の男性と一緒になり、話をしながらゆっくりと歩いて行きます。
歩く速さがが普段に増してゆっくりですので、これまでは見えていなかった沢山のものに気づきます。
こういう変化を楽しみながら、渓流沿いの道を、未だ、涼しく歩いています。

実のついた山椒 ↓

沢山実のついた山椒が現れます。これがあると、必ず、若い実を採って噛み潰します。
しばらくすると、舌や唇がシビレて来るのが面白いからです。


ウツギ ↓

ウツギの実も充実してきています。


ジャンプする水流 ↓

この日は前日の雨を受けて、山は水気たっぷりでした。沢は水量豊富で、見て気持ちの良い景色を作っていました。
ここではやや落差のある場所で、水流が岩によって曲げさせられているために、中間点では水が激しくジャンプしていて、力漲る眺めになっていました。


ハンショウヅル ↓

この場所にハンショウヅルが咲くことを知りませんでした。これは男性と同行したお陰で、知ることが出来た、ちょっとした成果です。
花はすでに終わっていて、この仲間特有の姿になっています。


コクサギ ↓

ハンショウヅルのとなりにはコクサギがあり、実をつけています。


イワタバコ ↓

岩には、名前のように、イワタバコが咲いています。



ハエドクソウ ↓

同行の男性が、「ハエドクソウ」といいましたが、小生は成長の悪いヌスビトハギではないかと思いました。帰宅してから確認すると、やはりハエドクソウのようでした。
今回は物忘れとうろ覚えの所為で、こんな間違いを何度かやらかしてしまいました。



ニホンカワトンボ ↓

写している時はハグロトンボと思っていましたが、羽に透明感があり、ハグロトンボほどには黒くもありません。
これも帰宅後に調べて、これがニホンカワトンボであると分かりました。


ウリノキ ↓

同行の男性が、見るなり「ウリノキ」と言い当てます。この道筋で初めて気付いた木でした。
花は残念ながら終わっています。


アブラチャン ↓

これはクスノキ科のアブラチャンでしたね。近くでシラキを見た記憶があり、それと混同していましたが、今回はシラキを見つけられませんでした。
シラキもアブラチャンも黄葉を楽しめますね。



いつもの滝 ↓

渓谷中で一番落差のある滝のところに来ました。水量が豊富で、滝らしい滝になっています。



ショウジョウバカマ ↓

この株は、今年花を咲かせた痕跡がありません。生育環境が、少しずつ都合悪くなっているのでしょうね。



イワタバコ ↓

こちらは斜面の岩の上で、やっと下の正面から花を見ることが出来ました。



イワタバコ ↓

こちらは蕾です。こういう姿が見られるということは、今回イワタバコが咲きはじめた、丁度良いタイミングであった、ということですね。
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