Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【セダン蒐集癖】Vol.84 アメ車と見まごう 三菱デボネア A31

2007-12-27 | セダン蒐集癖。

おお!Lテール



ところでクルマの見た目の寸法と実寸ってフシギですよね。
このクルマみたいに、1.7×4.7m以内の5ナンバー枠いっぱい使うだけで
最近の3ナンバー車よりもはるかに大きく見えるのですから。


ということで、やたら大きく見える初代デボネアです。


デボネアは現在は三菱のラインからは消えてしまいましたが、
かつては言うまでもなくフラッグシップ。
3代続いたのちプラウディア・ディグニティに後を譲って消滅しました。


で、この初代モデル。
なんと1964年から1986年まで32年も製造されていました。
面白いのが、当初6気筒エンジンだったのが
オイルショックや量産エンジン搭載によるコストダウンのため
途中からバランサーシャフト付きの4気筒で生産され
その後は最後まで4気筒のままでした。
このエンジン、なんと4気筒で2.6L。ビッグシリンダー!
まるでポルシェ944!



個人的には乗ってみたい一台です。
さすがにこのA31とまではいかないにせよ、
最末期にあたるサイコロテールのA33あたりなら...。
取り回しのいい5ナンバーサイズ、
古いとはいえ日本車、トラブルの面もさしてないのかな。
明らかに古いデザイン、三角窓、ベンチコラム、横バーメーター
などなど魅力がいっぱい。
細いホワイトリボンでも巻いて転がしてみたい...うーん、イイ(笑



>>デザインは元ゼネラル・モーターズのデザイナー、ハンス・ブレッツナーによるもの。
道理でアメ車に見えるわけですね。
デザインは本場ものじゃないか!

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サーブ900、1か月のインプレ2(車内編part1・トランクなど)。

2007-12-23 | サーブ900。


ということで、引き続きサーブ クラッシック900のディティールや
インプレを書きつづっていこうかと思います。



いろいろ変わっていてにんまり、ってところがあります。
まずは室内灯。

普通のクルマのように、天井センターにひとつ。
そして、注目?が、ルームミラーの裏にもあること!




妙にまるっちいサンバイザーの形状も好き(^^

マップランプには使いづらいし、ランプ自体
あまり明るくないし...でなんだか役に立っているのかわからないんですが
こういうエキセントリックなディティールに弱いんですよね。
webをひっくりかえしてもルームミラーにランプが仕込まれてることなんて
どこにも書いてないんでびっくりしました。




嬉しいのが、照明の操作が手元でできること。
わかりにくいですが、シフトレバーとイグニッションの間にあるスイッチがそれ。
オフ、ドアオープンでオン、常時オンの3ポジションあります。
手を天井に伸ばさなくてイイ。
そういえばシトロエンのDSもダッシュに室内灯スイッチがあったような。



サンルーフです。



スチール製で、チルト機能はなしですが
クラシック900はフロントウインドウが立っている恩恵で
ルーフがすっぽり頭を覆っているので
サンルーフの開口部も頭よりもかなり前で、気持ちがいいです。
ちなみに操作は室内灯スイッチやイグニッション、パワーウインドウなどと同じく、
センターコンソール。

なおサンルーフのモーターはトランクルーム床下にあります。
どうやって駆動してるんだろう...謎。


で、そのラゲッジ。


ちょっとわかりにくい写真だな


リアオーバーハングが長いので、
奥行きは広大。
ただし、尻下がりのデザインゆえ、高さが足りない...
その点ルノー19のトランクはすごかった(しみじみ





そのヒンジ。
ダンパーを使っていません。
ギィイイイイっていうバネの音がなんともクラシック?
なんでだかご丁寧にボディカラーで塗装済み(笑

ヒンジ部がラゲッジ内に干渉するのがちょっとマイナス。
その点ルノー19のトランクはすごかった(さらにしみじみ




ヘッドレストは外して置いただけです


買う前に情報収集するまで知らなかった、トランクスルー機能。
ダブルフォールディング式。
ヘッドレストは外す必要があります。
2代目900以降は、外さなくても
ヘッドレストを倒しこむことが出来たと思います。



ということで長くなってしまうので、
続きはまた次回にて...。



>>キーホルダーはこんなのつけてます。

買ったばかりなんでキレイだぞ


黒いクルマのキーホルダーは、
スウェーデンのplaysam(プレイサム)という玩具会社の、ウルサーブ
(ursaab=SAAB92プロト。ここで”ur”というコトバに反応したアナタはカメラファン!?)
をモチーフにしたものです。

キーホルダーにするのはちょっと高価(3千円くらいですが)で、
エナメルで塗ったかのような、もしくは陶器のような美しい仕上がりなんですが
容赦なく使っているのでいまはすでにぼろぼろです(汗



>>ちなみにこのキーホルダー...







前後のライトが光るのだ(^^;)!






>>ついでに一枚



これがursaabです。かわいい。
この頃からすでにサイドシルが無い構造でした。
クラシック900にも通じていたんですね。

>>トップの写真はルノー19のとき何度もお世話になった某横浜秘密基地の倉庫...
なんと、取り壊しが決まったんだそうです。
かつて零戦のエンジン工場だったほどの歴史的建造物なのに、
観光のためなら壊すというのでしょうか?
最後の最後の昔の横浜港の景色かもしれません...。

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サーブ900、1か月のインプレ(インパネ・空調編)。

2007-12-18 | サーブ900。

来てから1か月のサーブ900。
ついつい乗る機会を作ってしまい、1000キロ近く乗ってしまいました。

まあ、いままでの自分を考えると充分に少ないのですが。




とくにトラブルも、気になることもありません。
高速4、市街地6くらいの運転パターンですが、燃費は7.5km/L程度で安定していて、
燃料代高騰のいまでは厳しいと言えば厳しいのですが
覚悟していたよりは「良かった」と思います。


ただ、フル加速とか、してないんですよ。
さすがにケチケチ運転です。
それでも回してターボを効かせると充分に早いです。



乗る時間はどうしても夜が多くなりがち。



ぶれちゃっていて良くわからないかと思いますが、
クラシック900、メーターパネルが照射式の照明
(その古っぽさがまたいい)なんですけど
この照明が暗いこと暗いこと...
オーディオの灯りと較べると明らかです。

LEDランプか何か組み込んで明るくしたいんですがバルブが緑色...
そんなのあるのでしょうか。あったら替えたいです。


インパネのスイッチ類の操作性は非常良く、分かり易いです。
手袋をつけたままでも運転でいるようになっている、というのは
ほんとうなんだな、って思えるほど、ボタン・ダイヤル共に大きくて簡潔。
腕の移動量も少なくてgood。
こういう設計、いいですねえ。
1979年デビューのまま基本的に変わっていないと思うのですが、
素晴らしいデザインです。


本来クラシック900にはないはずの本木目パネルも、
自分には初めての装備ですけどすっきりしていて
これはこれでいい感じです。
まあ...ない方がいいといえばいいんですが(笑

でも当時のオプションで16万もしたそうなのでなんだか嬉しいかも(貧乏性w







ところでこの木目パネル、後付なのか
1993年に発売されたクラシック900の最終エディション限定装備だったのか
定かじゃないのです。
最終エディションは木目+フォグランプ+ダッシュボードにエンブレム
が目印らしいのですけど
フォグランプはスイッチがわからないし(爆
エンブレムは無いし、で真相はわかりません。
このあたりの情報、ほんとにサーブは少ないような気がします。


注文があるとすれば、前スピーカーがダッシュの上にあって、
走行中ちょっと耳障りなのが×。



暖房はハンパじゃなく効きます。
しかも、柔らかい感じがします。
なので温度調整ダイヤルはあまりあげなくても全然大丈夫。
ただ、このダイヤルに対して出てくる温度が一定ではなく、
ちょっとのろのろ運転などでは暖房がぬるくなってくるので、
走り出してからダイヤルを回して温度を上げると
今度は温度が高くなりすぎたりしてしまい、
こまめにダイヤルをいじる必要があります。


それと、空調の吹き出し口が多くていい。
センターコンソール奥から吹き出すのはふつうなのですけど、
そうすると左側の席なら右足だけ、右側の席なら左足だけ暖まる。
でもこの900、ダクトがドアの側まで伸びていて、小さいながらも吹き出し口があるのです。
これで足下は両足ともぽかぽか。



また、吹き出し口調節のダイヤルがバキュームを用いて切り替えるタイプなので
替える度に「ぴひゅー」って音がしてこれもまたいいんです(^^

同じ航空機メーカー×自動車メーカーであるスバルの最後のレオーネも
空調の吹き出し口切換のボタンを押すと
同じように「ぷしゅー」っていうエア音がしたのを思い出したりしました。


吹き出し口の切換には、
足下:暖房、センターベント:外気そのまんまっていうポジションもあり、
これを選ぶと頭寒足熱が可能です。
外気そのまんまなんで入ってくる空気は強烈に冷たい!
目も覚めますし頭がぼーっとしないのが◎。


なお後席の足下(前席下)にも暖房のダクトが伸びていて、
後ろに座った人の足下もほんわか・ぬくぬくです。

でもいまは冬。
真夏はエアコン効くのかなあ...
ほとんど効かなかったR19よりは効いて欲しいですね。

そう思うと、冬にクルマ買っちゃいかんのですよ、
自分みたいな中古外車フリークには(笑





>>そうそう、ヘッドランプをイエローバルブにしました。
もちろん、別段スウェーデンのクルマはイエローバルブは関係ないんですけど、
仏車乗りとしてちょっとだけ遊んでみました。
90年くらいにフランスで使われてた900、って感じで結構いい感じです。




>>そうそう、何よりもいいのが、シートヒーター!
イグニッションオンで車内の気温が12度以下になると
自動的にスイッチが入る(らしい)この装備、
座面をあたためるのみですが
冬に車内があたたまるまではすごく嬉しいです。

身体全体が暖かいこと暖かいこと!
運転席はダッシュボードにあるダイヤルで温度調整が出来ます。

助手席は取り説によると「ほどほどの温度になると自動で切れる」
んだそうです。
勝手に切れてしまうというだけでなく
効きには大きな違いがある感じがします。

>>何はともあれシートヒーター、これって病みつきになりますね...
コメント (10)
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【セダン蒐集癖】Vol.83 「ベンツらしいベンツ」... 初代目メルセデスSクラス(W116)

2007-12-17 | セダン蒐集癖。
このシリーズも、久しぶりの更新になってしまいました。

ストックはいっぱいあるので、また少しずつ出していきたいと思っております(^^


さて、本日の一台はこれ。





初代 メルセデス・ベンツSクラスです。


長いことお読み下さってる方々には、ワタクシie、
実はメルセデスが大好きなのはご存知のことかと思います(汗


それまでのメルセデスベンツのトップレンジは、
とくに「○○クラス」という言い方もなかったのですが、
1972年にデビューしたこのW116から、
いまなお使われる「Sクラス」の名称を初めて「正式に」使用しました。


W116は、現代にも通じる安全技術などが盛り込まれていて、
過剰とも言えるクオリティの高さなどとも相まって、
「最善か無か」という過激?なキャッチコピーがふさわしい、
いかにもメルセデスというクルマだと思います。

W116といえば、トップレンジは450SELなのですが、
実はさらに上に、もう一つモンスターがいました。

それが、450SEL 6.9。

先代W108/109にも300SEL 6.3というすごいエンジンを持つモデルがあったのですが、
450SEL 6.9はそれを継いだともいえます。
V8の6.9Lで286PS!こんなエンジン、現代だって充分なモンスタースペックです。
外観がほぼノーマルの450と同じなのがむしろかっこいいですね。

ちなみに、仏車党もびっくり、この450SEL 6.9は
シトロエンのハイドロニューマチックサスペンションだったんだそうですよ!




>>メルセデスと言えば、この当時からパッドが大きい4本スポークのハンドル。
なんでも衝突時に乗員の胸部へのダメージをすくなくするためだったとか...
つくづくメルセデスってすごいな、って思います。
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SAAB TURBO With APC

2007-12-12 | サーブ900。

サーブの話題ばっかりでごめんなさい。
でも、仏車党だった自分を引きずり込むほど、サーブ900の魅力は深いです...。


ということで、今日はサーブ900のターボ・エンジンのお話。




前回のアニメが小さくて動きが粗かったので作り直し(笑

クラシック900のボンネットの開き方です。
ゲンブツはかなりボンネットが大きいだけに
笑っちゃうくらいダイナミックです。
でも手前に引き出す時の動きが妙になめらかで、そんなところも◎。



閑話休題、以下、本筋です。

クラシック900には、いくつかエンジンの種類がありましたが、
基本は直4の2L。


サーブ99から引き継がれたこのエンジンは、
縦置きのFFで、ギアとファイナルがエンジンの下に位置し、
さらにはエンジンの搭載が前後逆という特徴もそのままでした。

900には当初からターボエンジンを用意してスタートしましたが、
1981年、エンジンすべてが通称「H型」と呼ばれる改良型に変更され、
そして1982年には、ターボエンジンは「APC」と呼ばれるコンピュータによる
過給圧制御機構を採用しました。

ターボエンジンは大量の混合気を強制的に送り込むため、エンジンの温度が高くなってしまいます。
エンジンの高温化はノッキングの原因となるので、
ターボエンジンは過給圧とともに圧縮比を下げたり、点火時期の調整がシビアになったりします。
ノッキングへの対策は圧縮比を下げることなどで対応していますが、
これがターボエンジンの欠点ともいえる低速トルクの不足の原因にもなっています。


APCとは、Automatic Performance Control の略で、
過給圧のコントロールをコンピュータによって自動的に行うというシステムで、
画期的なものでした。


1)ノック・センサー
2)APCコントロールユニット
3)吸気圧センサー
4)ソレノイドバルブ
5)エンジン回転数センサー

ノック・センサー、吸気圧センサー、エンジン回転数センサーの3箇所からのデータを元に、
コンピュータが毎秒12回の割合で、最適な過給圧を決めます。
そして、その過給圧を作るために、ソレノイドバルブがウエイストゲートを作動させます。


APCのキモは、過給圧の上昇にともなう燃焼室圧の上昇によりノッキングが起きた場合、
点火時期を遅らせて対処する従来の方法ではなく、ウエイストゲートのほうを調整して
ノッキングを防ぐ、という方式。


点火時期を遅らせる(点火遅角という)による対処では、無論エンジンの効率は落ちます。
ですがAPCなら、ノックを感じた瞬間に過給圧を落として
エンジン内に送り込まれる空気の温度を下げ、異常燃焼を防ぐのです。
これによって、900はターボエンジンでありながら高い圧縮比を持つことが出来ました。


つまり、APCの特徴は、性能を一時的に上げる「ブーストアップ」ではなく、
むしろ「下げる」というところにあります。



高圧縮なエンジンもしくはターボエンジンでは、
ノッキングがおきやすいレギュラーガソリンは使用できないのが常だったのですが、
APCによってそれも解消、またターボエンジンの弱点だった低い圧縮比すらも克服し、
ターボでありながら低速からの走り易さを手に入れたのでした。



ダッシュボード内、メーターパネル右上に、「TURBO/APC」メーターがあります。
ターボの作動が目で確認可能。
エンジンオフでもこの位置を指針します。
ちなみにタコメータの下はアナログ時計。他の席から見えにくい(涙




その後1985年、ターボエンジンにDOHC・16バルブ仕様を追加、
車名も「ターボ16」となり、従来のSOHCターボは併売されて「ターボ8」
と区別されることになりました。


直6くらいありそうなでっかい直4DOHC 16Vエンジンは
ナナメ45度で搭載されてます。幅もすごい...。
写真右が前。
写真手前が排気側です。ターボチャージャーが見えます。
高温機器のすぐ脇にバッテリー(笑


反対サイド。吸気側です。さきほどエンジンは通常と違い前後逆搭載、と書きましたが、
ご覧の通りエアコンのコンプレッサはバルクヘッド側についているのが
わかるかと思います。
なお、ターボ16化の際に装着されたインタークーラーは左端、
ボンネットステーアームの下側に埋まっています。


なお、その後サーブは、
900のターボがどちらかというと高性能化に振られてしまったことを省みて、
本来99ターボが持っていたコンセプトへ戻るべく、
1991年、ロー・プレッシャー・ターボのエンジンをデビューさせます。
APCやインタークーラーを取り除き、はじめから低い過給圧で高圧縮を実現、
扱いやすいターボ・エンジンを目指しました。
「900S」に搭載されたこのエンジンは145PS/5600rpmを発揮しました。
数値的には低いのですが、低速から乗りやすいターボエンジンとして定評を得て、
現在、サーブを代表するターボエンジンになっています。


2003年頃の9-3。
現在でも、低圧(ロープレッシャー)ターボ搭載車を
もちろんラインナップしています。



>>現代では、各社ともハイオク仕様のエンジンのクルマにはほぼノックセンサーを装備、
ノック制御には極めて繊細な設計やコントロールが行われているようです。

>>80年代の初頭、当時では最先端の技術だったこのAPCの果たした役割は、
エンジンの開発の歴史にとって大きかったと言われています。

>>「レギュラーが使用できる」とありましたがカタログによると厳密には
「ミニマム91オクタン」なので日本の90オクタンのレギュラーガソリンは微妙にダメ?
やはり性能を引き出せるハイオクを入れた方が、結果としてとっていいようです。
過給圧が半分近くまで下がってしまいますからね。
むしろアクセルの開度が増えて、燃費が悪くなってしまいます。


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初冬の、サーブ。

2007-12-09 | サーブ900。
12月。

東京の銀杏も、ようやく見頃となりました。


天気も良かったので、サーブ900でドライブ。
燃料代高騰の昨今ですが、このくるまで都内をのんびり流すのが
とっても気持ちが良いので、ついつい出かけてしまいます。




まずは近所の公園で。1本しかない銀杏ですが、存在感抜群。




外苑に行きたかったけど混んでいると考えて、四谷・迎賓館のまえにて。



自分にとって秋・初冬といえば、の駒沢公園にて。
見事な黄色い絨毯。



すっかり葉の落ちた梢もあり、見頃も今週か来週って感じです。




うーんさすが北欧車、枯れた景色に似合うこと似合うこと。
赤いボディカラーも派手に見えないなんて、素敵すぎです(^^;




>>ドライブのおともは、久しぶりに登場のアニス。
体重が6キロ近くある...あかん...でかすぎ(涙



>>気になる900ターボの燃費なのですが、2Lターボとしてはいいのでは?
と思います。高速主体で8~10km/L、都区内ゆったり走って7km/L前後。
街乗りだったらR19とあんまり変わらない...(高速はR19は12KM/Lくらい走ったので)。
ただタンクが63Lも入る(カタログや本によって68Lって書いてあるのもあって
どっちが正しいのか未だに不明)ので、ハイオク満タンがこわい...。

>>でもAPC付きターボなのでハイオクじゃなくてもいいのがサーブ・ターボの強み!
APCのことは、また今度書きますね。
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サーブ900の生い立ち。

2007-12-06 | サーブ900。


1986年式 SAAB900 turbo16S コンビクーペ。


クラシック900。
このクルマ、見れば見るほど不思議なカタチをしています。
60年代設計のサーブ99を無理矢理アップデートしているゆえなのですが、
それにしても見飽きません。
異形さ加減がなんとなく昔日の仏車っぽい感じもします。
なんとなく、ルノー12っぽい形かも。
いかにも縦置きFFらしいデザイン?


サーブ99は、それまでの主力だった96に代わり、
1967年に登場した車種です。
もとをただせば96は、1949年から生産された
サーブ最初の乗用車である92をコツコツ改良しつづけた車でした。


サーブ93。96の前のモデルになります。エンジンは当初2ストの3気筒でした。
ちなみに92はDKWに範をとった2ストの2気筒。
96は、当初2スト3気筒、のちにフォードのV4 1.5Lを搭載しました。
このころからすでサイドシルのないボディ構造。


96です。エンジンはV4になっているころ。


92に端を発するこのシリーズもさすがに60年代に入り旧態化が進み、
個性的に過ぎた96よりも普遍的な、新しい車種を開発することになりました。
それがサーブ99です。

エンジンは、小さなメーカーであるサーブには自製ができず、
トライアンフ1300のエンジンを供給してもらうことで解決。
駆動方式は92以来のFFですが、エンジンはこのベース車の都合上と
前任車96が縦置きだったことから99も縦置きとなりました。
ただしエンジンが前後逆向きになっているのが特徴です。


99。1976モデル。


99は当初2ドアのみで登場しましたが、1970年には4ドアを、
3ドアのコンビクーペを1974年に追加しました。
バルクヘッドより後ろのパネルはC900になってもそのまま使用されましたので、
基本的にC900は生産の終わる1993年まで、ほぼ99そのままのスタイルだったということになります


99ターボ 3ドアコンビクーペ。


ちなみに3ドアコンビクーペのボディに4ドアセダンのドアを着けた、
5ドアコンビクーペも1976年に追加されています。
サーブが99でワゴンを出さなかったのは、
このコンビクーペで十分実用に足るという認識があったからのようです。
ちなみに、コンビとは航空機用語で「貨客兼用」の意味だそうで、
このあたりにも航空機メーカーであるサーブらしさが垣間見えます。




これが99の4ドアです。
900の4ドアとはリアエンドのデザインが異なるのですが、ドアは同じ。


サーブは、販売好調だった99に上級モデルを与えるべく
トライアンフ・スタッグのV8エンジン搭載を試みましたが、
折からのオイルショックによってこの計画は中座。
でもサーブは考えました。
4気筒エンジンで、大きなエンジンのような性能を出すには?

その答えは簡単なものでした。
航空機やトラックも製造していたサーブ(スカニア)にとって
特に特殊ではない技術だった「ターボ」を採用したのです。


それまでにも、BMW2002ターボや、ポルシェターボのような「高性能車むけ」
ターボは存在しました。でも、サーブのターボは違っていました。
重く大きな大型エンジンの代わりにターボを採用し、
重量増や燃費を抑えつつパワーを稼ごうという思想でした。

そして1978年に、サーブ99ターボが発売されました。
このころにはサーブ自製となっていた2L 直4OHCエンジンに
ギャレット製のタービンとボッシュのKジェトロが組み合わされ、
最高出力は本国版で145psを発揮しました。


サーブ99ターボ。
ターボという機構が、一般乗用車にも適用できるという前例を作った意味では、
この車の存在意義は高いと言えるでしょう。



しかし、ここまでいろいろと車種追加や改良を重ねてきた99も、
70年代に入るとその安全対策などに限界が出てきました。
特にメインマーケットであったアメリカの厳しい基準には、
もはや99では対応ができませんでした。
さらには、サーブは99よりも上級クラスへの参入も果たしたかったのです。

ですがサーブにはまったく新しい車種を生み出す余力はなく、
そこで考えられたのが「99をアップデート・上級移行する」という方法だったのです。


その方法は、こうでした。
1)キャビンから前を延長(クラッシャブルゾーンの確保)。
2)ホイールベースを延長(車内の拡大)。
3)キャビンにも縦方向にメンバーを追加(ボディ剛性のアップ)。
4)内装の意匠変更と、質感のアップ(上級移行にともなうもの)。


こうして生まれたのがサーブ900です。
1979年モデルとして生産が開始されました。
メカニズム的には99を踏襲し、エンジンの種類・チューンもそのままでした。


デビュー時の900。
ボディは、当初はこの3ドアコンビクーペと5ドアコンビクーペが用意されました。

なお、C900にみられるセンターコンソール・シフトレバー後ろにある
サーブ特有のイグニッション・キーの位置は99からのもので、
現在でもサーブの伝統として残されています。




>>900のその後については別稿にて。

>>C900の形は古いなあ、って当然なのですね。
もとをただせば、60年代の99までさかのぼるのですから。
ドアなどは99セダンのまま、
内装も細かい意匠意外は1978年ころのまま(でもぜんぜん古くならない)。
900セダン自体、1981年登場からほぼそのままだったのですね。

>>前にも書きましたが、こういうふるい車をむりくり現代的にしてる車がすきです...

>>いやあ...久しぶりに長い記事書いたけど
合間合間で作ってるので何日もかかってしまいました(涙
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実家に、青蛙。

2007-12-03 | ルノーな話。
ieはルノーと仏車を所有していない現在ですが、
サーブを買ってもルノーには
かなり接することが出来る状態にあります。

それはやはり嬉しい。


日常的に、というレベルでは勿論無いのですが、
何か有ればすぐに乗ることが出来ます。



そのクルマは、これ...












もと、とくさんのTWINGOです。

とくさんがルーテシアを買うことになり、7年寄り添ったこのTWINGOの処遇に困られていたところ、
猫澤君がセカンドカーで買おうという話になったのです。
でもその後話が変わり、シトロエン・クサラに乗っていた父親が、
燃費のいい軽自動車でも買おうかなんて言いだしていたものですから、
乗る?って持ちかけたら喜んで承諾。

過去、VOLVO144とかBMW6シリーズとかサンクバカラとかBXとかに乗ってきた自分の父が、
彼の波乱に満ちた?車人生の最後を軽自動車で...というのは残念だし、
きっと本人も軽では我慢ならないと思ったのです。



来て早々から、親父は嬉々として乗り回してます。
自分と違って車をピカピカにするのが趣味の彼は、
車内外を新車と間違わんばかりに磨いて、おまけに
ちょっと色あせたバンパーまで塗ってしまいました(汗


赤いストライプですっかりスポーティに...



親父にとって、最後の車になるかもしれません。
直す所をきっちり直して、長く乗るつもりのようです。
わが父ながら、もう60歳後半で真っ青なTWINGOを転がすなんて
とてもかっこいいじゃないか...。



>>猫澤君のラグナ1も、お願いすれば貸して貰えるので助かります。
やっぱりミドルクラスのルノーには乗りたくなるねえ...また貸してねー。

>>フランスでは、TWINGOは若者に売ろうと思ったら案外
うちの父親みたいなリタイア組がこぞって買ったんだそうで、
そう思う正しいユーザー?という感じになるのでしょうか。

>>このTWINGOは「イージー」なのでクラッチレスなのですけど、
ゆくゆくは3ペダルの「パック仕様」にしたいみたいです。
コメント (7)
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