Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【シトロエンVISA】インプレ3 「外観・ディティール」編。

2011-05-29 | シトロエンVISA GT。



さてさて、そろそろieのもとに嫁いで来て1カ月になるシトロエンVISA。

これまで、ヴィザのインプレ1「乗り味、乗り心地」編
そして、ヴィザのインプレ2「内装・シート」編をお送りして参りましたが、
第3段は、内装同様、「シトロエンらしさ」を強烈にアピールする、「外観・ディティール編」
をお送りいたします!



シトロエンVISAのおいたち、いきさつは何度も書いてきましたが、
要するに、PSAとしてプジョーグループになったシトロエンが、
最初のモデルとしてプジョー104ほぼそのままのバッジエンジニアリングカー
「LN・LNA」を作らされたあと、
その鬱憤を晴らすかのように、シトロエンらしさが横溢した独自のテイストで
作り上げたのが、このVISAなのです。


ホイールベースの短いプジョー104クーペをベースにした「LN・LNA」よりも上位に位置する、
2CVなどの後継として用意されたVISAは、元シャーシも104のセダンのものを用い、
全長は意外なほど大きな3.69m。
これはほぼ2代め・3代めマーチに匹敵するサイズで、
ライバルであったフィアット127やルノー5、そもそものベースであるプジョー104よりも
ひとまわり(100mm程度以上)長かったのでした。

なお、LN・LNAはひときわ小さく、全長は3390mmしかありません。
これは現代の日本の軽自動車の全長限度3395mmと同程度!



ホイールベースはプジョー104と同じ、2430mm。
VISAとほぼ同時期にデビューした初代マーチが2300mmしかなかったのを考えると、
さすがフランス車、ホイールベースは当時から長めだったのです。





それにしても、典型的な、見事なシトロエン・スタイルです。
シトロエン・スタイルを形づくるものに、

1)ロングホイールベース
2)ロングフロントオーバーハング
3)ショートリアオーバーハング
4)猫背のキャビン
5)ファストバック形状のリア(なだらかにスロープするテール)
6)リア・スパッツ


があるとすれば、たかだか全長3700mm程度のこの小さなクルマが、
完全にシトロエンのクルマのスタイルをしていることがわかります。




■顔も独特。
------------------------------------------------
ieのVISAは俗称「VISA II」と呼ばれる後期?モデル(途中で「II」の名称は取れた)で、
それでも十分アクの強いデザインなのですが、
VISAの初期モデルは「豚鼻」とさえ称された、さらにエキセントリックなクルマだったのでした。




で、さすがに不評だったらしいこの初期顔、デビュー2年後の1980年にはお化粧直しが行われ、
ライトとグリルのまわりを黒いモールで覆った、これまた一風変わったデザインのリスタイルを受けます。
ちなみに、このマイナーチェンジのデザインは、ユーリエが担当したとのことで、
そういう情報もまた萌え萌え。

なお、ヘッドライトはマイチェンしても初期型のものを流用。
それにしても、アンバー(橙)部品がライトのガラスの向こうに入っているのがかっこいい。




■サイドビュー。
------------------------------------------------
ね、完全なシトロエン・スタイルでしょ!
リアスパッツに萌え萌え!




3.7mしかないのに、これよりも大きなGS、BX、さらにはCXやXMの要素を
ギューーっと縮めた感じ!


1970年代シトロエン2態。たしかに近似性がある!



■リアビュー。
------------------------------------------------
異様に低い位置にあるリアランプが、
このクルマの儚さというかショボさを助長してくれてますw
しかもバックランプが下目づかいのような雰囲気さえ出してますね(笑



で、なんでこんなに取り付け位置が低いのかというと、
それは前回も書きましたが、
ハッチを可能な限り低い位置から開けようという設計になっているから...。
でもいまのクルマと違い、バンパーレベルであけようという思想はまだなかったらしい。





ということで、ここからは細かいディティールを見て行こうかと。


■フューエルキャップ。
------------------------------------------------
これまた、位置が異様に低い(笑
セルフで給油するとずっと給油ガンのグリップを握っていないとならず、
腰に来るんですよこれがねー(^^
あいにく写真が無いんですけど、この給油口の「ハイライト」が
「フューエルキャップを外すと、いきなり給油口」なんです。
ふつうなら、キャップあけると多少なり空間があって、斜めに給油口があるもんなんですけど、
VISAは、「キャップをあけたらいきなり給油口」。
ああ、この面白さは写真なしでは伝わらない!

いつか写真をアップしますね!



へへマーク付きフューエルキャップ。


なお、ほんらい本国ではキャップにはキーが無いようですが、
さすがに日本に来るにあたり、シトロマークのキーロック可能なキャップに
変更になったようですね。


■キー。
------------------------------------------------
キーは、ドアキー、フューエルキャップのキー、エンジンをかけるキーの3種。
しかも現状スペアが無い。これって、ぜんぶスペアを作らないといけないにしても、
ドアやフューエルは作れるのかなあ...。ちょっと心配。


奥の2種のうち、丸いのがドアキー。


■リアウインドウウォッシャー。
------------------------------------------------
さてこれはいったいどこにあるか?というと、なんと
ハッチには無く、ボディ側にあるのです!



どれかというと、ハッチ右側のポッチ...。
はじめラジオのアンテナかと思ったのですけど、よく考えたらルーフアンテナあるし、
これはいったいなんだろ?って良く見たらウォッシャー!
きっとリアハッチに配線まわしたりするの面倒だったのでしょうね。



■1本しかないフロントワイパー。
------------------------------------------------
これもある意味究極の合理性。高級車であるCXも1本だったし、
そういえばメルセデスも一時期、複雑なリンク機構を用いてまで1本ワイパーを採用していたね。



シトロエンでは他にはAX、BX、ZXが1本ワイパーかな?
しかし1本しかないワイパーって、動き出しのときにウインドウについた雨を払うとき
左右にビシャって飛ばすので歩行者とかに要注意?



■エンブレム。
------------------------------------------------
CXのGTやBXのGtiなどと同様な独特な書体。かっこいい...。




なお本来、VISA GTはサイドとリアに2本のピンストライプが入り、
ボンネットとCピラーにGTエンブレムのシールが入ります。
ieの個体は全塗装の際に失われてしまったようです。
でもワタシ、戻す気はありませんw






■サンルーフ。
------------------------------------------------
詳細がわからないのだけど、たぶん純正だった?ガラス製サンルーフ。
手動式で、チルトのみ(取り外そうと思えば出来るらしい)ですけど、
あるとないとでは大違い、換気、車内への採光など、いいことづくめ。


もうこの時代で屋根は一体成型なんだね


実は購入前は雨漏りしてたのですけど、アウトレーヴさんが尽力してくださり、
いまはまったく雨漏りません!ありがとうございました!



■トランクスペースとトノカバー。
------------------------------------------------
前回の記事の時もトランクのことはお話しましたが、
開口部がバンパーレベルでは無いものの、トランクスペースの底自体は異様に低く、
ボディサイズを思えば十分な容積をもっているように思います。



リアワイパーへの電源・スイッチ接点はリア開口部へりの右側にある端子。


変わっているのが、トノカバーが2分割になっていること。
ハッチ側に半分、シートの後ろに半分残ります。
後者は取り外しが出来ますが、これはトランクスペースを拡大して使う場合はもちろんのこと、
なんと!リアシートのせもたれを倒す「リクライニング機能」を使うために
取り外すようになっているのでした!

ただ、この「リクライニング機能」、背もたれを倒した後「紐で吊る」だけの構造で角度調整が出来ず、
さらにはこの角度が倒れすぎでリアハッチを閉めると顔の前にハッチのガラスがドーンと来る、
という中途半端なサービス機能なので、たぶん一生使うことないと思いますw
でもこんな昔に、リアシートをリクラインさせようなんて、
もっとアレンジが可能なルノー16など含め(デビューがもっと古いですけど)、
フランス車のユーティリティへの思想は進んでいたのかも。



日本版カタログのVISAのシートアレンジ図。
それにしても「あなたにだけ従順な野獣」って意味がわからん(涙



■ホイール。
------------------------------------------------
本来GTはアルミが標準だったのに、ma VISAは鉄ホイール。
でもこのアルミがどうも、ミシュランTRX専用だったかもな一品で、
165/65R340というミシュランTRXももう絶対に手に入らないだろうし、
そもそも鉄チンが大好きな自分には超有り難いお話w



でこのクリーム色の鉄チン、はたして純正なのか、
あとから塗ったものなのか、真相がまだわからない。どっちだろ?


むこうの。ナンバーから察するにイタリアのVISA。


あと、せっかくの3穴を隠すのはもったいないけど(笑)、
センターキャップ付けたらかわいいかもねー、とは思うが、
これは手に入るのかーw


初期ものだけどセンターキャップはこんな感じ。




■ルーフアンテナ。
------------------------------------------------
うん、やはりフランス車はこれだね!ルーフアンテナ。
しかも、むろん、フロントウインドウ寄り。



でも疑問なのは、アンテナの先に「重し」みたいなのがくっついてる。
日本仕様のカタログのアンテナもそうなってるんだけど、何か意味があるのかな?



■サイドモール。
------------------------------------------------
VISAのボディを取り巻くぶっといサイドモール。
これはこれですごくアクセントになってるし、
実際狭いところでドアを開け閉めしても「ほんとうにいいところ」に付いていて便利なのですけど、
「下っ端」グレード萌えな自分には、いつか、気が向いたら取ってしまってもいいかなーなんて
ちょっとだけ思ったり。
むろんいまのままでも魅力的なのですが!


取るとこうなる。まあ色が薄くないと「有無」の違いが良く分からないんだけどもね




>>アウトレーヴさん、また画像をお借りいたしましたー。

>>というわけで、今日はこのへんで...(^^
まだまだこのVISA、ネタには困らないので、
ディティール編を随時続けていきますね!お楽しみに!
コメント (23)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【セダン蒐集癖】Vol.269 EKシビック兄弟の一端 インテグラSJ

2011-05-25 | セダン蒐集癖。
VISAの記事ですっかりご無沙汰してしまいました、すみません。
週明けは「セダン蒐集癖(しゅうしゅうへき)」の日なので、
今後はなんとか、通常のペースに戻していきますね。



と、いうことで、通常営業復帰の第一回目は、
地味でマイナーなクルマ好きの方々には「また...こんなのかw」って
喜んでいただける1台をご用意しました(笑



がーん


まあタイトルに書いてしまってるんですけど、「インテグラSJ」です、はい。


インテグラといえば、ホンダの一時期を築いたともいえる、
3ドア・4ドアのスポーティ/スペシャリティなイメージを持つ車です。
販売チャンネルはなつかしの3チャンネル(クリオ、プリモ、ベルノ)の中でも、
スポーティカーやSUV方面が得意だった「ベルノ店」の専売車種だったことでも、
その性格がわかりますね。



1993~2001年まで売っていた3代め。登場時はプロジェクタ4灯のライトで深海魚風だった。



ところが、そのベルノ店、このインテグラSJが登場する前には、
販売車種の構成上、ベーシックな1.5Lクラスのセダンが無かったのでした。
インテグラにも4ドアHTがありましたが、1.6~1.8Lで、しかもスポーティカーだったのです。


そこで。すでに存在していた2代めシビック・フェリオ(EK型)をベースとして
1996年にベルノ店に投入したのがインテグラSJなのですな。


スポーティ/スペシャリティなイメージは、タイプRも擁していた本家インテグラが受け持ち、
インテグラSJは1.5Lのみとされ、「ベーシックセダン」担当とされたのでした。


ちなみに、「インテグラSJ」の「SJ」は、「セダンジョイフル」の意味らしい(涙)のですが、
まあ、要するに、新しいネーミングを与えてもなかなか市場では覚えてもらえないし、
インテグラのネームバリューは凄かったので、「インテグラ」って名前にしたんでしょうね。


ボディはご覧の通りEK型シビック・フェリオですが、
ノーズはシビックフェリオワゴンとも言えた「オルティア」のものを流用、
さらにテールランプは新しいものとして、差別化をはかったものの、
折からのRVブームの流れ、さらにセダン市場の低迷、そしてそもそもユーザが
もうこういった「名前が違うだけのクルマ」に冷めた視線を持ち始めていたり
(このクルマがインテグラじゃないことくらい、ユーザもわかってしまうよね)、
バッヂエンジニアリング自体が衰退していたり、で販売は低迷。

2000年のシビックのモデルチェンジの際にはドロップしてしまい、
1世代限りで終わってしまいました(涙


>>EK型シビックフェリオって、オルティア、インテグラSJ、2代めドマーニなどにも
ボディシェルが流用されていて、
隠れた「兄弟持ち」なクルマだったんですよね。


コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「どうでもいい一日一枚」アーカイブ。

2011-05-25 | ズバリその他のこと。
えーと。

一部の方に好評いただいてる、twitterとmixi限定公開になってしまってる
毎日更新の手書きイラスト、「どうでもいい一日一枚」

こちらで、twitterもmixiもしてない方でも
過去ぶんを全部ご覧いただけます。

写真も混ざってますがそれは平にご容赦くださいませ。

今後も日付に強引に紐づけて(たまに脱線しますがw)マニアックなネタでアップを続けます!
ぜひぜひ、ご覧くださいね。





>>なお、twitterアカウントは「ie_andre」です。気軽にフォローミー!

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【いう゛ぇんと】環8お茶会と第10回東京ドイツ村オフに行ってきた(画像追加)。

2011-05-20 | いう゛ぇんと



先週の5/14(土)と、5/15(日)は、イベント三昧な週末でした。
GW前後にやってきたVISAにとっても、初の「公式参加」!


まずは、5/14(土)の夜。
この日は、「環8お茶会」。もう26回目?にならんとする、春秋の開催の
シトロエンメインのイベントです。
場所は世田谷の砧公園駐車場。ポイントは、夜に行われること!
実はie、1998年にxantiaを買って以来、シトロエンユーザになってもう13年たつんですけど、
環8お茶会は今回が2回目。
しかも前回はサンク@マツモト号に乗せていただいての参加なので、
自分のクルマでの参戦は事実上初めてなのでありました。



おいらのポンコツカメラでは手持ちではこれで精いっぱい

なので、当日の写真を2CVでお越しのカミーさんにお借りしたので追加!

シトロエンは新旧バリエーション豊富に集まりました。



VISAとカミーさんの2CV。こうして並べてると「あたりまえのフランスの景色」。




憧れに憧れたDSがいることがあたりまえの存在になってくる自分がこわひ...。




程度抜群だったGSA。これもやっぱりいいなあ。




AMI8。フラットツイン系のシトロエンやっぱり好き。
ヘンテコに見えるAMI8だけど、それでもAMI6よりまともなデザインなのがすごい。




こうして見ると初期型にしか見えない、Xm。これも程度抜群。



ご覧の通り、シトロエンメインのイベントですけど、R9やR4、ヴェルサティスなどのルノー勢、
アルファ33(しかもジャルディニエラ!)など、マイナーなクルマも来ていて、
そこかしこでクルマ談義(だけじゃないのがまたいい)に花が咲いておりました。

あいにく、写真をちゃんと撮っていないのでこれ一枚しかあげられないのですが、
暑くもなく、寒くもなく、熱い談義をちょうど覚ましてくれるような
少し湿った気持ちいい夜風に吹かれ、
とても楽しく、いい時間を過ごしました。



そして、翌5/15(日)は、とくさん主催の「東京ドイツ村オフ」でした。
こちらもなんと今年で10回目、年に1回の開催なので10周年!すごい!

ieは「ほぼ毎年行くクルマが違う」という伝統?を今年も守り(汗)、
むろんVISAで参加しました。でも来年以降はVISAで行きますよー(涙



がんばって房総半島を下るVISAの図



参加車はこのイベントのはじまりがルノー系であったこともあって、
現在もルノーがメイン。でも、垣根は低くて、
PSAのクルマ以外にも、北欧やドイツ車などが自由に参加できるのも魅力。



参加車はカングーが最大勢力!


そして何がいいかというと、「何も予定が無い」イベントだということ!
最初の集合と集合写真以外は、あとは自由!


しかも、ドイツ村の駐車場が一方通行の園内外周路であることを利用して、
オーナーさんのOKが出れば、自由に運転が出来ることです。
ドイツ村は広いので、1周でもじゅうぶん、その試乗したクルマの良さ、わかります!



ということで、ルノーを中心に、気になったクルマをピックアップ!

・再会!クリオ(ルーテシア)1


コルフブルーという珍しい色をまとったこのBONZOさんのクリオ1(RN)、
実はieが昨年の夏、買う寸前まで行った個体そのもの!
うわーなんだかうれしい。このクルマももう希少車なので、
がんばって乗り続けてくださいね!


・これはすごい!メガーヌ3のグランセニック!


昨年のFBMで、カーボックスさんが展示していた個体そのものだそうです。
メガーヌ3自体が珍しい中、そのセニックはさらに珍しい!


・メガーヌ1とメガーヌ3


メガーヌ3のRSもお越しでした。すごい存在感。
手前のメガーヌ1はこうして見るとすごくコンパクトですねー。
しかしマキシくん、すごいよ、結局このメガーヌ1で子育てしてるんだもん(涙



・間違い探し?なメガーヌ2のフェイズ2たち


手前が主催のとくさんのメガーヌ2 1.6、奥がサッチさんの同型車。
年式が違う以外にも、間違い探し的な細かな違いがあってびっくり!
そもそもメガーヌ2のフェイズ2って30台くらいしか入っていないらしく、
そんな貴重な2台が並ぶのも、まったり系ルノーイベントならでは!



・いまや貴重なR5(シュペールサンク)


久しぶりに見たサト☆君のサンク。乗せてもらったけど絶好調!
いいなあシフトフィールがしっかりしてて(笑


・大人気だったR4(キャトル)


keiQさんのキャトルは大人気!それにしてもこういう景色に似合うのは
さすがフランスの大いなる農耕車ゆえ!
そしてこういうクルマに人満載って、何でこんなに楽しいんだろ★



続いてシトロエンその他...。

・さりげなく希少車、後期型シトロエンC4


このクルマ、なつかしのマイルノー19の最初のオーナーさんの、現在のおクルマです。
その息子さん(ガジュマル君)はR19→ラグナをゆりかごにして育った(号泣)、
現在ではとても珍しい「数字ルノーの良さがわかる、若いエンスー」。
R4に興味津津でした。ガジュマル君、がんばってー!



・セアト・イビザの現行型!(右)
恥ずかしながらieのクルマ辞典にもインプットされてなかった、
VWポロベースのセアト・イビザ。
これはすごく珍しい!どこが並行で入れたのだろう!
あ、セアトは、スペインのクルマです。
ジウジアーロデザインの初代がなつかしー。

・地味だけど良質サルーンの最右翼 サーブ9-5(左)
自称、「もっともフランス車寄りなサーブ乗り」、ほそモールさんの9-5。
サーブの参加は数年前のie号(クラシック900ターボ)以来ではなかろーか。
シフトノブ上の「S」ボタン(ie命名=「すごいボタン」)を押すと
暴力的な加速を見せるんでびっくりした!





・イタリアンチーム。


「t」さんのクーペフィアット、大好きな深海魚ムルティプラ、
そしてラグナからの乗りかえのシンさんのランチアムーザ。
ムーザが良かった。とくに内外装のカラーマッチングが、さすがランチア!
唸らされるものがありました。



VISAとキャトルの組み合わせが、ほのぼのとしたドイツ村にぴったりということで、
とくさんの指示で(^^)あれこれ移動しながらの撮影大会。









ドイツ村の牧歌的な風景に、この「ほのぼのチーム」の2台が似合うこと似合うこと...(号泣





ちなみに撮影風景w



こういうときは40前後のおっさん達も全員中二(爆


ieもこのあと服が汚れてて芝生だらけでした(笑





>>ということで、とても楽しかった週末でした。
環8お茶会もドイツ村も、何も縛りが無いというラクチンさが
長続きの秘訣(そして主催者が楽しむことも大事)なのではないかなーなんて
思いました♪

>>参加されたみなさま、そして各イベントの主催のみなさま、どうもありがとうございました。

>>とくさん、ほそモールさん、画像使わせていただきましたー!メルシボクですー。

>>さてさて。今年は、VISAでイベントにたくさん繰り出しますよ!
コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【シトロエンVISA】ヴィザのインプレ2 「内装・シート」編。

2011-05-16 | シトロエンVISA GT。




さてさて、ほぼこの日本では絶滅してしまっているVISAゆえ、
「もはや何の役にも立たないインプレッション(涙)」の第二回目は、
予告通り、その奇異な内装と、気になるシートのお話をいたしましょう。



シトロエンVISA(ヴィザ)といえば、真っ先に思い浮かぶのが、
その内装...というか、インパネ(ダッシュボード)のデザインです。




ががーん。
コイツもレクチャーなしで運転出来ないw


シトロエンといえば「エキセントリックな内装」というイメージが強く、
とくにその印象を強くするのが、1980年台の同社車種に盛んに採用された、
一連の「クラスタースイッチ」です。


「PRNサテライト」と呼ぶこのステアリング周りの操作系のアイデアは、
CXからスタートし、そしてVISA、GSA、BX初期型(ボビン)、CXのシリーズ2へとつながり、
終焉を向かえます。
このPRNサテライトの中では、VISAは、それなりに重要な役割を担当していたともいえます。
それについては後述しましょう。

なお、「PRN」とは、
「Pluie = Rain(雨)、Route = Road(道)、 Nuit = Night(夜)」の略で、
すなわち運転に関連する操作系すべてに相当すると言ってよいでしょう。


それではVISAのダッシュボードを改めて見ていきますね。


■メーター
------------------------------------------------------------
まずゴーグルみたいな、もしくは四角い版赤塚不二夫のおまわりさんのつながった目のような
メーターが目を引きますね。




左がタコ。これは上位グレードのみで、通常は時計がビルトインされます。
右はスピードメーター。GTはいっちょまえに200km/hまで刻まれてます。
ちなみに、スピードメーターで100km/h以上に引かれた赤線は日本で入れられたものです。

真ん中は燃料計。加速とカーブで上下動が激しいですけど(笑)、
挙動が落ちついてから指し示す残量はまあまあ合ってるかなって感じです。
ただタンクが40Lしか入らないですし、このメーターの正確性もわからないし、
残量警告もないし、満タンするとなんだか吹き戻しそうだし、なので、
どうしても残り1/4くらいを切ると怖くて給油しちゃう。
なので、すごくこまめにガソリン入れてる気がして仕方ないですw


水温計は...ない!
オーバーヒートしたら、タコ左端のワ―ニングがついて、アウト!(涙
タコ下の右側は充電警告、オイル警告、ブレーキオイル警告灯。


なおこれ↓が、非GT系の「タコの部位が時計」仕様。
商用のEntrepriseなどになるともっと激しくて、ここには時計も付かず、
「CITROEN」って書いてありますw






■サテライト左側・上
------------------------------------------------------------
左の「茶筒」が、ワイパーとライト類の総合操作をになうゾーンです。

実はこれ、GSAと同じものです。VISAはGSAよりも早く登場しているので、
この茶筒、世に出たのはVISAが先だという以外な事実!
VISAがPRNサテライトの歴史で重要な役割を果たした、
というのは、GSA、ボビンBXにつながっていくダッシュボードの最初のモデルであるためです。





茶筒の上フタがワイパーです。フタを回す動作をします。
最初は律儀に5本指でフタを回すようにしてましたが、
やがてステアリング握りながら、指1本で回せることがわかって、
ああ、こりゃ便利だなって思いました。

0=停止
1=ロースピード
2=ハイスピード
0の横の縦棒位置=インターバル(ついてるの知ってびっくり!有り難い)

茶筒のフタ上の突起はフロントウインドウウォッシャーです。使ってないけど。



■サテライト左側・下
------------------------------------------------------------
そして茶筒下側。ライト類の操作系です。
これまたねー、良く出来てるんですよ。


0=off
マメ球マーク=スモール
ヘッドライトマーク=ロー
フタの下側に生える小気味よい操作感の突起スイッチをメーター側にオンでロー/ハイ切り替え

という操作がデフォなのですけど、
ここからが「にやり」とする部分なのです。2CVやBXボビンのオーナーの方ならわかるかと思うのですが、
この茶筒でいう「マメ球マーク」の位置で下フタ突起をオンにすると、
なんとロービームが点灯します。2CVでは、一回ライトスイッチを回して、奥に押す操作、
BXボビンでは、たしかスモールの位置にノブを下げ、一番下のスイッチをメーター方向に押す
操作がそれにあたるのではないか、と思います。


言われればわかるけど言われなかったら何もわからない操作系(でも好きw


これは、当時のフランスでは信号などの停車中には必ずヘッドライトをoffにしないといけないという
法律があったとのことで、
停車中のオンオフのたびにいちいちスモール/ローの切り替えに
スイッチやレバーを回すなどの動作をしなくて良いじゃんか、という
極めて合理的な理由によるものです(たぶん合ってるはず...)。

こういう設計見るとサブイボが立つわたしは変態ですが、何かw



■ウインカー
------------------------------------------------------------
そして、ウインカーはCXやボビンBXと同じく、シーソースイッチ。
茶筒の横に生えてる部屋の灯りのスイッチみたいなのがそれ。
ボビンのBXは猫澤君のでかなり乗ったので、その使い勝手の良さを思いだして感銘を受けました。
セルフキャンセルしない?それがなんだというのだ(笑



■サテライト右側
------------------------------------------------------------



で。今度は右の腕のような部分ですが、ここは空調の関連エリアです。
上が内気⇔外気導入のフラップ。
左端一杯にすると、フレッシュエアーが入ってきます。
しかもすごい量!これなら走行中、デフロスタの効きは期待できます
(ってまだ試す機会がなくて...)。
なお外気導入選択の際、ダッシュボード左右の吹き出し口からダイレクトに
外気が車内に入ってくるようになっています。


その下は、ヒーターの温度調整。左に向かうにつれ、温度が上がっていきます。


■空調吹き出し口調整
------------------------------------------------------------
で、空調の出口の調整はこのセンターコンソールにあります。

時代を感じさせる大きな灰皿(枠線のついたフタのような部分)の左側、
シルクハットと靴のマークの間にあるダイヤルが、デフロスタ⇔足元の切り替え。
中立位置でも止められますし、デフの位置でも、センターのフェイスレベルの吹き出し口から風が出ます。



そして右側の「+」「-」が上下についているダイヤルが、リアシートへの足元暖房吹き出しの選択。

でも実際にこのダイヤルを操作しても、灰皿下の吹き出し口から暖房が勢いよく出るだけで、
そのほとんどがシフトを操作する掌あたりにしか当たらない(涙
これじゃリアまで届いたとしてもおなぐさみだよ!っていう切なさがVISAっぽい(汗


なお、なんでこんなの(リアへの導風についてわざわざ訪ねる)がついてるかというと、
もとは空冷モデルもあるVISA、ただでさえ冬の暖房が弱い空冷エンジンゆえ、
乗員がリアにいない場合は無駄な暖房をすべて前席に集中させようとしたのではないか、
って推測してます。
たしかに空冷は水冷より暖房の効きは劣りますものね。


■ブロアファンスイッチとステアリングまわりのスイッチ
------------------------------------------------------------
ここまでは理解出来たのですけど、肝心の「ブロアファン」はどこにあるのだ!
いかにVISAの外気導入が優れていても、ヒーターファンがないわけないだろう!
でも正直、マニュアル見るまで見つけられなかった(汗





正解は、メーター下の5個並んでるスイッチの、右から2番目(わかるわけないw)
ほんとうは四つ葉のクローバみたいなファンのマークが入ってるはずなんだけど、
それが消えてるので、なおさらわからん!
1回押すとロー、2回押すとハイ。ハイって言っても風量、弱ッ(涙
もう1回押すとオフになります。


ついでにこのメーター下スイッチ類の説明をば。
左から、リアフォグ(死んでる)、ハザード、なんかの点検(なんだっけw)、
ブロアファン、リアデフォッガです。

ステアリングの奥には、さらに左側下にチョークノブ、
右側にはリアワイパーのウォッシャーとリアワイパースイッチが並びます。
なお本国にはステアリングコラムさらに左奥にヘッドライト光軸調整
(こんな小さな車にもついてるんだ!日本のミニバンは見習え!)があるはずなのですが、
1983年当時の日本の法規ではOKが出ず、ここは「パーキングランプ」スイッチになってます。
使わないよー!

ちなみに、これらステアリング奥のスイッチ類は、はっきり言ってぜんぶ使いづらいです(笑
たぶんこの反省で、GSAでは右側にも茶筒を付け、スイッチ類を集約したのだと思います!



やっぱりアヴァンギャルドさではGSAには敵わない(^^;


夜はスイッチそれぞれに通常状態では照明がつかないので、
車内が暗いと完全に手さぐりですw


ちなみにメーター照明は「赤いランプをメーター板に照射」っていうすごさ!


ほんとに赤いんですよ 暗室の赤い照明みたいな色(涙

しかも、この照明、すんごくすんごーくわずかに下側にも照らされていて、
これら並んだスイッチを照らしてるんですけど、イミねー!
ってくらい暗いんですw設計の段階で気づいてよw


そしてダッシュ右側にはなつかしや、サンデンのクーラーが...。
まあこの使い方は割愛しますね(^^;
効かせる時期になったらまたご報告します!


高級品、KAROのマットがついてきた!あと、このクルマ唯一のデジタルデバイス、デジタル時計が
シフトノブ前のちっこいコンソールにちょこんと付いてるのにも注目(^^;


ということで、やっと内装のレクチャー終了!ひー。




■シート
------------------------------------------------------------
やっとシートの話ですね(汗
古いシトロエンといえば、やはり気になるのはシート。
VISAのフロントシートは、はっきり言って、相当いいです。
まず、圧倒的に座面がやわらかい。でも、沈み込み過ぎないのもいいのです。
背もたれは座面にくらべたら沈まないですが、形状はかなりよく、
背中を微妙に押し戻しつつも猫背で座れて、肩の部分もすっぽり入ります。
ヘッドレストはCXなどにはおよびませんが、位置も良いです。


シートに刻まれた線の入り方とかもいいねえ


むかしのフランス車らしく、浅く腰かけても、深く腰掛けても、
背もたれをおこしても、倒し気味にしても、そう、どんなポジションで座っても、
どこも身体に痛みを感じさせません。
ウォーターベッドのような柔軟性で、「この座り方以外ダメ」というシートと対極にある
ようなシートなのです。
これがこんな...しょぼめの、30年以上前に登場した大衆車クラスに備わっていた
(同じクラスのサンクもむろん、猛烈にシートがいい)
わけですから、どうやってもいまでさえ日本車が敵うわけが無いのです(涙


ところで、座った感じですが、同時期のシトロエン、GSAとも、CXとも似て非なる座り心地。
この2者...GSA、CXもまた非の打ち所のないシートですが、
背もたれも座面も一体的なサポートをする2者と違い、
印象として座った時の感じがチャールストン系の2CVのシートっぽいです。



■ダブルフォールディング出来るリアシートとトランクスペース
------------------------------------------------------------
VISAはなんと法規上4人のり!
いっちょまえに50:50のダブルフォールディングシートをします。
さすが実用小型フランス車。荷物を積ませることに容赦が無いですw

クッションもまえのシートもかくや、というふかふかなシートで、
背もたれが低い以外はこれまた姿勢の自由度も多く、座り心地はかなりいいです!




むろん、ダブルフォールディングすると、かなり広めのトランクスペースが出現します。


きっとむこうの人はこうして畳んでなんでもこのVISAで運んでしまうのだろうな(^^



トランクスペースは3.7mの全長を考えるとそこそこ。でも底が浅いのです。
って写真は無いのですが(汗


ちなみに、さすがに設計の古いクルマなので、バンパーレベルからは開きません。
なのでリアランプがこんなに低いところにあるんですね(笑


モデルは本人ですw


■おまけ
---------------------------------------------------------------
ノンパワーウインドウのクルマも散々乗ってきたのですが、
このVISA、その手回しハンドルにすごく違和感があって。
固いとかそういうのではなくて...それが、ふつうと逆回転なのです!
なのでとっさの時、いつも閉めたり開けたりに迷います(涙




ということで、ぜんぜん短くまとまらなかったのですが、内装・シート編をお送りしました。
これであしたから説明なしでVISAに乗れます!(大汗


ところで...どうでもいい豆知識なんですが、
実はVISAは1985年からこの「PRNサテライト」を捨て、
こんな「ふつうの」ダッシュボードになってしまっているのです、
生産が終わる1988年までと、VISAバンたるC15に関して。




VISAは外観からして十分シトロエンらしさを持ってるのですが、
内装がこの「ふつうの」になるだけで、
一気にVISAの魅力が下がってしまうような気がしてしまうのは自分だけでしょうか?
C15ならこのダッシュボードもいいんですけどもね...。




>>この独善的ともいえる設計と発想ですが、
でも操作すると、ほんとうにこれがまあ使い勝手がいいのです。
デザインや設計だけが突飛でなく、遊び心と機能性、デザイン性が
すべて、極めて高いところで融合してるのが、フランス車のすごいところ!

>>なので最近のC4やC5のセンターフィックスステアリングの操作系を見たときは
「これぞシトロエン」って思ったんですよね。
操作するレバーやスイッチのデザインの差異による独自性ではなく、
そもそも操作方法そのものが違う、というあたりに強くシトロエンらしさを感じたのです。


>>ゴーグル状のメーターナセル、VISAのダッシュ画像は当時からずっと正面向きばかりのが多く、
「浅い」って思っていたのですけど、
現車見てびっくり。

...こんなに奥行きがあるんだ(笑


>>四角いメーターナセルが長ーい!


>>いつ、この「キてるデザイン」を知ったのか忘れてしまったのですが、
少なくとも15年以上前から、「これはやばいのではないかw」って思っていました。
まさかそのダッシュボードを操作出来る日が来るとは(涙




コメント (28)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【シトロエンVISA】ヴィザのインプレ1 「乗り味、乗り心地」編。

2011-05-11 | シトロエンVISA GT。


さて、ということで晴れてieのもとにやってまいりました
1983年型、シトロエン・VISA(ヴィザ) GT。


これまでこのブログで、クルマが新規導入されてきたたびにインプレしてきたのと同じく、
数回に分けて、このかわいい子豚ちゃんのレポートをお送りしたいと思います...。


まずは、気になる「走り」編...。

正直なところ中古、しかも28年前のクルマなので、
むろん完全な状態ではないですし、脚もゆるゆる。
なので、ほんとうに「印象」程度のものになります(汗



■エンジンと加速感
------------------------------------------------
おお!珍しい、ieのインプレでまずエンジンや加速から書き出すとは(笑

でもさすがに「GT」を名乗るだけあって、このエンジン、存在感があります。
1360ccのプジョー製直4エンジンは何の変哲もないOHC2バルブの構造しか持ちませんが、
そこはさすがにフランス車のエンジン、低速からの粘りはなかなかのもので、
20km/h程度でも3速でルーズ加速が出来ちゃったりしますし、
クラッチミートもらくらく。
上まで回りたがらないということもあって、
3000rpm程度までで十分事足りてしまいます。


72度横倒しして、エンジンの下にミッションを抱え込むという特殊な方法で搭載されてます。
なお、ほんとうはここにスペアタイヤが入ります(汗


ちなみに、AXなどの1.4Lも1360ccで同じ排気量を持ちますが、
エンジンは別物。VISAのエンジンは、PRV設計のB1型(PSAではXY型と呼ぶ)です。
ボア×ストロークは75×77mmで、この数値はAXなどの1.4Lエンジンと同じ。


VISAは下から2CV直系の652ccOHVフラットツイン、
1124ccプジョー製OHC直4、
1360cc、1580ccプジョー製OHC直4(GTI)やディーゼルエンジンを
ラインに持っていました。

GTはこのうち1360ccユニットに
ソレックスのダウンドラフト・シングルチョークのキャブを2基装着し、
80PS/5800rpm・11.0mkg/2800rpm(DIN)を発揮!
たったの80ps?と思われるかもですが、
830kgしかない車重に80psなので、それなりに必要十分!
音ばかりで前に進まないですけど、加速感はあります(笑)。

前述の通り、1.4Lで80psというのは数値で見たら絶対的には大したことないと思いますが、
「体感上」では、街中で「もう少しパワー欲しいなあ」とあまり感じないです。



■シフトフィールとギアノイズ
------------------------------------------------
ええと、これ(シフトフィール)は正直あんまり良くなくて、
妙にストロークが大きいうえに、どこに入ってるのか、よくわからないw
でもこれってこのころのシトロエン全般似たようなフィーリングかと思います。
ギアボックス自体やクラッチは痛んでも滑ってもいないので、
丁寧に操作してあげれば、心配は今後もいらなそうです。


あと特徴的なのが、低めのギアでアクセルオフすると、まるで2CVのような音質で
「ひゃひゃひゃひゃひゃ」というギアノイズがします。
これが、CGの'83-9月号のシトロエンヴィザGTの試乗記にあった、
「パリを埋め尽くすプジョー104のすすり泣くようなギアノイズ」なのか!
って思ったら、嬉しくなってしまうieは変態ですが何かw

ギアは5段マニュアル。正直5速あるのはありがたいですね。
本国のカタログでも「5vitesse!」てエバってましたっけw

5速のギア比は0.717。100km/hのときは3000rpm程度で、
正直もう少し低いと嬉しいのですが(涙


アウトレーヴさん、画像お借りしました!



■エンジンの取り扱い
------------------------------------------------
ツインキャブすごい!で独り歩きしちゃってる感じですが、
たしかに多少なりデリケートだなって思います。
さんざんキャブレターのクルマには乗ってきましたけど、
いままで特に気を遣ったことがないからなあ。

もう暖かい時期なので、チョークを引く必要はほとんどありませんが、
何にしてもエンジン冷間時は一発始動です。
エンジン暖まっても、アクセル開けてイグニッションONで(かぶっていなければ)
容易に始動出来ます。



エアクリーナーからの導入口を外すと現れるツインキャブ。



前述の通り、低速からモリモリ走るので、デリケートで乗りにくいスポーツエンジン
と想像して走らせるとそういうことは無く、とても街中でも乗りやすいです。

でも急激に開けないように丁寧にガスペダルをじわっと踏み込み加速させると、
ダイレクトにガソリンと空気が混ざり、シリンダーの中で燃焼してるんだ!
というイメージを足の裏から感じられます。



■エンジンの回転フィールとエグゾースト・サウンド
------------------------------------------------
アクセルを踏むと、古めのアルファロメオのエンジンっぽい、
シリンダー内をピストンが往復しているような
ザラついた独特の回転フィールがあって、
これがすごく気持ちがいいのです。
むろんスムーズに回転するのですが、
何かしらの「ひっかかり」をイメージさせるそのザラザラしたフィールが、
ピストンとシリンダーの存在を感じさせ、
「内燃機関」らしさを主張します。

そしてエグソースト・サウンドもこれがまた意外とスポーティ!
スポーツモデルだと思って買ってもいないし乗ってもいないのですが(爆)。

イタリア車のような官能性はないのですけど、
案外野太いアイドリング音、そしてアクセル開度に合わせてリニアに立ち上がる
ヴァオオーン、という排気音は、見た目を裏切る勇ましさで
思わず笑っちゃいます(^^



こんなナリなのに音は派手w




■乗り心地と高速巡航
------------------------------------------------
正直言うと、抜けてると思います、ダンパーが。
なので、低速域では路面のデコボコを結構こまめに拾ってしまいます。
でも絶対的にはソフト(それでもこのクルマが出た時は固いと話題になった...)で、
大きな上下動の収束や、小さな突起のいなしかたは、いかにもシトロエンらしい
鷹揚さを持っています。

そしてさらに!60~70km/hを越えた途端に、「いかにもシトロエンだー!」という
フラットライドに変わるのです!
ハイドロニューマチックに敵うわけもないのですが、
それにしても、さすがにフランス車、小型車をもってしてこの乗り心地!
シートの良さ(次回以降でご紹介)もむろんその感を強くしている一因だとは思いますが。

昔乗っていたサンクバカラも、初代サンク(縦サンク)も、
ましてやブリキ細工のような2CVでさえも
みなこんな感じで、ある一定以上の速度域での乗り心地と安定性は素晴らしかった!
このVISAも、「音がうるさくて疲れるw」以外は、
高速巡航はどこまでも行けると思わせるほどの得意科目です。


子豚の皮をかぶった犬(涙



■ハンドリング
------------------------------------------------
足回りは「まんま」プジョー104の設計で、フロント/マクファーソンストラット、
リア/トレーリングアーム・コイルという、ありふれたものです。
GTはいちおうスポーティ仕様なので(笑)、前後にスタビライザが装着されています。

ハンドリングは中立付近に遊びのあまりない、でも
「乗り心地を考えると案外シャープに切れる」、シトロエンらしいもの。
「GT」を名乗るにしてはロールは大きい(嬉)のですが、
執拗に伸びるサスペンションのおかげで、ロードホールディングは良く、
乗っていて不安をひどく感じることは無いです。


なお、ノン・パワーのステアリングは低速でも少し動きだせば、さほど重くは感じません。



ほらね日本でのキャッチコピーは「美しき野獣」(号泣)



ということで、ひとまず走り関係の雑感から入りました!
まだ来てから600kmくらいしか乗ってないので、これからまた変化や
気付いたところがあり次第、レポして行きますね!




>>次回以降のレポは、お待ちかね?の「内装・シート編」!
その次に、外観をはじめとした「デザイン・ディティール編」をお送りしようと思っています!

>>いまでは信じられないのですが、当時、シトロエンのホットモデルというのは、
CXにGTiがあったり、GSにXシリーズがあったりしたものの、
実際にはこのVISAシリーズが、シトロエンのモータースポーツへの積極的参加開始に合わせて
「スポーツモデル」を投入する端緒になったのが面白いですね。


>>でもそんなこと微塵も感じさせないこのたたずまいがスキw
コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【シトロエンVISA】ということで、シトロエンVISA(ヴィザ)がやってきました。

2011-05-05 | シトロエンVISA GT。



ということで、ie、通算15台めのクルマは、
これまたR19シャマード以来のマニアック&濃厚さを持つ、シトロエンVISA(ヴィザ)になりました。


買ったのは、ルノー14やfuegoなど、これまた日本ではまずお目にかかれないマニアックな
(もちろんieのハートはいつも揺すられっぱなしでしたw)クルマをこれまでも多く扱っていらっしゃる、
大田区にあるアウトレーヴさんからです。


アウトレーヴさんの日記にVISAが入庫した、という情報をシトロエンCXにお乗りのZnさんから教えていただき、
居てもたってもいられずにすぐに問い合わせして、
見せていただけるようになったらご連絡を、とお店にお願いしました。


後日、実際にこのVISAを見に行って、まさにノック・アウト。
こうなったら迷ってる暇は無く、
購入までの調整をおこなって、4月の中旬には購入決定。
そして、ついに2011年のGWにデビューと相成りました。


このVISAは、グレードは「GT」になります。
日本には当時のシトロエンディーラーである西武自動車が
少数輸入枠を用いて入れたクルマで、正確な輸入台数はieは知りません...。



日本語版カタログのキャッチコピーが「美しき野獣」だったのはナイショです


このGTがあった1980年代初頭、VISAは、
本国ではEntrepriseと呼ばれるリアのドアすら開かない商用仕様から、
2CVのエンジンをアップした652cc・フラットツインのモデル、
その上にはプジョーの1124cc・OHC直4を積んだモデル、
そして1360ccツインキャブのGT、
プジョー205と同じ1590ccを積んだ最速モデルのGTIという
2種類のスポーティモデルを擁していました。

そのうち日本には、VISA GTのみが正規で輸入されたカタチになるわけです。



なお、VISAの生い立ちなどは、
「【シトロエンな話】拾った画像でシトロエンLN/LNA/VISA/C15/AXELまつり。」
をぜひ、ご覧くださいね。

でも簡単にVISAについて説明すると、
・シトロエン経営難
・プジョーに吸収合併される
・とりあえずニューモデルを104の外観のまま、2CVのエンジンで登場させる→LN
・LNはLNAに進化、プジョーの4気筒も搭載するようになる
・104ベースで、シトロエンが内外装を思う存分手がけた、VISA登場
・VISAはユーリエのデザインを採用してマイチェン、VISA IIに進化
・VISAの後継は、AX。
・VISAは、1988年まで生産
という流れになります。




こういう風に小さく写っているほうがサマになるクルマって(哀


ieが購入したVISA GTは、1983年モデルのむろん正規もので、
色はもとは銀だったようですが、グリーン(というか、ビリジアンw)にオールペンされています。
走行距離は8万に満たない程度で、年式を考えれば、少ないと言えるでしょう。




GTは前述の通り、ツインキャブ(ソレックス)。
これよってGTは80psを発揮。652ccモデルが34psしかないので、
それの2倍もの出力を持ってました。


実際、このVISA GT、なかなか勇ましい音がします。
でも音バッCAR(音の割にはスピードが出てないw)なので、
それもほほえましいです。


キャブへの導入口がハート型なのがへんにかわいい!



スパッツをはいて、猫背なプロファイルは、まさしくシトロエンらしさの具現。
104の内外装をそのまま使わねばならなかったLN・LNAの時の鬱憤を払うかのような、
「いかにもシトロエンワールド」全開なデザインが大好きです。
なんでこんなにリアランプが低いのだろうとか、
なんでこんなに泣き顔なんだろう、とか、「?」なデザインで溢れています。



さすがシトロエン、「欧風」風景にはバッチリ...。


こんなにかわいいのにツインキャブで、しかも「GT」というギャップに涙



そして、内装...。ドアを開けると、強烈なダッシュボードがお出迎え(涙
GSAがデビューする前にVISAは登場していますから、
この「茶筒(クラスタースイッチ)」は、GSAよりも先に、VISAが装備してるんですね。
ウインカーはもちろん、ボビンBXやCXでおなじみのシーソースイッチ。
慣れたら、この茶筒も、シーソースイッチも、相当に操作しやすいです(感動)。


レクチャーしないと運転出来ないのは80年代初期シトロエンの伝統(涙



そしてシート...。とにかくふっかふか。GSAに確かに近い?
でもあの感じともまた違う...。背もたれは少し固めだけど、
それでも全体重をシート全体で四散する「昔日の仏車の椅子」に感動。
とにもかくにも、数100km乗っても、まったく疲れ知らず。

なお、サンデンのいまや懐かしい後付けクーラーが、正規ものであることを
さりげなく主張してます(でもクーラーは当時オプションだったはず?)。


見た目を裏切る?「ふかふかぶり」にみなさんびっくり!




うーん、書きたいことが多すぎて、どこから進めたらいいのかという感じなので、
今回は全体的なインプレとVISAの説明のみとなっちゃいました(汗
次回以降、詳細なレポをお送りいたします!乞うご期待!





>>今回いろいろご無理を聞いていただいたアウトレーヴさん、ありがとうございました。
ほんとうに良くしていただきました!
おかげさまで、こんなに貴重な一台にめぐり合うことが出来ました!

>>ところで、ちょっとアイドル調整しようとしたら、
やはり素人療法、ツインキャブは手ごわく、うまくいきませんでした。
お店でお預かりしたときは、すごく調子良かったのです。
アウトレーヴさん、すみません、せっかくいいセッティング出していただいていたのにー(涙


>>ところで、実際、VISAは125万台も売れたので、
いまでもフランスに行けばどこにでも走っているクルマなんですが、
日本ではあまりにも珍しいクルマなのですね。
案外そういうクルマって多いですよね、って「そういうクルマ」ばっかり乗ってます(汗



>>さあ、走りだそう!この美しいブルボンとともに!
コメント (22)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【シトロエンVISA】シトロエンVISAが気になって仕方ない...ので...。

2011-05-02 | シトロエンVISA GT。
拾った画像でシトロエンLN/LNA/VISA/C15/AXELまつり。」という記事を書いたのは、
早いもので去年の1月。


それからもともと気になっていた、「プジョー104派生もの」に興味津津、
タルボ版たる「タルボ・サンバ」、さらには104のシトロエン版・VISAのバンといえる「C15」を
特集するなど、気になって気になってもうほんと、仕方ないのです。



シトロエン C15



でも、このプジョー104系車種、本国や欧州ではいまだにどこにでも見かける車種なのに、
日本では、ほとんど見かけることも、ましてや乗れる(持てる)ことも、ありません。
70年代から80年代にかけて、104系と同じくフランスを埋め尽くしたルノーサンク(縦横含め)は、
幸運なことに正規輸入が行われ、自分も縦横1台ずつ乗りました。



プジョー104クーペ



だけど「プジョー104」のなかまで、日本に正規で入ってきたのは、
「タルボ・サンバ・カブリオレ」と、「シトロエンVISA(ヴィザ)・GT」のみ。
どちらも少数輸入枠を利用して入れたようなクルマで、1980年代前半の輸入当時からもう
ほとんど見ることのできなかったクルマでした(汗



タルボ・サンバ・カブリオレ



しかもこういう小さな実用車で、なかなか並行で入ったクルマもなく、
もしくは、いまからでも並行で...ということも出来るのかもですが、
そんなにお金を掛けられるわけでもなく。



そう思うと、ますます、気になって仕方ない。プジョー104ファミリー。



日本で乗る妄想は膨らみますね。
本国からフラットツインのVISAを入れてでも、って思うほど、気になります。

こんな景色にVISAを置いて、しげしげ眺めてみたいなあ。
路傍の花とVISAがマッチし過ぎて萌え萌えです...。






フランスの街かど...教会の前にたたずむVISA。





巴里のペリフェリックを疾走するVISA。いいなあ。
「来なかった未来」全開の、シトロエン・ワールドなダッシュボードにも萌え!









って、あれれ?
このVISAの写真って、ひょっとして...ぜんぶ日本じゃないの!?




まさかこのVISAって...




...そう、ここまででもう、お気づきの方もいらっしゃるかと思います、

そうなんです!


不肖ie、齢40目前にして、

シトロエンVISAを買ってしまいました(大汗)。







......嗚呼、久しぶりにやってしまったー!(涙
でもほんと、自分のクルマらしさ(ie的には精神的融合度という)は、
ほとんど完璧です。これまで最大得点だったスッド(1台め)と、縦サンクと同点、
いやいや、それをはるかに上回るクルマですわこれ...。


...やっぱりieは小型実用車乗りなのですねえ...(汗
しかも、古めのクルマがいいらしい(大汗
それにしても「LHD、MT」ってやっぱり最高です。
自分にはRHDより、むしろ乗りやすいかもです。




このたたずまい、最高!





>>気になるインパネや乗り味、強烈な操作系の話しなど、
くわしいことは、どんどんアップしていきますね。


>>なお、C5はいままでどおりあります!C5とVISAの2台体制...って
C5に乗るのかなあ、ie(涙

>>ええと、こんなVISA...ヴィザ代(ヴぃざよ)と
勝手にすでに命名して可愛がっていますが(汗
さすがに1983年式でツインキャブのGT、一筋縄ではいかないようで、
ガスが濃いような気もしますし、アイドルも低いですし、
2500rpm付近の息継ぎ、高速道路でエンストしたりなどしてるので、
まだまだ調整が必要な感じです。

>>でも、これからこのクルマと過ごす蜜月が楽しみで仕方ありません!
みなさま、ie+VISAをどうぞよろしくお願いいたします!




>>En avant avec ma VISA citroen!

コメント (36)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする