Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

ブロニカ。カメラのランボルギーニ。

2005-01-14 | かめら。
「戯れ言日記」の標題にカメラ好き、とあるけれども、
実はあんまり詳しい話が出来るほど詳しくないのです(汗
とはいえ記事が少なすぎますね、やっと二つ目(笑

さて、今使っているお気に入りカメラの中に、
ゼンザブロニカがあります。ベンザブロック...いえいえそれは風邪薬(^_^;

ゼンザブロニカは日本のカメラです。
吉野善三郎氏。彼は戦後の復興期にシガレットケースや
女性用のコンパクトなどを製造する会社を経営していましたが、
世界で最高のカメラを自ら製作しようと考え、
カメラの製造などしたこともなかったのに私費1億円を投じ、
しかも8年余の歳月をかけて完成させた6×6(ブローニィ)サイズのカメラです。
1959年の事でした。

ゼンザブロニカは、ゼンザ=善三郎、ブロニカ=ブローニィカメラが語源だと
言われています。

当時もすでにハッセルブラッドというスウェーデンの名門6×6カメラが
世に出ていましたが、ゼンザブロニカはそれらを凌ぐ装備を持っていました。
レンズは、まだ製造する事が出来なかったので
「最高のカメラには最高のレンズを」との善三郎氏の意向により、
日本光学(現ニコン)のニッコールレンズを採用しました。

善三郎氏の理想を実現するために
ブロニカには独創的なメカニズムが散りばめられています。
当時では極めて先進的なカメラでした。

ちょっと成り立ちは違いますが、
個人が、メーカーとは違ったアプローチで自らの
「最高の理想」のモノを作ったと言う点では、
まさに「カメラのランボルギーニ」といえるのではないでしょうか
(まあ、トラクター屋だったフェルッチォ・ランボルギーニおじさんは、
伝説では「自分のフェラーリに満足できずにフェラーリ本社まで
意見しに行ったところ農耕機具屋の意見は必要ない、と門前払いを食らった」
とかで、怒ってランボルギーニ作っちゃった...らしい)。

僕の愛機はシャッターが電子式(電池がないと使えないよ...)の「EC」型です。
1972年に登場した、でかくて、重くて、ごつくて、
神社の境内にいたスゴイ数のハトがシャッター作動時のミラー音にびっくりして
全部逃げ飛んでいく、泣く子もまた泣くそんなカメラです(^^;

でも。
上からのぞき込んでピントを合わせ、絞りとシャッターを選び、
シャッターをバシャコン!って閉じれば、ほんとに
「撮影してんだなあ、撮影っていうのは景色を切り取ることなんだなあ」
っていっちょまえなことを思っちゃったりします。
それに、ニッコールレンズが素晴らしい描写をしてくれるので、
僕の下手な腕をカバーして貰ってます(汗

......まあ、実はあまり出番が無いのですけど(笑

>>...ちなみに本体+標準レンズで25,000円でした...安!
ほんとうは当時では相当な高額カメラです。
なので、見つけたとき、嬉しくて思わず買ってしまったのでした。

>>ウホッ、欲しいハッセルブラッドがチョット高くて買えないからブロニカ使ってる...
ってこと、言わないで!(汗
..........ほんとはハッセルが欲しいんですぅ(^□^;
そんなに中古で高くないのはわかっているのだけど。

>>写真は、会津若松の街角です。シャッター音で、やっぱりハトが逃げました。

コメント (12)
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