ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

5/21 孫田尾根から山口まで、藤原岳周回 その6:白船峠から稜線を離れて下っていく。

2015-05-31 07:20:57 | 草花
28日の晩に、仏法僧が宵の口に鳴くという地に、行って来ました。
せっかく遠出となるのですから、ついでに山歩きもして置こうと言うことで、一山歩いた後で日没タイムを迎えるようにしました。
結果は・・・・・・空振りでした。 一度だけ遠くで微かに聞こえたきりで、録音する暇がありませんでした。
せっかく集音装置に見立てた傘や、感度向上させるためのマイクなども準備しましたが、それを使うまでに至りませんでした。
そのかわり、明るいうちにアカショウビン、ホトトギスの声、暗くなってからはヨタカの声は収録できました。

藤原岳のほうは稜線歩きが終わりに近づき、白船峠から山中の道を下って行きます。
膝をかばい、ストックに助けてもらいながらの下りですから、相当な牛歩となります。
今回はそのレポートをいたします。
ヤマツツジ ↓

若葉の樹間に見るヤマツツジの朱色は、ひときわ鮮やかに見えます。



白船峠 ↓

この峠の標高は約1000mですから、これから高度900m近く下ることになります。



イワカガミ ↓

ここのイワカガミも咲いた跡がありません。



カタクリ ↓

このカタクリも花をつけるには至らなかった株ですね。そればかりか年々葉が小さくなっていくようです。



チゴユリ ↓

やっと花をつけた株に出会えました。



ヤブレガサ ↓

下る途中の山斜面にヤブレガサの大群落があり、道はそれを横断して行きます。



分岐点 ↓

従来はここから坂本谷に下りていけたのですが、10年以上も前から土砂崩落により通行止めとなりました。
その結果、山口まで下る木和田尾の道を取るようになりました。



若葉の道 ↓

支尾根のこの道の始まりは、緑に包まれたプロムナードのような感じで歩けます。
緑の美しいこの場所は、秋の紅葉も素晴らしいところです。



笙ヶ岳と中里湖 ↓

このコースでは、送電線の下を何度も縫うように歩きます。時々鉄塔の下に出ることもありますが、そこからは眺めが良くて、ちょっとした休憩タイムをもたらしてくれます。
養老山地最高峰の笙ヶ岳と、手前に中里湖が見えます。



霊仙山から伊吹山 ↓

鉄塔の左奥に霊仙山、そして鉄塔の右奥には伊吹山が見えます。
伊吹山の手前で、鉄塔寄りは烏帽子岳です。



樹幹に道案内 ↓

樹の幹に赤ペンキで道案内がしてあります。今回は久しぶりに左を採り、こちら側の谷でも起きている土砂崩れを確認して行きます。



崩落地 ↓

上部ですでにこんなひどい崩落が起きていて、この下流にあったセツブンソウの群生地が、場所ごと呑み尽くされてしまったようです。



伊吹山 ↓

また鉄塔の下に来て見晴らしを楽しみます。伊吹山をしっかり眺めたのはこれが最後となりました。



ここも土砂崩れ ↓

以前もかなり通行に注意を要した場所でしたが、足元がさらに崩れて、ロープを渡してありました。



鹿の頭骨 ↓

鹿も土砂崩れの犠牲になったのでしょうか。



杉の植林帯に入る ↓

杉の植林帯に入ってきますと下山点が近づいてきますが、急斜面がまだ暫く続きます。



水を一杯 ↓

沢の水をコップで受けます。今回は持参するコップの材質にこだわりを入れて、ステンレス製にして見ました。樹脂やアルミニウム製よりも、水のうまさが違うように感じたからです。
結果は・・・・・・冷たい水なら何で飲んでもおいしいものです。



沢に倒木 ↓

沢に倒木がかぶさり、沢沿いの登山道は時々迂回を余儀なくされます。



キジョラン ↓

キジョランやヒトリシズカを見るようになると、急降下は終わりとなります。



ヤマアイ ↓

沢を丸木橋で渡り終えると下山地点間近になります。ヤマアイが出てきましたが、もう花をつけてはいません。
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5/21 孫田尾根から山口まで、藤原岳周回 その5:藤原岳最高地点の天狗岩から稜線を北上する。

2015-05-30 07:30:10 | 草花
藤原岳では一番高い位置にある天狗岩では、背後に潅木帯があり、眺望は南東~南西方面に限定されてしまいます。
せっかくこの山一番の標高があっても、眺望の点で劣りますので、名前どおりに眺望の利く”展望丘”のほうに”山頂”の名称を横取りされた感があります。

岩がゴツゴツしていて、居心地の悪い、天狗岩での滞在時間は僅かで、すぐ北側には以前鉄塔の建っていた空地があり、そこで食事タイムを取ります。
(今回の山行ではちょこちょこ食事をとることにしています。)

今回はどこを歩いても花にはあまり出会わないのですが、そのことが必ずしも悪くは働かず、素晴らしい若葉の季節であり、日を浴びて緑滴る中を、むしろ明るい気持ちで浮き浮きと歩いています。

センチコガネ ↓

糞虫の代表的な存在ですね。体長が1センチと言うわけでもなさそうで、2センチくらいはありそうです。
wikiによると、「雪隠黄金」から来た名前のようですね。
名前とは裏腹に実に美しい光沢を持った虫ではないでしょうか。



バイケイソウの群落 ↓

目を見張るようなバイケイソウの群落がありますが、花の穂は一つも見当たりません。



天狗岩 ↓

天狗岩にきました。足場はゴツゴツした岩で、居心地が良くありません。せっかくですので、ここから見えている景色を撮っておきます。



雲母峰 ↓

手前に見える山は竜ヶ岳で、その左上(遠景)は、雲母峰です。



釈迦ヶ岳 ↓

その右に、遠景で釈迦ヶ岳が見えます。



御在所岳 ↓

”山”の字の真ん中に御在所岳の一等三角点のある峰、その左側は朝陽台です。



雨乞岳 ↓

その右に雨乞岳が見えています。


御池岳 ↓

山頂からすぐの場所で、以前鉄塔の立っていた場所は、今は空地になっています。そこで食事をしますが、目の前には御池岳が近づいてきています。



伊吹山 ↓

伊吹山はそれよりも距離が遠くて、ガスによって見え方が相当悪くなっています。
食事後にすぐ歩き始めます。



ヤマブキソウ ↓

意外な発見がありました。なだらかな稜線歩きをしている中で、ヤマブキソウを一株見つけてしまいました。
これは小さな驚きでした。



頭陀ヶ平 ↓

平原上の稜線歩きをしていますが、こういう地形は人文地理で習った「準平原」と言うのかもしれません。
雨水による侵食が行き着いて、平地状態になってしまっているのでしょうね。
ゆるい凹凸を繰り返して、また着いた頂には送電線の鉄塔があります。
この頭陀ヶ平では、高度がまだ1143mもあり、ちょっとした裸地ですので、清涼感があります。



北方面 ↓

ここから北側の眺めも抜群でした。



カシバードで山名確認 ↓




南方面 ↓

南側では御在所方面も見えています。



テンナンショウ属 ↓

日当たりの良い場所で、この植物も狂いが生じたのか、(花後も含めて)沢山花をつけた姿が見られました。



木和田尾の分岐 ↓

ここで稜線から分岐して木和田尾に下る道がありますが、短絡せずに、ここは愚直に白船峠まで稜線を歩くように、始めから決めていました。視線の先に御池岳の牡丹ブチの崖が見えています。



白船峠への稜線 ↓

頭陀ヶ平の裸地から、再び潅木帯の中に下っていきます。



シロヤシオ ↓

地面にシロヤシオの花が散っています。 頭上を探しますが、枝には花が残ってはいません。



シロヤシオの幹 ↓

シロヤシオはなかなかの”大木”化していました。樹の肌は独特の姿かたちをしています。
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シライトソウを見てきました。

2015-05-29 10:46:42 | 草花
毎年5月の下旬になると、シライトソウのことが気にかかります。
もう今から40年近く前のことですが、野草に興味を持ち始めた頃、山に入って最初にこの花に出会った時は、その清楚な姿に目を奪われた記憶があります。
それ以来毎年、この花を見に来ています。
小生にとってはカタクリの花とこのシライトソウは強烈なインパクトをもたらした花でありました。

憧れの花は今年も美しい姿で待っていて呉れました。(画像は風揺れを拾っていますが、悪しからず願います。)

シライトソウ ↓


















この日は風がありましたが、天気が良くて、メジロのさえずりが良く聞こえました。
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5/21 孫田尾根から山口まで、藤原岳周回 その4:藤原岳展望丘からカルスト地を歩く

2015-05-29 07:26:48 | 草花
藤原岳で一番高いところは天狗岩とされていて、地図には標高1171mと記されています。
ところが、この場所はやや奥まっていて、見晴らしが360度と言うわけでもありません。

それに対して、展望丘のほうは見晴らし抜群で、いかにもそれらしい雰囲気を持っていますが、標高は1140mくらいなのでしょうか、天狗岩ほど高くはないのですが、近年次第にこちらのほうを”山頂”とみなすようになってきています。
小生的にはそのどちらも頂を踏んで行きますので、どうでも良いのですが、とりあえず展望丘”山頂”という表現を使っていきます。

至近の藤原岳展望丘”山頂” ↓

駅付近に車を置き、歩き始めてから5時間半後にやっと”山頂”のすぐ下に着きました。



展望丘に立つ ↓

展望丘の”山頂”では看板類が取れていたり、倒れていたりして、やや荒れた感じがありました。



方位盤 ↓

方位盤の上に立ちます。



御池岳 ↓

北の方向に御池岳が見えています。
近年あの山と、この藤原岳を二つこなすのが流行りだしているようです。かなりのアルバイトを要求されるようですが・・・・・・。



天狗岩 ↓

藤原岳最高地点のある天狗岩が見えています。



雲母・御在所・雨乞・綿向山方面 ↓

南の方角には御在所周辺の山があり、その手前には竜ヶ岳のどっしりとした山体が横たわります。



カシバードで山名確認 ↓

上の部分をカシバードで山名確認します。



ハナヒリノキ ↓

”山頂”から下ることにします。
これはハナヒリノキでしょうか。相当強い毒をもつそうです。
鹿の食害の進んだこの山で、生き残る木は、毒や鋭い棘に守られないと個体維持が出来ないのでしょうね。



藤原岳の避難小屋方面 ↓

避難小屋を「藤原山荘」と呼ぶようですが、無人小屋ですが、しっかりした小屋です。
近年は新しくトイレも増設されたそうです。



アセビの新芽 ↓

”山頂”から鞍部まで下り、登り返す道の両側に、まるで花の咲いたような景色が出てきます。
アセビの新芽が美しいと思いました。



ヤマツツジ ↓

時々出てくるヤマツツジは、花のない季節だけに、目に新鮮に映ります。



ヒロハノアマナ ↓

かつて山上の台地では、沢山目にしたヒロハノアマナでしたが、近年殆ど姿を見なくなってしまいました。
食用にも出来るアマナのことですから、鹿の恰好の食料になってしまったのでしょうね。



アセビの盛り上がり ↓

アセビの木が大きく枝を拡げ、それに新芽がついて盛り上がって見えます。



カルスト地形 ↓

山上は高原状になっていて、そこに石灰岩が露出しています。



霊仙山 ↓

行く手の方角に霊仙山が見えています。



伊吹山 ↓

その右手にはぼんやりと、伊吹山も見えています。




カマツカか? ↓

この木がズミか、カマツカか判断出来ません。




潅木帯 ↓

高原状のところから、明るい潅木帯に入って行きます。



メギ ↓

メギは鋭い棘を持ちますので、鹿の食害から守られています。



ヒメレンゲ ↓

この山にヒメレンゲがあったかな?今まで気付かなかったのか、気に止めていなかったのか、とにかく写真に収めて行きます。
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5/21 孫田尾根から山口まで、藤原岳周回 その3:孫太尾根最後のがれ場まで

2015-05-28 07:24:18 | 草花
石灰岩の露出した孫太尾根の緩慢な稜線を、ゆっくりと歩いて行きます。
車道歩きも含めて、歩き始めてからまだ誰にも出会ってはいません。
春の花盛りの時季から比べると、まるで山の様相が違うように思えてきます。

若葉溢れる山道を貸切りで堪能できる、今の気分は何物にも変えがたいことで、今後はこの季節を選んでこの尾根に入ることにしようか・・・と心が傾きかけています。

春の花をセカセカ追わずに、静かに山に浸りこんだほうがどれほど心が満たされるか・・・・どうもこの時期のほうが良さそうな気がしてきました。

山の楽しみは花追いばかりではありませんからね。

○ンラン ↓

孫太尾根にランの咲くところもありました。ところが花が付いていないので、これが金ランなのか、銀ランなのか良くわかりません。直感的には銀ランを感じましたが・・・・・・。



オオキヌタソウ ↓

アカネに似ていましたが、茎に小さなトゲが全くついていません。オオキヌタソウでしょうね。



キャラボク?帯 ↓

葉の先に不用意に手を出したら、指の腹に刺さってきます。これはキャラボクなのでしょうか。



ヤマシャクヤク ↓

ヤマシャクヤクは花が終わって種を作っていました。



イワカガミ ↓

ここでも花を見ることはありません。



樹幹に彫り物 ↓

樹幹に年月日を刻んであります。これはいただけませんね。



ツクバネソウ ↓

三河の山で見た花を三重の山でも見ました。今が花の時季なのでしょうね。これは日本全国に分布する草のようです。



多志田山 ↓

ここを多志田山といい、標高965m地点になります。車を置いて歩き始めてから4時間半経っています。
展望丘山頂までは、あと高度差175mを詰めなければなりません。



藤原岳展望丘 ↓

ここまで来て、やっと目指す展望丘が見えてきました。あそこまで50分ほど掛かります。




ヤブデマリ ↓

稜線の下で、やや距離が離れた木に、白い花が付いているのが見えます。望遠で一杯に引き寄せてみると、どうやらヤブデマリのようです。



治田峠への分岐 ↓

ここに竜ヶ岳、治田峠へ道を分ける地点があります。



ガレ場 ↓

今までの緩慢な勾配から一転して、急峻なガレ場が登場します。
これを登りきれば頂上付近の広い台地に躍り出ます。



キランソウ ↓

キランソウ属の分類しにくいものが出てきました。ここはひとまずキランソウとしておきます。



ハルザキヤマガラシ ↓

急峻なガレ場にハルザキヤマガラシが咲いています。これは渡来種ですね。こんなものが蔓延りだしているのです。



頂上付近の台地 ↓

この台地の向こう側の端にセメント会社の重機が入ってきていました。この山は太平洋セメントが鉱業権を有していて、この山もいつかは滅茶苦茶に蹂躙されてしまうことになりそうで心配です。



ニリンソウ ↓

こんなガレ場でもニリンソウが咲いています。あたりでカッコーの声も聞こえました。
この日は、カッコー、ホトトギス、ツツドリという”托卵トリオ”の鳴き声を一度の山行で皆聞くことが出来ました。



境界標識 ↓

これはおそらく、セメント会社の鉱業権を持つ場所の境界標識だと思います。
標高は1120mになっています。



エビネ ↓

三河の里山で見るエビネが樹陰で咲くのとは違い、こんな石灰岩のガレ場で、日光を燦々と浴びています。
こういうことが可能なのはこの場所が冷涼地だからでしょうね。
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