AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

座りの良い言の葉(4)

2012-11-16 13:15:53 | 言の葉の輪転機



最近 よく似た住宅CMを よく見る。
「♫ 家に帰れば、、、。積水ハウス♬」
始まりは「三井に住んでます。」この広告からだと思う。







そう言えば、富田靖子さんのルルを担当してた頃だったか, 武田さんのベンザエースは
「ベンザエースを買って下さい。」仲畑さんの最強のコピーだった。
この頃から、イメージのキャッチフレーズは影を潜める。非説得のコミュニケーションではなくなる。もちろんアランドロンが「D'urban c'est l'elegance de l'homme moderne.」
「ダーバン、セ・レレガァ~ンス・ドゥ・ロム・モデルヌ (ダーバンは、現代の男性のエレガンス)」
とフランス語で言っているが、よく判らない。だからなんか高級感が漂う。私だったらアランドロンに「ダーバン セビロ ニ ズボン!」にしただろうが、プレゼンした時点で出入り禁止となったであろうし、日本のメンズファッションの初まりにもならなかっただろう。ファッションと風邪薬では、言える事も結構規制される。「薬事法」を考えて企画もコピーも考えなくてはいけないからだ。「使用上の注意」のピンポンと最後に入れるのもその為である。若い頃に米国の大学教授に聞かれた事があった。彼女は日本の和歌の一節を聞いてきた。要は日本人はその短い歌に、隠れた恋心や愛おしい心を詠んでいる。それが、直接的な言葉の表現しかしない、判らない外国人達には奇異に映るのだろう。「君を愛してる。」と言わないと判らない。その分、アクションは派手だ。日本人は言葉の中に四季を織り込み、心を詠ませる。そう言う意味、ハイブローな言葉から誰でも判る表現になったんだろう。でも「ベンザエースを買って下さい。」から幾つかの言葉のバリエーションは、やはり巨匠の巧みなわざだが、、、。三井にしても、積水にしても、、、。なんかクライアントへの心地よいマスターベーションの様に思えてしまう。そこには、何故か消費者不在だ。





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