ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

6/11日に歩いた鳳来寺山 その9:岩場でウチョウランを見てから東照宮詣で

2024-06-22 05:03:07 | 草花

(今宵は立待月ですが満月です。見れると良いですね。)

岩場に咲くウチョウランは、山野草のブームに火が着き出した昭和45年以前でしたら、それほどの乱獲も無くて、東三河の岩山に入れば普通に見られた野性ランだったようです。

同じ野生ランでもホテイランやアツモリソウなどとは違って、比較的地味で大して人気のあるものではなかったようです。しかし、野生ランブームが到来すると、鉢物にちょうど良い大きさで、姿かたちも整っているウチョウランなどに人気が集まり、あっという間に身近な場所から姿を消すようになってしまいました。

それでも自然環境が激変したわけではないので、人が近づけないような危険な場所で、自然条件の整っているところにはまだ細々と生育しています。 今回はそんなところで咲くウチョウランの姿を見たくてこの山に入ってきました。

ウチョウランで6画像:

 

 

 

 

 

この山行の時は花の時季に少し早かったようで、いくつか見つけた株は未だ蕾のものが多かったのです。

ウチョウランが自然の状態で咲いているのを見てひと安心できました。

 

 

イワヒバ ↓

鉢物園芸ではこのイワヒバの根元に(上から3番目の画のように)ウチョウランを植えこむ場合が多いようです。

 

 

サツキ ↓

岩場のオーバーハングした場所で咲いていました。それを上から覗き込んでやっと撮りました。

(こういう怖い場所で、画の中には蕾の状態のウチョウランが3株見えています)

 

 

東照宮目指して ↓

やや朽ちかけた木橋の上をそぉっと歩いて行きます。

 

 

足下にお宮の屋根 ↓

東照宮に近づいて行きます。

 

 

東照宮 ↓

 

鳳来寺山の東照宮は国指定の重要文化財になっています。

創建は徳川家光の命により慶安4年(1651)辛卯年9月17日に落成創祀されたものとあります。

ここは日光東照宮、久能山東照宮に次ぐ日本三大東照宮の1つとされているそうです。

 
 
 
拝殿 ↓
徳川家康への敬意はそれほどありませんが、長い間皆の神様になっているのでそのことに敬意を表して参拝します。
 
 
石段 ↓
両脇には杉の大木が並んでいます。この梢から落ちて、干からびていたセッコクの株を持ち帰り、
再生させて現在では拙庭で花を咲かせるまでに持ち直してきています。
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6/11日に歩いた鳳来寺山 その8:天狗岩 高座石 鷹打場と続く岩の尾根

2024-06-21 04:45:46 | 草花

(本日は夏至で一年で一番日の長い日です。夏至とは関係ありませんが、今晩の月は真ん丸のはずです。)

鳳来寺山の「二つの山頂」695m・684mから鷹打場を目指して岩の稜線を歩いて行きますが、この間は約1.2kmで、高度を約200mほど落とします。

その途中に天狗岩と高座石があります。

歩き始めからすでに5時間半経って居ますが、比較的人気の高い山域なのにもかかわらず、人っ子一人として出会っていません。

雨の降らない日ということで火曜日の山入りを決めましたが、お陰様で勿体ないほど静かな山に浸りこめています。

タガネソウ ↓

花は春先ですね。

 

 

ドウダンツツジ ↓

花の終わった後です。

 

 

天狗岩の東屋 ↓

壊れかけていて立ち入り禁止になっていますが、もう長いこと無様なこの姿を晒しています。

高度経済成長期でしたらもっとスピード感のある処置をしていることでしょうね。

 

 

蕾のウチョウラン ↓ ↓

 

アテにしてきたウチョウランはここでは未だ蕾でした。花の遅れは想定外のことでした。

 

 

ニガナ ↓

ニガナを見てから天狗岩を後にします。

 

 

高座石 ↓

ここにも「名勝及び天然記念物」の標識杭が立っています。ケルンは高座石のものと思われます。

ここで利修了仙人が天から下りて来た巫女に説法をしたと伝えられています。

 

高座石と巫女石 ↓

あたりの雰囲気はこのようなものでした。

 

 

分岐点 ↓

樹間に分岐点があります。いったんここから鷹打場まで短い区間をピストンしてから、ここに戻り、

東照宮に向かう道に入ります。

 

 

鷹打場着 ↓

鷹打場に着くと、道は行き止まりとなります。ここはちょっとした断崖絶壁で、眺望も良い場所です。

道の行き止まりに形の良い岩がうまい具合に配置されています。

 

もっと近づいて ↓

 

サツキ ↓

岩の懐に抱かれていたのはサツキの花でした。自然との調和については説得力がありますね。

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6/11日に歩いた鳳来寺山 その7:二つの「山頂」と近くの山の姿

2024-06-20 04:46:36 | 草花

歩き始めて4時間45分経ちました。この間に昼食休憩や、ウチョウラン探しなどで、二つの岩に取り付いたりして「贅沢に過ごした」時間もありました。植物の写真もたくさん撮ってきて、随分時間を使ってしまいましたが、とにもかくにも瑠璃岩というこの鳳来寺山での最高所=山頂(標高は695mしかありませんが)につきました。

瑠璃岩 ↓ ↓

 

2枚の画のうち、上のものは取り付く前で、下のものは岩から下りて瑠璃岩の下の東海自然歩道上から見上げたものです。

つぎにその瑠璃岩からの近場の山を見ます。

 

三ツ瀬明神山 ↓

 

 

宇連(うれ)山 ↓

 

瑠璃岩を下りて、東海自然歩道上にある次なる「山頂」に向かいます。

 

イチヤクソウ ↓

こちらのものは未だ蕾でした。

 

 

一般的に「鳳来寺山山頂」とされているところ。 ↓

こちらは比較的広くて、足場は安定していますし、「山頂」らしい標示板もあります。標示では684m。

しかし、残念なことに樹の間で在り、景観が得られません。なので、ここで休憩は入れず通過します。

 

 

コアジサイ ↓

「山頂」の一角でコアジサイの花を見ました。それまでにも木は見てきましたが、花には早かったのです。

 

 

木の根道 ↓

岩の剥き出した岩稜地帯を歩いて来ていますが、木の根も地面にさらされて頑張っているところもあります。

 

 

境界杭 ↓

ここでも「名勝及び天然記念物」を表示する杭を見ました。この山域のあちこちに随分打たれているようです。

 

道の脇に大きな岩場があります。岩の上からの眺めが良いので寄ってみます。

 

下の門前町 ↓

鳳来寺の石段に至る参道の両脇に人家が密集しています。あの道を芭蕉や山頭火など文人墨客が通ったのでした。

 

 

吉祥山 ↓

もやに霞み判りにくい。

 

 

本宮山 ↓

うらがわからの

家の近くの団地高楼から見るのとは反対側からの眺めです。

 

 

富幕山 ↓

運転免許証を返納してからは交通の便が悪くて、ご縁の遠くなってしまった山です。

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6/11日に歩いた鳳来寺山 その6:マメヅタラン ササユリ ガンピ ソヨゴ

2024-06-19 05:02:49 | 草花

クロ岩に着いて、岩裾を少しだけ攀じています。前日の記事ではサツキの花と岩茸を見ましたが、ここで岩に着生したマメヅタランの花を見ました。これも16日の記事で見たムギランと同じように岩の上を好んで生育します。

つい先日、NHKのTV番組で屋久島で縄文杉を超えるような大木を探すという番組を見たばかりでしたが、その中で太い屋久杉の樹上に昇り、梢の高いところに着生している植物を紹介してくれましたが、その中の一つにこのマメヅタランも入っていました。 マメヅタランやムギランは岩にも木にも着生するのです。

 

マメヅタラン ↓ ↓

 

花は黄色い小さな花で10mmほどだったように感じました。

 

 

三ツ瀬明神山 ↓

梅雨時に特有のくぐもった空ですが三ツ瀬明神山が見えています。あの山は登りごたえのある岩山で、

標高は1000mちょっとなのですが、愛知県内では貴重な高さです。

 

 

長い細い鉄の階段 ↓ ↓

 

岩稜上に何度も出て来る鉄製の階段ですが、もしもこれが無ければ東海自然歩道歩きは危険この上ないこと

でしたでしょう。日本の高度経済成長期のうちによくぞ作り込んでおいてくれたものです。

 

 

ササユリ ↓ ↓

 

今山行ではこの一度だけササユリの花を見ました。近年はイノシシによって掘られてしまい、

随分数が減ってしまいました。

 

 

岩稜にワイヤーの手摺 ↓

両脇が切れ落ちた個所ではこのような措置が取られていて大変ありがたいことです。

 

 

弓張山系 ↓

南の方角には春に歩いた弓張山系がありましたが、見えている部分はそれよりもだいぶ北になります。

 

 

瑠璃岩 ↓

前方に岩が見えますが、あの部分が鳳来寺山の最高地点695mの瑠璃岩(または瑠璃山)になります。

 

 

ガンピ ↓

道筋にガンピの花が出て来ました。

 

 

ソヨゴ ↓

同じく岩稜の道沿いでソヨゴの花も見かけました。

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6/11日に歩いた鳳来寺山 その5:クロ岩まで この道筋で岩茸に出遇う

2024-06-18 05:19:53 | 草花

東海自然歩道の稜線を歩いている中で偶然岩茸(イワタケ)を見つけました。

岩茸は山の岩壁に生える貴重なキノコと言われていますが、分類上は菌類と藻類との共生体の植物である「地衣類」の一種であり、きのこではありません。
形状は平べったくて同心円状に成長します。表面は枯れたような緑色で、裏面は黒色になります。

岩茸(イワタケ)は標高800メートル以上の山の断崖絶壁に着生し、日光による光合成と霧による湿度を源として生息します。生育環境がこういうことですので、成長は非常に遅くて(一説によると)同心円を一年で1ミリほどしか拡げないとも言われています。
 
岩茸(イワタケは)前述の通り、山の断崖絶壁に生息しているため、見つけることが非常に難しく、採取にも大きな危険を伴います。登山者のように上から命綱を吊って、崖にぶら下がりながら手でむしり採るようにして収穫する、まさに命懸けの高級食材とされています。

そんなことですから越中立山では「霊験あらたかな」食べ物として、「一度食べると寿命が十年延び、二つ食すると二十年、三つ食すると死ぬまで生きられる」・・・とか言われてきた貴重なものでした。


小生が学生時代に両神山の清滝小屋に宿泊したとき、小屋番さんから「寝袋を買ってきてほしい」と頼まれて、翌週にそれを持って行ったら、大変喜ばれて、その晩に鍋一杯の岩茸を振る舞われたことが有りました。
それを完食していますからきっと「死ぬまで生きられる」こと必定でしょう。

なおこの岩茸を過去に奥穂高岳の頂上付近・木曽御嶽の同じく頂上部・三河の山では何か所かで見ていますが、
概して三河においてはこの岩茸を食する習慣は無いように感じました。

倒木 ↓

もともとが岩山ですから、根を深く張れません。

 

 

ユズリハ ↓

岩山ではしばしばユズリハの若い木を見かけます。

 

 

サルノコシカケ ↓

今回は山行中に猿は見ませんでしたが、ウグイスやホトトギス、ヤマセミの鳴き声は聞きました。

また久しぶりにリスも見ることが出来ました。

 

 

「犬戻り」 ↓

階段の隙間が見えてこういう場所は犬が怖がるでしょうね。

 

 

ツレサギソウ属 ↓

ラン科の植物が出て来ましたが、花には早かった。

 

休憩所 ↓

木陰の快適そうな場所でしたがここは通り過ぎます。

 

 

岩茸 ↓ 

岩に着生している岩茸を見つけました。丸く平べったい表面の真ん中付近に臍状体(さいじょうたい)があり、これは地衣類イワタケ科に見られる特殊な器官で、地衣体の裏側のほぼ中央にできる短小で硬い突起物です。地衣体はこの臍状体によって岩上に着生します。

 

 

境界の標識 ↓

杭には「名称及び天然記念物指定地境界」とあり、今山行中に何度かこの標識に出会いましたが

文言は皆同じでした。国の名勝天然記念物には1931.07.31(昭和6.07.31)に指定されています。

 

 

シソバタツナミソウ ↓

メリハリの利いた模様ですね。

 

 

クロ岩着 ↓

左側に黒っぽい大岩がありますが、近づいていますので大きすぎて全体像を撮ることが出来ませんでした。

 

 

岩に取り付いて ↓

サツキの花に少しだけ近づいてみます。

 

 

ここでも岩茸 ↓

ここにも着いています。

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