AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

人工知能の狭間(4)

2015-04-12 14:20:41 | 今そこにあるメディアのリスク








仕事を奪われる」ことではなく「新しい何かを行える」ことに意識を変えられないでしょうか?マカフィー氏はこう続けます。
このような問題に直面しても私は未だにデジタルを前向きに捉えている。我々は個々の脳の限界を突破して、知識を無限に増幅させようとしているのだ。 私が言えること、それは「我々はまだ何も見ていないということ。お楽しみはこれから」だということだ。
経済はエネルギーで回るわけではない。アイデアによって回るのだ。イノベーションや新しいアイデアを出すことが最も基本的で強力な仕事ととなる。実際我々はそうして革新を行ってきた。
確かにアンドロイドは 私たちの仕事を奪うだろう。しかしそこにばかり意識をすると大事なポイントを見逃すことなる。ポイントは我々が新しい何かを行うことができるということであり、これから取り組もうとしていることは世界の貧困と重労働と不幸を減らそうということに違いない。デジタルテクノロジーの発達によって我々は地球への負担を軽減できるようになるのだ。
マカフィー氏がTEDでプレゼンした事も理解出来ますが、問題は「誰も単純労働などしたくない。仕事がないから「おまんまの為」に仕方なく従事している。正規労働と非正規労働者これもおかしい事だと思います。人工知能を論ずる以前に「労働と賃金バランス」を考えるべきだと思います。戦後の新自由主義は「富める者は更に富」「貧しき者は更に引き摺り落とされる様に貧困」へ。全てにおいて「富める者から貧しき者への循環」を考えるべきだと思います。資本主義的経済も社会主義的経済も既に破綻しているのですから。全職業の47%が人工知能に取って代わるのであれば、今こそ宇澤先生の「社会的共通資本」を論ずる時だと思います。
アメリカ的富と貧困が表裏しているアメリカ的自由主義経済ではなく、社会的共通資本として「労働と雇用」を考え、多くのルーチンワークで生計を立てていた労働者達に「Creativity」をどう培っていくのか?それには今からでも教育の形を変えていく事が不可欠でしょう。
人工知能時代が訪れた場合、最大の課題は「子供達の教育」に尽きると思います。「株が上がるか下がるかを読む」「会社の監査をする」「雨が降るか予測する」といったことは、人工知能だけで解析するよりも、人間の知恵や情報を混ぜたほうが、100倍も1000倍も早くトレーニングできて、結果も正しく出ます。そういう検証結果がだんだん出てきているところです。
ですから、すべてが人工知能やロボットにとってかわるのではなくて、人間が上手に人工知能やコンピューターを使って、人間は「人間にしかできない部分」に集中していく、というのが、これからの未来だと思います。
人間には、倫理観とか、クリエイティビティーとか、芸術的感覚とか、愛とか、「人間ならではの強み」があると思います。
だからこそ、子どもたちにどれだけ知識を詰め込むかという従来の教育のシステムではなく、なかなか試験では評価できないクリエイティビティーとか、情熱とか、みんなでコラボレーションする能力を育成する教育がとても重要になります。
人工知能とコンピューターが発展していく社会で、もっとも重要な課題は、「どうやって教育を変えていくか?」だと思います。(伊藤穰一MIT メディアラボ センター長  スーパープレゼンテーションから引用させていただきました。)


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