ニューヨークの想い出

ニューヨーク生活20年間の想い出を書いていこうと思います。

5272、“ wretch”

2022年08月05日 | Weblog
世界中で歌われている曲に「アメイジンググレイス」があります。
作詞したのはジョン・ニュートン と知られていますが、作曲者は「不明」。
先日NHK・BSのプレミアムカフェで「アメイジング・グレースの魂」を放送していました。(2002年に放送された番組の再放送)
アメイジング・グレースの魂 〜賛美歌が語り継ぐアメリカ〜 歴史と民族を越えて歌い継がれてきた名曲の意外なルーツや広がりをたどる。
今や世界中で愛される名曲となった「アメイジング・グレース」。実はその賛美歌としての誕生や広がりをたどると、アメリカ社会の多様な姿が見えてくる。意外な作詞者、黒人社会やヨーロッパ移民との関わりなど、歴史と民族を越えて歌い継がれてきたこの歌にまつわる様々な物語を、広大なアメリカ各地にたどる。
以上は番組より。
作曲者は不明ですがアメリカのアパラチア山脈あたりに移住したスコッチ・アイリッシュの人たちのなかで歌いつがれる曲にアメイジング・グレイスによく似た曲があるそうです。
この曲とジョン・ニュートンの詩が一つになって名曲が誕生したようです。
カントリー音楽の発祥の地で誕生し、ミシシッピー川を南下してニューオリンズに行き着きました。
綿花摘みなどの過酷な労働に苦しむ黒人奴隷たち。
キリスト教会に通う彼らの心をとらえたのは、「神は私のような卑劣な者(wretch)を救ってくれた」だったという。
“ wretch”には卑劣の他に哀れな者という意味もあります。
ネイティブアメリカン(インディアン)にも歌われているそうです。
白人と黒人の曲を融合したエルビスプレスリーの原点は「アメイジンググレイス」とも言っていました。